目次
ガントチャートのデメリット
 ・工数を把握しづらい
 ・優先すべき作業が見えにくく問題が表面化しづらい
 ・柔軟性に欠けガントチャートの組み直しに時間がかかる
ガントチャートの基本用語

ガントチャートのデメリット

もちろん、メリットばかりではなくデメリットも存在します。

工数を把握しづらい

ガントチャートには、工数各作業にかかる作業量が把握しづらいというデメリットがあります。
各作業の工数はガントチャートに記載されていません。
そのため、作業を始めてから想定以上の工数だったというケースが起きてしまいます。その結果、予定の期日までに間に合わず現場の混乱を招きます。
一つの作業がずれることで、全体のスケジュールに影響を与えることも少ないため、プロジェクト自体の成否にも関ります。

ガントチャートを納期から逆算して作ってしまうと、余裕のないスケジュールになり結果としてプロジェクトが開始してから工数いかないという事態になりがちです。

優先すべき作業が見えにくく問題が表面化しづらい

ガントチャートは、スケジュール共有が大きな目的であるため、シンプルでわかりやすい構造になっています。
その反面、基本的にはタスク内容と期日しか情報がないため、タスクの順序や関係が見えないという欠点があります。そのため、優先すべき作業がわかりづらいという欠点があります。

さらに、意識していないと期日が迫っているものから順番に作業を進めてしまい、期日に余裕があると後回しにする傾向があります。
また、自分のタスクに集中してしまい、問題が起こる直前まで表面化しづらく、問題が起きたには手遅れになることも少なくないでしょう。

柔軟性に欠けガントチャートの組み直しに時間がかかる

ガントチャートの組み直しには時間がかかります。
また、計画の変更、更新が多ければ多いほど、抜け漏れが発生しやすくなります。
そうなると、ガントチャート自体の精査からやり直す必要があり、時間と労力を費やさなければいけません。

そのため、計画や作業が頻繫に変わる可能性があるプロジェクトにはガントチャートは向かないと言えます。

ガントチャートの基本用語

ガントチャートで、よく使われる用語を紹介します。
これらの用語はガントチャートを作成するでも大切になるため理解しておくと良いでしょう。

・タスク:プロジェクトにおける管理の最小単位のこと。開始日と完了予定日を決める。
・タスクグループ:複数のタスクをまとめたもの。
・タイムスケール:チャートの中で表示される時間軸のこと。 ※週、日、時間などで表記
・ステータス:タスクの進捗状況を示すもの。 ※「未着手」「進行中」「順調」「完了」などでステータスを表記
・アウトプット:成果物のこと。※書類や写真など
・リソース:プロジェクトで利用できる資源のこと。※「人」「資金」「設備」など
・マイルストーン:プロジェクトにおける中間目標地点のこと。進捗状況の把握をするためにも重要な指標となる。
・作業依存関係リンク:タスクの相互関係のこと。 ※タスク1が完了しないとタスク2に着手できないという関係
・クリティカルパス:作業依存関係の中で一番長い期間を要する箇所で、プロジェクト全体における重要な部分。クリティカルパスのタスクが遅れるとプロジェクト全体が遅れる。
・WBS(Work Breakdown Structure):日本語で「作業分解図」と呼ばれ、プロジェクトに関わる作業を細かく分解したうえで一覧にした表のこと。