証券会社を比較検討することは、資産運用のための第一歩。中でも手数料は気になるところだろう。そこで今回は野村證券など、大手証券会社5社の手数料を比較。IPOに強い、銀行との連携が優れているなど、特徴も含めて紹介する。

野村證券 IPO主幹事案件数第1位!当選確率アップの強い味方

野村證券の手数料体系は、大きく分けて従来型の対面式取引による「本・支店口座」コースと、インターネットまたは電話による取り引きの「野村ネット&コール口座」コースの2種類がある。

「本・支店口座」コースの現物株式取引手数料は、約定代金20万円以下だと最低手数料の2,860円、それ以上の約定代金については段階的に基本料率が定められており、同じコースでもオンラインで取り引きすると手数料が20パーセント割引になる。「野村ネット&コール口座」インターネット取引コースの手数料は、約定代金10万円以下で最低手数料が152円、手数料の上限となる約定代金5,000万円超の場合でも一律7万8,571円となっている。野村證券の業界最大手としての安心感や豊富な投資情報を得ながら、対面型の手数料より安い手数料で取り引きしたい人には「野村ネット&コール口座」インターネット取引コースを検討してみるのもよいだろう。

野村證券最大の特徴は、IPOの主幹事案件数が業界第1位であることだ。トムソン・ロイター『日本株式市場レビュー』(2017年第4四半期版)において、野村證券の新規公開株式主幹事案件数は28件、占有率は29.8パーセントで第1位と報告されている。IPO主幹事証券は上場時の公募・売出株数が多く配分されるため、主幹事案件の多い野村證券でIPOの抽選に参加すると、必然的に当選確率が高くなる。IPOの当選確率を少しでも上げたいと考える人は、IPO取扱件数の多い証券会社ではなく、野村證券のようにIPO主幹事案件数が多い証券会社で口座を開設したほうが、当選確率が高くなることを覚えておくとよい。

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大和証券 必要に応じて切り替えられる2つの取引コース

大和証券の取引手数料は、支店の担当者と対面でやり取りする「ダイワ・コンサルティング」コースの取引手数料が基準になっている。

「ダイワ・コンサルティング」コースの現物株式取引最低手数料は2,750円、約定代金100万円以下で手数料は約定代金の1.26500パーセント、それ以上については約定代金を段階的に分けて手数料を設定している。「ダイワ・コンサルティング」コースのままインターネットで取り引きすると、手数料は店舗取引手数料の75パーセントに減額される。

自分で情報収集をして直接取引する「ダイワ・ダイレクト」コースを選択してコンタクトセンター経由で注文すると、「ダイワ・コンサルティング」コース取引手数料の70パーセントの手数料水準に抑えられる。「ダイワ・ダイレクト」コースでパソコンやモバイル端末から取り引きする場合は1約定につき最低手数料が1,100円、約定代金が100万円以下であると約定代金の0.3795パーセントの手数料となり、「ダイワ・コンサルティング」コースのインターネット取引による手数料より割安になる。「ダイワ・ダイレクト」コースの特筆すべきポイントは、手数料が割安でありながら、必要に応じて店舗で投資相談を受けられる点だ。ネット証券などに比べると、「ダイワ・ダイレクト」インターネット取引手数料は高めだが、情報収集や分析に自信がない人でも、専門知識のある店舗担当者からアドバイスが受けられるので、活用してみるのもよい。

手数料体系に違いはあるが、「ダイワ・コンサルティング」コースと「ダイワ・ダイレクト」コースはどちらも共通の証券総合口座を使用できる。ダイワのツインアカウント(後述)などの共通サービスも受けられる上に、コースの変更も可能なので、状況に応じてコースを切り替えられて便利だ。

「ダイワのツインアカウント」は、大和証券を象徴付けるサービスの1つだ。大和証券と大和ネクスト銀行の両方に口座を開設し口座を連携させると、大和ネクスト銀行口座と証券総合口座間で夜間に無料の自動振込サービス、スウィープサービスを受けられる。さらに、証券総合口座の待機資金を高金利の大和ネクスト銀行口座で自動運用したりもできる。大和証券に口座を開設するなら覚えておきたいサービスだ。

SMBC日興証券 歴史ある総合証券でありながらネット証券にも匹敵する使いやすさ

SMBC日興証券の取引コースはコンサルティングサービスが中心の「総合コース」とインターネット取引が主体になる「ダイレクトコース」の2つ。店舗型の「総合コース」では、現物株式取引手数料は最低手数料が5,500円、約定代金100万円までは1.265パーセントの料率、それ以上は段階的に手数料が設定されている。「総合コース」のオンライントレードなら店舗型手数料の30パーセント割引、注文専用ダイヤルを使った取り引きでは手数料が店舗型手数料の15パーセント割引になっている。「ダイレクトコース」のオンライントレードは1回の約定代金10万円以下なら最低手数料が137円、約定代金が5,000万円超でも手数料が格安の2万7,500円に抑えられている。同じ「ダイレクトコース」でも注文専用ダイヤル経由の取引だと「総合コース」の注文専用ダイヤル取引と同率の手数料になるので気を付けたい。

SMBC日興証券がとりわけ「ダイレクトコース」に力を入れているのは大きな特徴といえるだろう。「ダイレクトコース」で注目したいポイントは、SMBC日興証券のIPO(新規公開株式)ならびにPO(公募・売出)取扱銘柄数が業界トップ水準であること。IPO取扱銘柄数が多ければ、顧客が抽選に参加できるチャンスが増えるのがその理由だ。2018年1月~9月のIPO銘柄の約8割を取り扱っており、IPOに興味のある人なら口座を開設して損はない証券会社だといえる。

「ダイレクトコース」の投資信託取扱本数の多さも魅力だ。取扱数は1,000本以上、ダイレクトコース限定ファンドも多数含まれており、ノーロード(購入手数料無料)の投資信託は600本以上にも上る(2021年3月末現在)。店舗型総合証券としての歴史と実績のある証券会社でありながら、ネット証券と同様に気軽に利用できる証券会社だ。

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みずほ証券 国内拠点数は証券業界第1位の238拠点

みずほ証券で口座開設をする場合、店舗でのコンサルティングサービスに重点を置いた「3サポートコース」と、インターネット取引の「ダイレクトコース」のどちらかを選択する。

「3サポートコース」では、注文チャネルの違いで「対面取引」「コールセンター取引」「インターネット取引」の3つの手数料体系が設けられている。いずれも最低手数料は2,750円に定められており、取引手数料は「対面取引」「コールセンター取引」「インターネット取引」の順に割安になっている。「対面取引」では100万円以下の約定代金だと約定代金の1.155パーセントの手数料がかかる。約定代金が5億円超10億円以下なら手数料は一律31万4,600円。「インターネット取引」では100万円以下の約定代金なら、約定代金に0.5775パーセントの料率を掛けて手数料を算出する。手数料の上限は一律15万7,300円であり、インターネット取引手数料は対面取引手数料の半額程度を目安に考えるとよい。

「ダイレクトコース」にも取引方法によって「インターネット取引」「コールセンター取引」「1日定額プラン」の手数料体系が用意されている。「インターネット取引」では、最低手数料は1,045円、約定代金が100万円以下の場合は約定代金に0.34650パーセントの料率の手数料が掛かる。手数料の上限は約定代金5億円超10億円以下で一律9万4,380円。「コールセンター取引」手数料は「インターネット取引」より高めの手数料が設定されており、「3サポートコース」の「コールセンター取引」手数料に比べるとやや割安になっている。「1日定額プラン」では、1日の合計約定代金が100万円なら最低手数料の3,850円で済み、100万円超200万円以下なら6,600円になる。1日の約定代金が5億円超10億円以下なら5万7,200円、以降は5億円増すごとに3,850円ずつ加算される。1日に多額の取り引きを行うデイトレーダーにはおすすめのプランだ。

みずほ証券は度重なる合併を経て今のような総合証券の形に至っている。ホールセール専業証券会社であった時代の名残や、『One MIZUHO』のスローガンのもと、銀行・信託・証券の一体運営推進の効果によって、現在は債券引受金額が証券業界第2位、IPO主幹事案件数も業界第2位、ストラクチャードファイナンス業務(高度な金融技術を使ったさまざまな資金調達)分野でも業界第1位の主幹事案件数(いずれも、みずほ証券ホームページを参照)を誇る。

店舗による拠点の全国展開にも力を入れており、銀行内のプラネットブースや信託内のトラストラウンジを含めた拠点数は238拠点と業界最多になっている。これによってきめ細かなコンサルティングサービスを提供できる体制がとられている。

IPO投資で当選確率を上げたいと考えている人や、対面式で顧客のニーズに合わせたコンサルティングサービスを望む人には最適な証券会社だろう。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券 ワンストップでさまざまな金融ニーズに応える

MUFGとモルガン・スタンレーのジョイントベンチャーとして始まった三菱UFJモルガン・スタンレー証券。現在では、口座開設にあたって、相続関連のサポートが受けられる「コンサルティング取引コース」、インターネットで気軽に取引できる「ダイレクト取引コース」、投資相談しながらインターネット取引ができる「MUFGテラス・コース」の3つの取引コースからお好みで選ぶことができる。

「コンサルティング取引コース」の支店取引手数料は基本手数料となり、約定金額2,750円超19万3,000円以下なら手数料は2,750円、19万3,000円超50万円以下の約定金額では、約定金額の1.430パーセントが手数料になる。50万円超100万円以下では、「約定金額×1.012% + 2,090円」が手数料だ。同じ「コンサルティング取引コース」でもオンライントレードであれば基本手数料の50パーセント割引、コールセンター経由だと20パーセント割引になる。

一方、「ダイレクト取引コース」では、コールセンターで注文すると手数料は基本手数料の約40パーセント割引になり、オンライントレードやテレフォントレード取引の手数料は、基本手数料の約70パーセント割引となり、割安感がある。

「MUFGテラス・コース」については、MUFGテラスのチャット・メールまたは専用ダイヤルからの注文だと基本手数料の約20パーセント割引、オンライントレードでは基本手数料の約60パーセント割引、コールセンター経由の注文でも基本手数料の約20パーセント割引だ。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券最大の特徴は、各分野における国内トップレベルのアナリストが在籍していることだろう。業界屈指のアナリストたちによる国内外マクロ分析・市場分析・投資ストラテジー・確固たる調査に基づいた各種株価分析など、多様なニーズに即した投資情報を、口座を開設すれば誰でも見ることができるのだ。

さらに、三菱UFJフィナンシャル・グループの総合力と、モルガン・スタンレーのグローバルなネットワークや提案力を生かして、ワンストップで顧客のニーズに対応できる点も、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の強みになっていることはいうまでもない。

どの取引コースでも、オンライントレードを使えば、手数料を抑えながら三菱UFJモルガン・スタンレー証券のメリットを享受できる。総合証券の高い取引手数料が気になる人も、オンライントレードを前提に口座開設を検討してみるのもよいだろう。

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近藤真理
執筆・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。

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