バルクアップの種類
具体的に我々人間の筋肉がどんなプロセスを経て肥大化し、バルクアップにつながるのかを解説しました。そして、一口にバルクアップと言っても、大きく分けて3つの種類があります。
まず「ダーティーバルク」というもので、ダーティー=汚いという言葉があるように、ジャンクフードやスイーツといった高カロリーな食事を意図的かつ大量に摂り、カロリーオーバーな状態をキープしてバルクアップを目指します。
筋肉量増量には消費するカロリーよりも摂取カロリーが上回らせるのが基本となっており、ある程度体重が増えて太るのを承知の上で多量のカロリーを摂取します。細かいカロリー計算などをせず、単にたくさん食べて体を鍛える方法となります。
続いては「クリーンバルク」です。ダーティーバルクとは異なり食事の内容に細心の注意を配って綺麗に整ったやり方をする方法で、摂取する食材については無加工の肉や魚、野菜等を中心とします。
カロリーオーバー状態を維持するのは共通しているものの、その食事内容は全く異なり、健康的なバルクアップを目指します。
そしてもう1つは「リーンバルク」です。これは脂肪を増やすことなく筋肉のみを増量するという方法であり、無駄な脂肪が体に付かない方法になりますので最も理想的なやり方であると言えます。
ですが、実際に取り組む場合にはクリーンバルク以上に厳格な食事内容の制限が必要です。カロリーオーバーすれば脂肪が増え、不足していれば筋肉増量が果たせないので、トップレベルのボディビルダーが実践するハードルの高いバルクアップとなっています。
バルクアップに効果的な筋トレ
以上、バルクアップとはどんなものなのか、実際に行われる種類などについて、それぞれ解説してきました。とはいえ、やはり切っても切れないのが筋肥大の為の筋トレですので、ここからはバルクアップに効果のあるお勧めの筋トレをご紹介します。
筋トレ①スクワット
まずは「スクワット」になります。誰もが知っているトレーニング方法であり、器具を使っても使わなくても誰でも取り組めます。ウェイトトレーニングの基本であり、BIG3に数えられ、キングオブエクササイズとも呼ばれる偉大な筋トレなのです。
- 肩幅程度に足を広げる
- 背中にバーベルを担ぐ
- 重心を身体の中心軸、足の真ん中あたりへ持ってくる
- 腰を曲げないように意識しつつ、関節を使って体を下ろす
- 地面と太ももが平行になった位置で少しキープする
- 腰を丸めないようにゆっくりと元の姿勢に戻る
下半身に効くトレーニングと思われがちなスクワットですが、バーベルを用いて腰を丸めないように取り組めば体幹まで鍛えられるなど、全身に効く有効な筋トレになっています。
つま先と膝のポジションが非常に重要で、両方とも真っすぐ同じ方向に向かうよう意識します。膝、腰部分に大きな負担のかかるメニューになりますので、回数よりもフォームの正しさを重視してください。
筋トレ②ベンチプレス
続いて取り組む「ベンチプレス」も、スクワットと同じく筋トレBIG3の種目に数えられます。筋トレと言っても数多くある中、最も知名度が高く人気のあるものと言えば、やはりベンチプレスが真っ先に名を挙げるでしょう。
- バーべルが顎の位置に来るようにベンチに仰向けになる
- 肩を下に下げ、足を床に付けて踏ん張る姿勢を取る
- 肩幅よりも少し広めの手幅でバーを握る
- 自分の胸までゆっくりとバーベルを下ろす
- 胸から勢いをつけずに素早くバーベルを持ち上げる
主に大胸筋や肩、上腕等といった上半身前側の筋肉をまんべんなく鍛えられます。バーベルを使用するトレーニングにおいてはまず取り組むべきとされる基本種目でもあり、バルクアップに限らず筋トレをするすべての方に勧められています。
大切なポイントは、バーベルを上下させる際のスピードです。下げる際はゆっくりとしたスピードでコントロールし、上げる際は勢いこそ使いませんが素早く挙げるという、メリハリの付いた動きを取ります。
筋トレ③デッドリフト
スクワット、ベンチプレスと同じく筋トレBIG3の1つ「デッドリフト」もお勧めできます。バーベルを使用し、背筋から臀部、脚部と上半身から下半身まで面積の広い筋肉を鍛えられる定番メニューです。
- バーベルを床に置きバーの下に足を入れて立つ
- 肩幅よりも少し広めの手幅で、バーを握る
- 息を吸ってから止め、腰は反ったまま上体を起こして両膝を伸ばす
- バーが膝を通過したら股関節を使って上半身を持ち上げる
- 膝が伸び切ったらゆっくりと最初の体勢に戻る
バーベルを使ったトレーニングの中でも非常に高い負荷がかかります。しかし負荷が高いのはリターンが大きい事を意味しており、全身の大きな筋肉から細かい筋肉まで鍛えられます。
他のトレーニングも同じですが、一定の正しいフォームを取って繰り返すのが大切です。腹筋に力を入れて腰を丸めない、バーを体に沿って持ち上げるなど、意識は常に行いましょう。