子どものいる既婚男性(=お父さん)は、毎月どれくらいお小遣いをもらっているのか?年齢を重ねるに従い、金額は上がっていくのか?そのような身近なお金のデータをここで紹介しよう。
お小遣いの平均は3万8,721円
金融オンラインスクール「グローバルファイナンシャルスクール」が2022年の父の日を前に、全国の20〜60代で子どものいる既婚男性1,041人を対象にお小遣いに関するアンケートを実施。それによると、全年代のお小遣い平均額は3万8,721円だった。
年代別では、最も平均額が少ないのは40代の3万1,036円。逆に最も多いのは50代の4万4,237円となる。40代のお小遣いが少ないのは意外だが、子どもの高校進学や大学進学にまつわる出費に備えての減額と考えれば納得できる。
なお、平均額ではなく、中央値(金額別にデータを並べたときに順番が真ん中にくる金額)と最頻値(回答に最も多かった額)は、全年齢のデータではどちらも3万円だ。これをお小遣いの定番額と考えていいだろう。
ちなみに、中央値よりも平均額が高いのは、高額なお小遣いをもらっている一部の層が平均額を引き上げていることを意味している。
お小遣い額増減予想は「横ばい」が最多
同アンケートでは、どれくらいお小遣い額がアップすると満足かという質問に対する平均額は2万5,735円となっている。
年代別では、やはり40代が1万7,513円と最も低い額だ。これは、あえて高望みしないようにしているようにも見え、自分よりも子どもの進学関連への出費を優先しているものと考えられる。
実際のお小遣いアップ額は、過去2〜3年の増減について78.4%が「横ばい」と回答。今後2〜3年のお小遣いの増減予想は、73.0%が「横ばい」と回答している。「今後しばらくは大きな給与アップが見込めない」と考える人が多いということだろう。
なお、年代別のお小遣い額の中央値を見ると、20代で2万円、30代で2万5,000円、40代で2万円、50代で3万円、60代で3万円となっている。年代差はあまりなく、「横ばい」という予想は多くの“お父さん”にとって的中することになりそうだ。
お小遣いの多い属性は「20代男性」と「未婚男性」
次に、新生銀行が2021年4月に行ったアンケート調査「2021年 サラリーマンのお小遣い調査」からお小遣い事情を探ってみよう。これは女性や未婚者も含む調査となっている。
まず、お小遣いの平均額が多い属性は「20代男性」と「未婚男性」で、いずれも4万円代半ばだ。「未婚者」と「既婚・子どもなし・共働き」という属性も4万円台となっている。
一方で、「既婚・子どもなし・主婦」「既婚・子どもあり」は3万円台で、既婚者においては共働きかどうか、子どもがいるかどうかでお小遣い額が違ってくることがうかがえる。
お小遣いの使い道の最多は昼食代、金額では飲み代の負担が大きい
新生銀行の同調査ではお小遣いの使い道もアンケートをとっており、「お小遣いの使い道として必要不可欠なもの」について、男性会社員では「昼食代」が46.7%、「携帯電話代」が27.3%、「趣味の費用」が24.9%となっている。
その後に、嗜好品代23.1%、車関係・ガソリン代22.8%、飲み代16.3%、雑誌・書籍代14.0%、身だしなみのための費用14.0%、家族への気配り12.7%、喫茶代12.4%と続いている。
それぞれの必要額の平均は、飲み代が1万1,436円と最も高く、以下、趣味の費用1万1,063円、昼食代9,444円、嗜好品代8,388円、車関係・ガソリン代 7,285円、携帯電話代6,230円、家族への気配り5,524円、雑誌・書籍代3,787円、身だしなみのための費用3,483円、喫茶代3,175円となっている。
なお、男性会社員の73.0%はお小遣い面で何らかのやりくりを行っており、最も多いやりくりは「昼食費を安くする」33.2%となっている。
日本の“お父さん”たちのお小遣い事情
以上に紹介した各調査から、日本の“お父さん”たちの多くは、毎月約3万円のお小遣いから昼食代や飲み代、嗜好品代、趣味の費用などをねん出していることが想像される。
お小遣いの増額は望んでいるものの、前向きな期待は持っていないこともうかがえる。
文・モリソウイチロウ
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