筋肉質なショルダー・ライン、パワフルなリヤ
MINI Concept Acemanのリヤは、ゆったりとデザインされた表面と水平のラインにより、印象的で現代的な外観となっており、全幅がはっきりと強調されている。この効果を強めているのが、ボディとウィンドウ・グラフィックの境目にある印象的な切れ込みである。この切れ込みにより、車両の空力特性が最大限に生かされ、同時に筋肉質なショルダー・ラインが強調されている。リヤから見ると、MINIの特徴となっている段々になった輪郭が生まれており、徐々に道路に向けて広がっている。ダークなルーフ・スポイラーとリヤ・ウィンドウのガラス面も、背景に遠のいていくように見え、この印象をいっそう強めている。

MINI初クロスオーバータイプの電気自動車「MINI Concept Aceman」発表
(画像=『Moto Megane』より引用)

特徴的なMINIの縦長のテール・ライトは、明快な水平の表面と魅力的なコントラストをなしている。テール・ライトにも、フロントのラジエター・グリル・エレメントやヘッドライトの内側と同様、マトリクスLEDユニットが採用されており、状況に応じて異なる照明シナリオが可能となっている。このクロスオーバー・タイプの多用途な特徴を示すものとして、リヤ・バランスの下端にはワイドなダーク・カラーのサラウンドが、また中央にはアンダーライド・プロテクション・エレメントが組み込まれている。

表現力に富んだボディ・カラーによる、生き生きとしたクルマの個性
MINI Concept Acemanは、表情豊かなボディの塗装仕上げと、ルーフのスタイリッシュなコントラスト・カラーによって、若々しく生き生きとした性格が強調されている。アイシー・サングロー・グリーンのボディ塗装は、ゴールドにも通じる明るいターコイズの色調で、光や角度によって明暗が変化することで、エクステリアの面と線の微妙な立体感にふさわしいものとなっている。ルーフは、伝統的なメタリックのブリティッシュ・レーシング・グリーンで塗装されている。ルーフのカラー・スキームと同様、ボディ下端とホイール・アーチに備わるダーク・グリーンのトリムも、明るいボディ・カラーと魅力的なコントラストをなしている。ネオン・グリーンを配することで、奥行きのある生き生きとした効果が生まれている。

MINI初クロスオーバータイプの電気自動車「MINI Concept Aceman」発表
(画像=『Moto Megane』より引用)

グリーンの固定ストラップが備わったルーフ・ラックには、虹色コーティングを採用したことで、ブルー、ターコイズ、グリーン、バイオレットといった幅広いカラー・スペクトルにまたがるメタリックな輝きを放っている。アルミ・ホイールでは、ブルー・グレー塗装のスポークにベーシックなネイビー・ブルーが組み合わされている。フロントとリヤのアンダーライド・プロテクション・エレメントは、ロイヤル・ブルーとなっている。また、フロントおよびリヤ・バランスには、特徴的なスピーカーがそれぞれ2個装着され、聴覚的にも視覚的にも注目を集める。このスピーカーは、目を惹くピンク・オレンジ塗装仕上げが施されており、ウェルカム・シナリオにあわせて独特なモデル別のサウンドを奏でる。

インテリア: 刷新されたMINIのミニマリズム
INI Concept Acemanのインテリアも、輪郭の明快な、細部まで丁寧につくり込まれた、抑制されたデザインが支配的となっており、革新的なテクノロジーと、新たに解釈された典型的なMINIらしいデザインの特徴が組み合わされている。

このコンセプト・カーのコクピットは、1959年にクラシックMINIデザイナーであるアレックス・イシゴニスが思い描いたように、徹底的に必要最低限なものに切り詰められている。彼がデザインしたインテリアは、シート、ステアリング・ホイール、シフト・レバー、それに中央に丸型メーターとトグル・スイッチ・バーがあるだけで、比類ないドライビング・プレジャーを味わうことができるものだった。

MINI初クロスオーバータイプの電気自動車「MINI Concept Aceman」発表
(画像=『Moto Megane』より引用)

オリバー・ハイルマーは、「MINI ConceptAcemanのインテリアは、抑制された見た目を重視しながら、上質な素材と親しみやすいカラーを組み合わせています。デジタル化によって、最小限の操作コンセプトに親しむようになっており、MINIらしいやり方で体験を最大限に高めることができます。全体的に、乗員が車内で総合的な体験が得られるようにすることを完全に重視したデザインとなっています。」と表現している。

ドア・パネルやダッシュボードの付近は、広く開かれ、ゆるやかにカーブした表面でできており、空間にゆとりが感じられる。大きなパノラマ・ガラス・ルーフにより、光あふれる雰囲気がつくられている。ルーフのガラス面は、ルーフ・ラックの横と斜めの支柱によってパターンが組まれ、ユニオン・ジャックの旗のモチーフを思わせる構造となっており、車内から空を見上げると、このブランドの起源が連想されるようになっている。

ダッシュボードは、運転席と助手席の前でインテリアの幅いっぱいに広がるサウンド・バーのようなスタイルの、フラットなデザイン・エレメントとなっている。表面に柔らかなニット織物を用いることで、インテリアには現代的で家庭的な雰囲気が生まれている。ダッシュボードは、ルーフ・ラックと同様のユニオン・ジャック柄のサポート・フレームで連結され、エクステリアとインテリアのデザインの調和が改めて強調されている。