目次
宇陀松山の魅力2:宇陀松山伝統的建造物群保存地区
宇陀松山の魅力3:森野旧薬園

宇陀松山の魅力2:宇陀松山伝統的建造物群保存地区

薬草と古い町並み、温泉もある奥大和の小京都・宇陀松山の魅力を紹介します
(画像=『たびこふれ』より引用)

宇陀松山の町の中心は、宇陀松山城の城下町として南北に古い町並みが残っており、宇陀松山伝統的建造物群保存地区に指定されています。バス停から少し南に歩いたところにある万六交差点から宇陀川を渡ると、保存地区の南端に行けます。

薬草と古い町並み、温泉もある奥大和の小京都・宇陀松山の魅力を紹介します
(画像=『たびこふれ』より引用)

保存地区の南端から、北方向に歩いていきます。特に古い建物が密集しているのは、まちかどラボ観光案内所を過ぎたあたりから。ここは古い建物だけでなく古民家カフェや土産物店が密集しています。

気になるお店があったらサクッと入ってみましょう。実際に奈良漬けの店に立ち寄ってみました。また歩きながら右手の山麓には、報恩寺、佐多神社、長隆寺、神楽岡神社と言った神社仏閣が並んでいます。

薬草と古い町並み、温泉もある奥大和の小京都・宇陀松山の魅力を紹介します
(画像=『たびこふれ』より引用)

古い町並みは料理旅館今阪屋のあたりで2本になります。右側の道沿いには薬の館、森田家住宅「諸木野屋」などの史跡が点在しています。街並みとしては宇陀簡易裁判所の南側でほぼ終わりますが、時間があればさらに北側に行ってみましょう。

天誅組・林豹吉郎の碑やその北側にあって、695年の持統天皇の時代に、吾城行宮の堂宇を拝領して始まったという慶恩寺があります。寺の境内には中世の城主だった秋山城主の碑などがあります。

宇陀松山の魅力3:森野旧薬園

薬草と古い町並み、温泉もある奥大和の小京都・宇陀松山の魅力を紹介します
(画像=『たびこふれ』より引用)

古代の宇陀の地は、古代大和王権が薬草をとる場所でした。薬草の場所としての名残をとどめているのが森野旧薬園です。ここは大和本葛の粉を作っていた森野家の11代目に当たる藤助が、8代将軍徳川吉宗の御薬草見習いとして出仕したことがきっかけです。藤助は近畿・北陸の薬草を収集し幕府に発送しました。

この功績により、幕府により薬草種苗をもらうこととなり、宇陀の裏山に植え付けたのが薬園の始まりです。その後薬園の規模が大きくなり、やがて幕府薬園の補助機関の役目を果たしました。

薬草と古い町並み、温泉もある奥大和の小京都・宇陀松山の魅力を紹介します
(画像=『たびこふれ』より引用)

森野旧薬園は東京の小石川植物園と並んで日本最古の薬草園のひとつとなります。薬園に入るには、現在も吉野葛を製造販売している森野吉野葛本舗にて、ひとり300円を支払います。

園内には資料館があり、そこから見ておくとわかりやすいです。2階建ての建物で、ここには森野旧薬園に関する資料が並んでいます。またその横には吉野葛製造の道具と方法が展示されています。こちらも見逃さないようにしましょう。

薬草と古い町並み、温泉もある奥大和の小京都・宇陀松山の魅力を紹介します
(画像=『たびこふれ』より引用)

薬園は裏山にあるため、そこに行くまで登りがあります。途中に東屋があるので、休憩しながら上がりましょう。登りきると、多種多様の薬草が今も植えられているのがわかります。

薬園内には、薬草のほかいくつかの建物があります。知止荘跡は2020年の不審火で焼失した茶屋の跡。隣の土蔵は焼け残りました。

また最も奥にある賽郭祠堂は、40歳代で家業を託し薬草の研究に打ち込んだ森野賽郭の子・武貞が、自らの親の偉業を子孫に伝えるために建てたもの。賽郭夫妻と独身のまま主に仕えた左兵衛の木像が安置されています。