フリーランス人口の増加に伴い、人気が高まっているのが「フリーランスマーケター」。商品やサービスを実売に繋げるため、WebやSNSなどを利用したマーケティング戦略を構築し、実行に移していく仕事です。
しかし、一概に「マーケター」と言っても、SEOマーケター、広告プランナー、SNS運用者など、かなり細分化されている様子。必要とされるスキルも多そうで、未経験から独立するにはちょっぴりハードルが高そう……。
そこで今回は、フリーランスのマーケター・Naokiさんに取材。「フリーランスマーケターのリアル」を聞いてみました!
目次
フリーランスマーケターはどのくらい需要がある?
フリーランスマーケターの報酬相場は?
フリーランスマーケターはどのくらい需要がある?
フリーランスマーケターの需要が高いワケ
電通が発表した『2021年 日本の広告費』調査レポートによると、インターネット広告費がマスコミ四媒体広告費を上回り、前年比122.8%と大きく成長し、媒体費は初めて2兆円を超えました。
新型コロナの影響でオフライン販促が制限されるなか、好調に伸びているインターネット広告市場。そのなかで、「フリーランスマーケター」のお仕事依頼はどのくらいあるのでしょうか?
ゆぴ:
Naokiさんは会社員としてマーケターをやりながらも、副業でマーケティングのお仕事をされていた経験がありますよね。月々どのくらいの仕事を受けているんですか?
Naoki:
時期によっても変動しますが、お仕事依頼は有難いことにほぼ毎月いただいています。知人からの依頼や紹介も2〜3ヶ月に1回程度ありますね。
正社員として働きながら数社とご一緒していた時期もありましたが、現在はフリーランスとして1社で仕事をしています。
ゆぴ:
なるほど、複数の会社と仕事をされていたときは、具体的にどのようなことをされていたんですか?
Naoki:
企業のフェーズや社内リソース、プロダクトによって取るべき戦術を変えているので、業務内容は本当に幅広いです。
N1インタビュー(特定の顧客に対して意見を聞くこと)を実施したり、顧客データを分析したり、ウェビナーを開いたり、広告を運用したり……。事業のグロースに対する戦略を描き、それにもっとも寄与するであろう施策を実行するような携わり方をしています。
マーケター自体の需要も大きいのですが、特に予算が限られているスタートアップやベンチャーなどはより求められる傾向にありますね。
需要も大きいので、マーケターを志している方も増えている印象なのですが、ひとつ危惧していることがあって……。
Naoki:
最近「3ヶ月でフリーランスマーケターに!」と謳うような短期のスクールが増えてきています。確かにひとつの入り口ではあるのですが、学習コストの低い領域は、競合の多い領域になっていく可能性が高いんですよ。
少し学んだだけでできてしまうような領域は、テクノロジーの代替や価格競争等が発生しやすく、スキルがコモディティ化しやすいため、スクールに通ってすぐ独立! という考えは非常に危険だと考えています。
それを踏まえたうえで、今回は活躍できるフリーランスマーケターについてお話します!
ゆぴ:
心強い……。よろしくお願いいたします!
フリーランスマーケターの報酬相場は?
ゆぴ:
ちょっと踏み込んだ質問をしてしまうのですが、フリーランスマーケターの報酬相場はどのくらいなんですか?
Naoki:
人によるとは思いますが、私の場合は時給に換算すると5,000円〜10,000円程度ですね。
私の場合はお金を稼ぎたいというよりも、大きく事業を伸ばす経験を積みたいので、金額云々よりも自分が「いいな」と思う企業さんとだけ仕事をご一緒するようにしています。そのうえで、自分が出せる成果と時給のバランスを見て価格を設定します。
一般的には、たとえば広告運用なら運用費の15〜20%、SNS運用なら月額数十万円と業界水準に基づいて設定されていることが多いですね。
ゆぴ:
ある程度は決まっているんですね。単価を上げていくにはどうすれば良いんですかね?
Naoki:
「自分にかかったコスト<企業の売上」が達成できることが、マーケターにとって非常に重要だと考えています。きちんと成果を還元できるマーケターは、単価を上げることも難しくないと思っています。