敵がいないと群れない

一方で、水族館にいるイワシを想像すると、あまり群れていない姿を想像する人もいるかもしれません。

それには前項同様の理由があり、天敵がいない環境だとイワシは群れなくなるなります。大きな水槽に入れられたイワシは投入当初は群れを作り、水槽の角で固まり、全く泳がないのですが、時間が経つにつれ徐々に水槽全体を泳ぐようになり、一カ月もすると群れを作ることなく散らばって泳ぐようになります。

しかし、これだけではイワシ本来の泳ぐ姿が展示できないということで、最近の水族館ではイワシのいる水槽には捕食者になりえるマグロやカツオなどが一緒に入れられています。

どうしてイワシを食べちゃうサカナをわざわざ入れているのだろうと疑問に思った人もいるかもしれませんが、捕食者である大型のサカナを入れることにより、イワシに緊張感を与え、イワシ本来の群れる習性、群れを追いかける大型のサカナの習性を見せているのです。

これから旬を迎えるイワシ

梅雨の時期から夏にかけて旬も迎えるイワシは「入梅イワシ」と呼ばれ、脂がのって非常に美味しくなります。

様々な場面で活躍するイワシ、まずは今日の夕飯の主役として活躍させてみてはいかがでしょうか。

<近藤 俊/サカナ研究所>

提供元・TSURINEWS

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