心得5: タンパク質をしっかり摂取する
卵のタンパク質や加水分解されたホエイプロテインは体内のテストステロン値を高めるのに役立つ。トレーニングを行っている人ならプロテインシェイクの摂取を日課にしているだろうが、その理由は、タンパク質がトレーニングで傷ついた筋線維を修復したり、疲労の回復を助けたりしてくれるからだ。特に加水分解されたタンパク質にはジペプチドやトリペプチドが多く含有されていて、体に吸収されやすく作用しやすいのである。ちなみに、ジペプチドはアミノ酸が2つ結合した状態の分子、トリペプチドはアミノ酸が3つ結合した状態のものである。2つ結合、3つ結合の状態は単一のアミノ酸や複雑な結合をしたタンパク質構造の物質よりも体内で作用しやすい性質を持っている。例えばこれらの結合状態のアミノ酸が肝臓に送り込まれると、天然のアナボリックホルモンを増加させることが知られている。タンパク質食には卵、鶏やターキーの胸肉などがあり、ウエイトトレーニングとこれらの食材からなる食事を組み合わせると、体の代謝を高め、テストステロンの増加が期待できる。また、筋発達を目的とした場合、1日に摂取するタンパク質の量は体重1㎏あたり2.2gを目標にしよう。筋発達に理想的な食事は、高タンパク質食を1日に数回、最大6回まで摂取することがすすめられる。そのような食事に加え、加水分解されたホエイプロテインをサプリメントとして摂取すれば、その中に含まれるジペプチドとトリペプチドのアミノ酸が筋発達に有利な体内環境を積極的につくり上げてくれるはずだ。
心得6: フェヌグリークを試してみる
フェヌグリークというハーブがある。原産は南ヨーロッパや西アジアで、このハーブが珍重されたのは、テストステロンの増加と性欲昂進の作用があるとされていたからだ。他にもインスリンの放出を促し、ウエイトトレーニングとの組み合わせで筋量増加を促す働きもあるとされている。このハーブがなぜテストステロンのような働きを見せるのかというと、種の中の成分が、テストステロンが結合するのと同じ受容体に結合するからだと考えられている。フェヌグリークのサプリメントはすでにさまざまなメーカーから発売されているが、試した人たちの中には食欲が増し、エネルギーレベルが高まり、特に筋量を増やすのに苦心しているハードゲイナーたちにとっては大きな効果をもたらしているという声も聞かれる。テストステロンを高め、筋量を増やす効果を体験してみたいという人は、1回の摂取あたりフェヌグリークの抽出液を500〜600mg含む商品を探してみるといいだろう。