英国プレミアム・ブランドのMINIは、未来のモデル世代の新しいデザインに関する最初の予告として、MINI Concept Aceman(コンセプト・エースマン)を発表する。MINI Concept Acemanは、ケルンで開催されるコンピュータとビデオ・ゲームの見本市「ゲームズコム」2022で初めて一般公開される。開発者、出版社、エキスパート、ゲームとeスポーツのファンが集うこの国際的なイベントは、2022年8月23日にライブストリームで開幕し、その後、ケルンの展示会場で2022年8月28日まで開かれる。
MINI Concept Aceman: MINIファミリー初のクロスオーバー・タイプの電気自動車
ミュンヘン発 /// プレミアム・スモール・コンパクト・セグメントの新しい車両コンセプト /// 電気自動車でありクロームとレザーを使用しない車両 /// 新しいデザイン言語による未来感溢れるデザイン
プレミアム・スモール・コンパクト・セグメント向けの新しい車両コンセプトを発表
電気自動車でありクロームとレザーを使用しない車両
新しいデザイン言語を備え、高度にデジタル化され、強烈なユーザー・エクスペリエンスを提供
ミュンヘン発:
新しいMINIファミリーの形が見えてきた。英国プレミアム・ブランドのMINIは、未来のモデル世代の新しいデザインに関する最初の予告として、MINI Concept Aceman(コンセプト・エースマン)を発表する。このコンセプト・カーでは、MINIが将来のブランド特有のドライビング・プレジャーの決め手となると考えているデザインと技術革新にスポットライトが当てられている。電気自動車であり、抑制された明快なデザイン言語「カリスマティック・シンプリシティ」、新しいデジタル・インテリア体験、レザーやクロームのエレメントをまったく使用しない素材を利用する事で、MINIはプレミアム・スモール・コンパクト・セグメント初のクロスオーバー・タイプのコンセプトにおいて融合させた。
ハッチバック・タイプのMINIは、60年以上の歴史の中で、その象徴的な3ドアのボディ・シェイプに、たえず新しい解釈が加えられてきたが、次世代モデルでは、多用途性と堅牢な魅力を特徴とするクロスオーバー・タイプが初めて組み合わされることになった。MINIブランドの責任者である、シュテファニー・ヴルストは、「MINI Concept Acemanは、未来のモデル・ファミリーにおいてハッチバック・タイプのMINIとMINI Crossoverの間の溝を埋めるまったく新しいモデルを、初めてかいま見させてくれます。このコンセプト・カーは、MINIが完全電動化の将来に向けてどのように自己改革しているのかを物語っており、このブランドを象徴する電気によるゴーカート・フィーリング、没入できるデジタル体験、そして最小限の環境フットプリントへの強いこだわりが示されています。」と述べている。
新しいMINIデザインの時代の幕開け
MINI Concept Acemanで初めて提示されたデザイン言語は、新しいMINIデザインの時代の幕開けを告げるものとなっている。「カリスマティック・シンプリシティ」の背後には、本質のみに凝縮し、典型的なMINIのデザインの特徴をいっそう重視するという考え方がある。ブランドの伝統的な価値観を受け継ぎながら、技術革新への情熱が盛り込まれた新しいMINIデザインにより、力強いエモーションと先進的な魅力、そして見違えることのないスタイルが詰まった、個性あふれるクルマとなっている。
明快で抑制されたエクステリアやインテリアのデザインに、光、動き、インタラクション、サウンドによる総合的なユーザー・エクスペリエンスが合わさり、このスタイルが確立されている。斬新なカラー・コントラストを用いたリサイクルのニット織物でできた表面と、新しい有機ELディスプレイを備えたセントラル・インターフェースのデジタルのスイッチ類がシームレスに組み合わされている。これらすべてにより、MINIらしさを失わない独特なインテリア体験が得られる。また、この次世代の電気自動車モデルには、初めて独立したサウンド・デザインが採用され、感動を呼ぶドライブ・サウンドと、新しいエクスペリエンス・モードのための本格的なバックグラウンド・サウンドが利用可能となっている。
工夫された創造的なスペースの使い方
MINI Concept Acemanの外観は、あらゆるものによって俊敏性と自信に満ちた存在感が表現されている。このブランドで1、2を争う成功を収めているハッチバック・タイプのMINIとMINI Crossoverという2つのモデルの特徴を融合させることで、現代的な解釈の施されたクロスオーバー・タイプとなっている。
MINIデザインの責任者であるオリバー・ハイルマーは、「電気自動車のコンセプトにより、創造的にスペースを利用するという従来の原則を踏まえながら、伝統的なMINIのコア・バリューへとデザインをさらに絞り込んでいくことが可能になります。これにより、道路上でほとんど場所をとらないモデルでありながら、車内はこれまで以上に快適、多用途で、エモーショナルとなっています。」と述べている。
ショート・オーバーハングの機能的な2ボックス・デザインにより、最小限の面積で、乗員と荷物のために最大限のスペースが生まれている。4つのドアと大きなトランク・リッドが備わり、車内には5人が座ることができる。
全長4.05m、全幅1.99m、全高1.59mという、ブランドに期待されるプロポーションを備えながら、同時に非常に現代的なフォルムをまとっている。ボディ、オールラウンド・ウィンドウ・グラフィック、ルーフという伝統的な3分割にも、新しい解釈が加えられている。ボディとガラス面は面一になっているので、空力特性が最大限に引き出されている。MINI Concept Acemanは、これまでの世代のモデルで一般的だったエッジまわりのクローム・トリムを完全に排し、抑制された明快なデザインとなっている。ボディ下端のワイドなサラウンド、力強いシルエットのホイール・アーチ、大径ホイール、印象的なルーフ・ラック、アンダーライド・プロテクションとしてデザインされたフロントとリヤのバランス・パネルなどを装備することで、市街地走行に適したクロスオーバー・タイプとしての堅実でオールラウンドな特徴が強調されている。
印象的な魅力と個性的なアクセントを備えた車両フロント
MINI Concept Acemanの存在感は、直立したフロントによって印象的に示されている。ブランドの象徴的なデザインの特徴も解釈し直され、クロスオーバー・タイプの特徴と電気駆動システムを反映したものとなっている。フロント中央のラジエター・グリル・エレメントは、周囲が明るい表面で囲まれ、従来の六角形の輪郭はさらに洗練の度を増して八角形となっている。新しいデザインでは、イルミネーテッド・サラウンドがアクセントになっている。ライト・グリーンの色調のLEDコンター・ライトは、デイ・ランニング・ライトでもナイト・デザインでも、ユニークで印象的な光をつくり出している。
MINI Concept Acemanの中央のグリル・エレメントは完全に閉じられている。上部にはマトリクスLEDユニットが組み込まれ、印象的な照明効果によって乗員を迎え入れる。
ヘッドライトも、従来の丸型から、独自の輪郭を持つようになった。デイ・ランニング・ライトの連続したコンター・ライトにより、独立した感覚が生まれている。ライトの輪郭は、ボンネット外側の表面まで続いている。こうして、個性的な表現がいっそう際立っている。
エッジの効いた明快なデザインの表面
ボンネットにヒントを得て、ホイール・アーチも、幾何学的に造形されたフラットな表面となっている。ここでも、新しいMINIのデザイン・スタイルの明快さが示されている。また、精密なエッジにより、ボディの引き締まった表面が形成されている。この「エッジの効いた」デザインは、きっぱりとしたプロポーションおよび直立したフロントと相まって、クロスオーバー・タイプ特有の堅牢性と多用途性の先進的な解釈となっている。
Aピラーの下の斜めの輪郭は、クラシックMINIの印象的な溶接シームを想起させる。フロントとリヤのホイール・アーチの間では、サーフェス・モデリングとラインによってエキサイティングなテーパー効果が生まれ、サイド・ビューにダイナミックな表情が備わり、リヤ・ホイール・アーチの力強い横顔が強調されている。以上のような特徴は、MINIで初めて採用された特徴的な輪郭線によって、いっそう明確となっている。この輪郭線は、サイド・ビューにおいて光と影の戯れを生き生きと演出しており、フロント部分でダイナミックに上昇してから、すらりと伸び切り、急に弧を描いて下降している。とりわけドア付近では、マット・グリーンのサイド・スカートが強調されており、筋肉質な印象を受ける。
ディテールにこだわってMINI特有のひねりを加えた特徴的なエレメント
明快なデザインのエクステリア表面と組み合わさった、特徴的なエレメントは、細部へのこだわりを強調しながら、MINI特有のひねりを示している。たとえば、楕円形の穴の輪郭のエレメントが多くの箇所で繰り返し使用されている(MINIで初めて表面と面一に組み込まれたドア・オープナーや、ドア・ミラー・キャップ、ドア下部のMINIロゴなど)。インテリアでも、このデザインが多くの細部で使われている。もうひとつ特徴的なのは、ユニオン・ジャックのデザインで、これはブランドの英国のルーツを示すものとして、テール・ライトのグラフィックや頑丈なルーフ・ラックで用いられている。
MINI Concept Acemanの広々としたホイール・アーチには、20インチのアルミ・ホイールが収まっている。リム中央の三角形の輪郭は、よく見ないと気づかないかもしれないが、特別なグラフィックとして、スポークに視覚的な深みとダイナミズムを与えている。