目次
沢登り中に気を付けたい事故②滑落、転倒
沢登り中に気を付けたい事故③増水、溺水
沢登り中に気を付けたい事故②滑落、転倒
濡れた岩、滝や切り立った崖を登ることも
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沢での足場は濡れた岩だったり苔の生えた岩だったりと滑落や転倒する危険が必ずつきまといます。また登るだけではなく壁にしがみついて壁つたいに移動するといったことが必要となってきます。
滑落、転倒のためのリスク管理
必要のないときは岩の上を歩かない
沢の中ではついつい岩の上を歩きたくなってしまいますが、これが滑落や転倒の原因となってしまいます。危ない岩の上を歩くよりは足場が安定した場所を選び滑落、転倒しないよう常に心がけてください。
川床にも安定した足場があるので水の中もしっかり確認することが大事です。
三点支持で登る
崖を登る場合は、大丈夫と思う場所でもしっかりと上半身や腕も使い、三点支持で登ることが滑落や転落の回避に繋がります。
また岩や石を掴んだり足を置く場合はその岩や石が動かないかを体重を掛ける前にしっかりと確認してください。いきなり体を預けてしまうと岩や石が崩れて滑落してしまうこともあります。
滑りやすいところはブラシが便利
どうしても滑りやすい所を通らないといけない場合は小さなブラシを携行していると苔やヌメリを落とすことができて滑落や転倒の防止となります。
沢登り中に気を付けたい事故③増水、溺水
水に関する危険を理解する
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当然ですが沢は山から流れてくる水が集まる場所です。現在地で雨が降っていなくても上流付近で雨が降っている場合には沢の水が増えてくる場合があります。
また、沢の流れは常に一定ではありません。滝つぼでは複雑な流れとなっていたり、岩と岩との間の流れに飲み込まれ身動きが取れなくなったりと、山だけの知識だけでは危ない箇所を判断することはできません。水の流れについての知識も必要となってきます。
増水、溺水のためのリスク管理
山域全体の天気を確認
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現地の天気だけではなく、山域全体の天気をしっかりと確認し、前日の天気も確認しておくことが望ましいです。濁った水が流れてきたり水かさが増してきたと感じたときはすぐにプランの変更を行いエスケープルートを確認してください。
増水時のルートを確保
増水してしまうと通れなくなる箇所なども出てくるので、引き返すことができないという場合が起こるかもしれません。撤退の判断はできるだけ早めに行い、安全なルートを確保しましょう。
複雑な流れに注意
滝つぼや水深の深い場所では水の中も複雑な流れになっていることもあるので、慎重な判断が必要となります。
滝つぼ以外でも初心者が危ない沢の流れを判断するのは難しいので、経験者から危ない流れとはどういうものかをしっかりと教えてもらい、確認なしで滝つぼに飛び込むなんてことは最も危ない行為の一つです。絶対に止めましょう。
溺れるだけではなく滝つぼの複雑な流れに乗ってしまった場合は川岸にたどり着けないこともあります。また滝つぼに引きずり込まれてしまうことも珍しくありません。