お笑いコンビ「TKO」の木本武宏氏をめぐる投資トラブルの被害総額は6億円を超えるとされる。高い利益率を信じて投じた資金が回収不能になるトラブルは後を絶たない。お決まりの「殺し文句」が出てきたときは要注意だ。
木本氏はなぜ巨額の投資トラブルに遭ったのか
木本氏をめぐる投資トラブルの概要は以下の通りだ。
木本氏は2017年ごろから仮想通貨への投資を始め、投資の勉強をするうちに知人から自称トレーダーのA氏を紹介された。A氏は木本氏の目の前で実際にFX(外国為替証拠金取引)のトレードをして利益を出したように見せ、木本氏はA氏を信じ込んだ。
実際には、A氏が見せていたのは練習用のデモトレードで、運用は行っていなかった。木本氏は後輩の芸人ら9人からFX資金として金を集め、自身の分も含めて1億円以上をA氏に渡した。A氏からは一部返金があったものの、多くは回収できていない。
その後に木本氏に不動産投資の話を持ちかけたのがB氏で、B氏とは飲み仲間だった。B氏に投資をして実際に高額配当を得た投資家がいたことから、木本氏はB氏を信用した。B氏の不動産投資話に出資したのは木本氏を含め4人で、その総額は5億円に近い。
約5億円のうち、返金されたのは1億6,000万円ほどで、B氏は木本氏にそれ以上の資金は残っていないことを伝えた。
投資詐欺を疑うべき誘い文句
あまりに都合のいい投資話で、次のような誘い文句が出てきたら要注意だ。
知り合いに〇〇な人がいる
木本氏がA氏と知り合ったのも、知人の「トレーダーですごいやつがいる」との触れ込みからだった。
「知り合い」と聞くと、どこか信用してしまいがちだが、自分の知り合いも単にうその投資話を信じているに過ぎないかもしれない。
「知人に〇〇な人がいる」という投資話は、まずは疑ったほうがいいだろう。
「高額配当」「確実」
投資話で「確実」な「高額配当」をうたうものも詐欺を疑ったほうがよいだろう。
投資の世界では、「ポンジ・スキーム」と呼ばれる詐欺の手口があり、実際に最初は高額な配当金が支払われるケースもある。
しかし、実態は新たな出資者のお金を配当金に回しているに過ぎず、元本が戻ってくることはまずない。「確実」な「高額配当」は「ポンジ・スキーム」を疑うべきだ。
投資で7割の人は損
投資の世界では、実に7割の人が損をしているといわれる。投資で簡単にもうけられると考えるのは早計で、甘い話ほど詐欺を疑うべきだ。
文・MONEY TIMES編集部
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