相模国一之宮(地域の中で最も社格が高いとされている神社)寒川神社は、全国唯一の八方除の守護神として1600年もの歴史を誇る神社です。
現在は、信仰の有無を問わず「地域の心の拠りどころ」として多くの人々が集う場所となっています。年間の参拝者数は200万人にも上るとのこと。
本日はおすすめの回りやすい順路にて歩きながら、広々とした神社を余すところなくご紹介します。
目次
1. 寒川神社へのアクセス
2. 寒川神社のご由緒・御祭神・御神徳は?
1. 寒川神社へのアクセス
さあ、寒川神社へ参りましょう。寒川神社へのアクセスは、ちょっとした鉄道の旅としても楽しめます。JR相模線は今ではめずらしい存在となったレール1本の単線で、茅ケ崎から橋本の間を相模川に沿うように折り返し運転を行っています。

無人駅の宮山駅で下車すると、「寒川神社下車駅 正面信号右へ500メートル」という案内が目に飛び込んできます。迷わずに安心して徒歩で向かうことができます。

案内の通り信号を右折し歩いていると、目久尻川にかかる寒川大橋が見えてきます。神社の位置する神奈川県高座郡寒川町において、目久尻川は相模川水系の一級河川です。

その和やかな流れを橋の下に見ながら歩を進めていくと、右手に上記写真の寒川神社参集殿(神前結婚式場、各種会食、催事を行う場所)が見えてきます。
「寒川神社前」の交差点を左に曲がると、高々とそびえる三の鳥居の存在によって神社へ到着したことに気がつきます。ぜひ対面に渡り、その厳かな佇まいを正面から眺めてみてください。
2. 寒川神社のご由緒・御祭神・御神徳は?

<寒川神社の御神徳、八方除を象徴する「方位盤と渾天儀(こんてんぎ)」>
寒川神社の境内に入る前に、寒川神社の御祭神、ご由緒、御神徳と八方除について説明しましょう。どのようなご利益を授かるのか、境内に入る前に頭に入れておきたいものです。
2.1 御祭神
寒川神社では、寒川比古命(さむかわひこのみこと)と寒川比女命(さむかわひめのみこと)のニ柱の神を祀り、寒川大明神と奉称しています。
寒川大明神は関東の文化を生んだ親神様であり、神奈川県の大部分に相当する相模国を含め、関八州の守護神として篤く信仰されてきました。関八州とは、東京都や千葉県など1都6県を含む関東地方を包括する地域とされています。
寒川神社の御祭神がいかに広い影響力を持っていたのかがうかがえます。
2.2 御由緒
寒川神社がいつ始まったのか正確にはわかっていません。しかし「総国風土記」によると始まりは約1600年前の古墳時代に遡るとのこと。
雄略天皇(ゆうりゃくてんのう)が世を治めていた時代に幣帛(へいはく・お供え物)が納められたという記録が残っています。それ以降、歴代の天皇が勅使(ちょくし ※使者)を寒川神社に派遣しています。
天皇陛下と皇后陛下の御息女であります敬宮愛子内親王殿下の御誕生を祝して植えられた木もあり、皇室とのつながりの深さが分かります。
2.3 御神徳
寒川神社は古来より、全国でも唯一の八方除と方位除の守護神として知られています。その御神徳は、あらゆる災難や不運を取り除き開運を招くことで、人生と生活に多くの幸と恵をもたらすこととされています。