ANAマイルが貯まるクレジットカードとして人気の「ANAカード」。ここでは全4種の一般カードについて、国際ブランドによる違いや還元率、年会費、審査難易度などを徹底比較する。マイルを効率的に貯めて、お得に空の旅を楽しむためのカードを選ぶ際の参考にしてほしい。

目次
1,「ANAカード」4種の審査基準
2,「ANAカード」の年会費とマイル還元率を比較
3,「ANAカード」のマイル還元率をアップする方法
4,「ANAカード」4種のマイル獲得シミュレーション
5,「ANAカード」の還元率以外の3つのメリット
6,どの「ANAカード」を選ぶべきか?

1,「ANAカード」4種の審査基準 年収200万円以上は必要? 

「ANAカード」は、どのくらいの年収があれば手に入るのか?このカードに限らずクレジットカードの審査基準は公開されていないので口コミ情報になるが、年収200万円以上は必要で400万円以上が望ましいと言われている。ただし、一般的に年齢が若いほうが年収基準は緩くなるので、20代ならこれよりも年収が少なくても審査に通過する可能性はある。

参考までに、VISA、Mastercard、JCB、アメリカン・エキスプレス(アメックス)と国際ブランドが異なる4種のカードの申し込み資格を紹介しておこう。ただし、これはあくまで申し込みができる条件であり、審査基準そのものではない。
 

カード名 申し込み資格
ANA VISA
一般カード
満18歳以上の方
(高校生・大学生は除く)
ANA マスター
一般カード
満18歳以上の方
(高校生・大学生は除く)
ANA JCB
一般カード
18歳以上(学生不可)で
ご本人または配偶者に安定継続収入のある方
ANAアメックス
一般カード
パート・アルバイト不可、年金受給者可

2,「ANAカード」4種の年会費・マイル還元率を比較!どれが一番お得?

どの「ANAカード」でも、各カード会社のポイントをお得なレートでANAマイルに移行でき、上限はない。またANA航空券をカードで購入すると、より多くのマイルを獲得できる仕組みになっている。

VISA、マスター、JCB、アメックスの基本スペックを比較

まずは、各カードの基本スペックを比較してみよう。
 

カード名 年会費
(税込)
マイル
還元率と
ポイント
付与率
ANA
航空券
購入時
マイル
還元率
ポイント
有効期限
家族
カード
年会費
(税込)
利用できる
電子マネー
ANA VISA
一般カード
2,200円
※初年度
年会費無料
※割引適用
で577円
0.5%
(200円→
1Vポイント→
1マイル)
1.5% 2年間 1,100円 iD
楽天Edy
PiTaPa
ANA マスター
一般カード
2,200円
※初年度
年会費無料
※割引適用
で577円
0.5%
(200円→
1Vポイント→
1マイル)
1.5% 2年間 1,100円 iD
楽天Edy
PiTaPa
ANA JCB
一般カード
2,200円
※初年度
年会費無料
※割引適用
で825円
0.5%
(1,000円→
1 OkiDoki
ポイント→
5マイル)
1.5% 2年間 1,100円
※初年度
年会費無料
楽天Edy
QUICPay
nanaco
PiTaPa
ANA
アメックス
一般カード
7,700円 1%
(100円→
1リワード
ポイント→
1マイル)
※ポイント
移行コース
参加が必要
(年間参加費
6,600円)
2.5% 2年~最長3年
※ポイント
移行コース
参加の場合は
無期限
2,750円 楽天Edy

ANAカード4種のマイル還元率と年会費を比較 VISA、マスター、JCB、アメックスはどれが一番安い?

VISAとMatercard、JCBは、通常利用のマイル還元率は0.5%、ANAグループでの利用では1.5%になる。アメックスは、通常利用で1%、ANAグループ利用で2.5%だ。

マイル還元率だけを見るとアメックスが圧倒的に貯まりそうだが、他の国際ブランドよりも年会費が高い。また年会費割引手段がない上に、マイルへの移行には年間6,600円(税込)のポイント移行コースへの参加が必要になるため、単純にこれがベストチョイスとは言い切れない。

ポイントをマイル移行するときだけポイント移行コースへ参加すれば参加費を節約できるが、それでも他のカードと比べてかなり費用がかかる印象がある。

なお、VISAとマスターでは移行手数料6,600円(税込)を支払って「2倍コース」に申し込むと、マイルへの移行がレートアップして、マイル還元率が1%になる。JCBでは移行手数料5,500円(税込)を支払って「10マイルコース」に申し込むと、同様にマイルへの移行がレートアップして、マイル還元率が1%になる。

マイル還元率が1%になるケースで、年会費と移行手数料を整理すると以下のようになる。

【マイル還元率1%の際のANAカード4種の年間コスト】

年間合計コスト
(税込)
カード年会費
(税込)
移行手数料
(税込)
ANA VISA
一般カード
8,250円 1,650円 6,600円
ANA マスター
一般カード
8,250円 1,650円 6,600円
ANA JCB
一般カード
7,700円 2,200円 5,500円
ANAアメックス
一般カード
1万4,300円 7,700円 6,600円

VISAとマスターは、紙の明細書を発行せずにWEB明細のみにするだけで年会費が550円(税込)割引になる特典を適用した金額を表記した。

年会費割引が最大になるケースでも算出してみよう。その場合、VISA、マスター、JCBのいずれも、自動リボ払いサービスを利用する必要がある。リボ払い手数料を最小限に抑えるには、繰り上げ返済などの工夫が必要になるので、その管理が面倒な人には向かないだろう。

【マイル還元率1%で年会費割引が最大のときのANAカード4種の年間コスト】

年間合計コスト
(税込)
カード年会費
(税込)
移行手数料
(税込)
ANA VISA
一般カード
7,177円 577円 6,600円
ANA マスター
一般カード
7,177円 577円 6,600円
ANA JCB
一般カード
6,325円 825円 5,500円
ANAアメックス
一般カード
1万4,300円 7,700円 6,600円

マイル還元率が1%になるコースに申し込んだ場合、通常クレジット利用でマイル獲得にかかるコストが最も低く抑えられるのはJCBということになる。一方でコスト高となるのはアメックスであり、マイル獲得だけを考えるならお得とは言えない。

3,「ANAカード」のマイル還元率をアップする方法 各カード共通・個別の優待を紹介

「ANAカード」にはANAマイルが貯まりやすい優待があり、それもこのカードの人気を支えている。ここからは、4種のカードに共有する優待と個別の優待を見ていこう。

「ANAカード」4種に共通する3つのマイル優待 入会時、加盟店、楽天Edy利用

まずは、「ANAカード」に共通するボーナスマイル特典を紹介しよう。

・共通優待1,入会時と継続時にボーナスマイル付与

カード入会時と毎年の継続時にボーナスマイルがプレゼントされるほか、搭乗時は通常のフライトマイルにボーナスマイル分が加算される。
 

ボーナス種類 付与マイル
入会時マイル贈呈 1,000マイル
継続時マイル贈呈 1,000マイル
搭乗マイル加算 通常マイルに10%加算

・共通優待2,ANAカードマイルプラス加盟店でボーナスマイル

ANAカードマイルプラス加盟店でクレジット払いをすると、通常のクレジット利用ポイントに加え、100円(税込)または200円(税込)につき1マイルが付与される。

ANA航空券や機内販売では、100円(税込)につき1マイルが付与される。クレジット利用ポイントとの合計は、VISA、マスター、JCBが1.5~2%、アメックスではANAグループでのクレジット利用ポイントからの移行分のマイル還元率が1.5%なので、合計2.5%になる。

参考までに、ANAグループ以外の加盟店もいくつか紹介しておこう。
 

ショップ名 ボーナスマイル付与数
高島屋 200円→1マイル
大丸・松坂屋
スターバックス
(店舗)
東京無線タクシー
セブン-イレブン
出光
スターバックス
(チャージ)
100円→1マイル
マツモトキヨシ
グリーンキャブ
ENEOS

加盟店の業種は、ホテル、レストラン、百貨店・ショッピングモール、各種交通機関、ガソリンスタンド、スーパー、コンビニ、ドラッグストア、総合通販、家電量販店と多岐に渡る。これらのANAカードマイルプラス加盟店を意識的に利用すると、効率良くマイルが貯まるはずだ。

・共通優待3,Edyマイルプラス加盟店でカード搭載の楽天Edyを利用

Edyマイルプラス加盟店で楽天Edy払いをすると、200円につき2マイルが付与されるので、マイル還元率は1%になる。
VISA、マスター、JCBで「2倍コース」「10マイルコース」を適用していない場合は、対象店舗においてクレジット払いではなく楽天Edy払いにしたほうが、多くのマイルを得られることになる。

Edyマイルプラス加盟店は、ニッポンレンタカー、紀伊國屋書店、大丸・福岡天神店、沖縄ファミリーマート、エスカ地下街(名古屋駅新幹線口)、アネックス(名古屋栄キタ)、マツモトキヨシ。それほど多くはないが、よく使う店舗があれば覚えておいてぜひ利用したい。

その他、各カード固有のポイント優待も提供されている。カードごとに紹介しよう。

「ANA VISA/マスター 一般カード」の3つのボーナスポイント優待 利用金額、ポイントモール、リボ払い

これら2つのカードでは、三井住友カードが提供するボーナスポイントの仕組みとして、「ボーナスポイントサービス」「ココイコ&ポイントUPモール」「マイペイすリボ」を利用できる。なお、ボーナスポイントに関しては通常の獲得ポイントと違い、5ポイント→3マイルのレートで交換することになる。

・優待1,ボーナスポイントサービス――毎月もらえるボーナスポイント

毎月のショッピング利用金額に応じてポイントが付与される「ボーナスポイントサービス」が、2021年2月から開始される。ポイント付与条件は、以下のとおり。
 

毎月のショッピング合計金額 ボーナスポイント数
15万円(税込)未満の場合 5万円ごとに50P
15万円(税込)以上の場合 5万円ごとに100P

・優待2,ココイコ&ポイントUPモール――アプリから簡単に利用できる

「ココイコ!」というサービスでは、事前にエントリーして対象店舗でカードを利用すると、ポイントアップを受けられる。対象店舗の一部を紹介しよう。
 

対象店舗 ポイントアップ率
洋服の青山 4倍
大丸 3倍
タカシマヤ
東急ハンズ
松坂屋
東急百貨店
小田急百貨店
近鉄百貨店
ビックカメラ 2倍
紀伊國屋書店
かっぱ寿司

また、ポイントサイト「ポイントUPモール」経由のネットショッピングでは、ポイントが最大20倍になる。楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングなど主要なネットショップ・モールが揃っているので、ネットショッピングの際は忘れずに経由するようにしたい。

・優待3,マイペイすリボ――リボ払い設定をするだけでボーナスポイント付与

自動リボ払いサービス「マイペイすリボ」に登録すると、リボ払い手数料が発生した月のカード利用代金に対するポイントが2倍になる。

専用のスマホアプリからも使えるウェブサービス「Vpass」からリボ払い金額を増減できるので、リボ払い金額を毎月のカード利用代金額を少し下回るように設定するなどの工夫で、手数料を最小限に抑えることができる。

「ANA JCB 一般カード」の3つのボーナスポイント優待 利用金額、ポイントサイト、リボ利用

「ANA JCB 一般カード」で利用できるボーナスポイントの仕組みとしては、「Oki Dokiボーナスアップ」「Oki Dokiランド」「スマリボ」の3つがある。なお、ボーナスポイントに関しては通常の獲得ポイントと違い、交換レートが1ポイント→3マイルとなり、500ポイント(1,500マイル)から交換できる。

・優待1, JCBスターメンバーズ――年間利用金額に応じてOki Dokiボーナスアップ

JCBスターメンバーズは、年間クレジット利用額に応じて翌1年間、最高20%までポイントアップされる仕組みだ。ポイントアップ率は、以下のとおり。
 

集計期間中の
利用合計金額(税込)
ポイントアップ率
100万円以上 20%アップ
50万円以上 10%アップ

集計期間は、2020年は2019年12月16日から2020年12月15日まで、2021年は2021年2月から2022年1月の支払い分までだ。100万円の利用額は、月に換算すれば8万4,000円ほど。ポイントアップ倍率20%アップでも、難しい条件ではないだろう。

・優待2,Oki Dokiランド――JCBのポイント優待サイト経由で最大20倍

ポイントサイト「Oki Dokiランド」経由のショッピング分には、最大20倍のボーナスポイントが付与される。ネットショッピングの際は、ここを経由することを忘れないようにしたい。

登録ショップには、楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングなど主要なネットショップ・モールが揃っている。

・優待3,スマリボ――リボ払い設定によりポイント2倍

自動リボ払いサービス「スマリボ」に登録した上で、リボ払い手数料が発生するとポイントが2倍になる。毎月のリボ払い額は選んだコースごとに決まった金額で設定されるので、VISA/マスターと同様にリボ払い手数料を最小限に抑えるには繰り上げ返済などの工夫が必要だ。

「ANAアメックス一般カード」のボーナスポイント優待 ANAグループ店舗利用、アメックス限定店利用

VISA/マスターとJCBは、年間利用額、ポイントサイト、リボ払いの優待が似ているが、「ANAアメックス 一般カード」では、他の3ブランドとボーナス優待がやや異なる。

・優待1,ANAグループ店舗の利用でポイント1.5倍――ANAグループでマイル還元率2.5%

ANA航空券・旅行商品・機内販売などで、100円につき1ポイントの通常ポイントに加えて、200円につき1ポイントのボーナスポイントが付与される(ポイント1.5倍、マイル還元率1.5%)。さらに、ANAカードマイルプラス加盟店の利用に付与されるマイルも加わるので、マイル還元率は合計で2.5%になる。

・優待2,ANAカードマイルプラス、アメックス限定加盟店――海外百貨店でもマイルアップ

ANAカードマイルプラス加盟店の中には、アメックス限定でマイル優待を受けられる百貨店などの店舗がある(いずれも本店のみ)。
 

対象店舗 マイル付与レート
アレクサンドラ・ソジュフェル(パリ) 100円につき1マイル
ハロッズ(ロンドン)
リバティ(ロンドン)
セルフリッジ(ロンドン)
ロッテ百貨店(ソウル)
シンガポール高島屋(シンガポール) 200円につき1マイル

旅やグルメに強いアメックスならではの優待と言えるだろう。

4,「ANAカード」4種のマイル獲得シミュレーションとSKYコイン交換レート どれが一番貯まる?

獲得マイルの点でどのカードがお得になるかは、ANA航空券や機内販売などANAグループの利用頻度によっても変わってくる。

ANAグループでのカード利用では、100円(税込)につき1マイルが直接貯まるため、クレジット利用ポイントからの移行分と合わせると、VISA、マスター、JCBでは1.5~2%のマイル還元率に、ANAグループ利用分のマイル還元率が1.5%となるアメックスでは2.5%になる。

「ANAカード」を持つ人はANA航空便をよく利用すると考えられるので、年間クレジット利用金額の10%をANA航空券購入に使うケースを想定して、年間利用額別にシミュレーションをしてみよう。

VISA、マスター、JCBに関しては、マイル還元率0.5%のパターンと、「2倍コース」や「10マイルコース」を適用してマイル還元率1%にしたパターンで考える。

「ANAカード」4種の年間利用額別マイル獲得数シミュレーション

通常マイル還元率が0.5%の場合(アメックスは1%)

ANA VISA 一般カード
ANA マスター 一般カード
ANA JCB 一般カード
ANAアメックス 一般カード
年間利用額 通常クレジット決済 ANA航空券決済※ 通常クレジット決済 ANA航空券決済※
100万円 5,000マイル 6,000マイル 1万マイル 1万1,500マイル
200万円 1万マイル 1万2,000マイル 2万マイル 2万3,000マイル
300万円 1 万5,000マイル 1万8,000マイル 3万マイル 3万4,500マイル
400万円 2万マイル 2万4,000マイル 4万マイル 4万6,000マイル
500万円 2万5,000マイル 3万マイル 5万マイル 5万7,500マイル
※年間利用額の10%を想定

VISA、マスター、JCB、アメックスの通常マイル還元率が1%の場合

ANA VISA 一般カード
ANA マスター 一般カード
ANA JCB 一般カード
ANAアメックス 一般カード
年間利用額 通常クレジット決済 ANA航空券決済※ 通常クレジット決済 ANA航空券決済※
100万円 1万マイル 1万1,000マイル 1万マイル 1万1,500マイル
200万円 2万マイル 2万2,000マイル 2万マイル 2万3,000マイル
300万円 3万マイル 3万3,000マイル 3万マイル 3万4,500マイル
400万円 4万マイル 4万4,000マイル 4万マイル 4万6,000マイル
500万円 5万マイル 5万5,000マイル 5万マイル 5万7,500マイル
※年間利用額の10%を想定

通常マイル還元率が1%のケースで考えると、VISA、マスター、JCBの3つの比較では獲得マイル数は同じなので、年間コストが最も安いJCBが一番お得ということになる。

次に、JCBとアメックスを比較してみる。前者の年会費+移行手数料は7,700円、後者は1万4,300円なので差額は6,600円。一般に1マイルは2円相当の価値があるとされるため、この差額は3,300マイルに相当する。

アメックスの獲得マイルがJCBよりも3,300マイル以上多くなれば、年会費を考慮してもよりお得ということになるが、ここでシミュレーションした範囲では両者の獲得マイルの差は最大でも2,500マイルにしかならない。したがって、マイル獲得の面ではJCBのほうがお得ということになる。

ただし、ANAグループの利用割合が大きくなればアメックスのほうがお得になるケースもあるので、このシミュレーションはあくまで目安として考えてほしい。

ANAカード4種の「ANA SKYコイン」交換レートは?

通常、貯めたマイルは特典航空券に交換することになるが、ハイシーズン(繁忙期)は上級ランク会員でないとマイルでチケットを取れないことがある。その場合に役に立つのが、「ANA SKYコイン」だ。

「ANA SKYコイン」とは、ANAサイト上で国内・国際航空券や旅行商品の支払いに10コイン単位で使用できる電子クーポンのことで、マイルから交換できる。ただし有効期限は1年間と比較的短いので、交換するタイミングには注意したい。

ANAサイト内では現金同様に使えるのでハイシーズンでも航空券が取りやすく、「ANA SKYコイン」で支払えない分をクレジット払いで補うこともできる。なお「ANA SKYコイン」で購入した航空券にも、しっかりフライトマイルが付与される。

ANAマイルから「ANA SKYコイン」への交換レートは、以下のとおり。
 

交換マイル数 交換コインレート、コイン数
1~
9,999マイル
1倍:1~9,999コイン
1万マイル 1.2倍:1万2,000コイン
2万マイル 1.3倍:2万6,000コイン
3万マイル 1.4倍:4万2,000コイン
4万マイル 1.5倍:6万コイン
5万~
20万マイル
1.5倍:7万5,000~30万コイン

5,「ANAカード」の還元率以外の3つのメリット 旅行保険、ANAグループ優待など

このクレジットカードを検討している人が最も気になるのが、マイル還元率だろう。しかし、それ以外にも「ANAカード」ならではの特典・サービスが提供される。

メリット1,4種のカードすべてに海外旅行傷害保険が付帯

海外旅行傷害保険のほか、国内線航空機搭乗中や飛行場構内での傷害を補償する国内航空傷害保険が付帯する。VISA、マスター、JCBは自動付帯で、アメックスは利用付帯だ。

アメックスには国内航空傷害保険の代わりに国内旅行傷害保険が付帯し(利用付帯)、航空機利用時だけでなく国内旅行全般に保険が適用される。
 

カード名 海外旅行
傷害保険
国内航空
傷害保険
国内旅行
傷害保険
ANA VISA
一般カード
1,000万円
(自動付帯)
1,000万円
(自動付帯)
ANA マスター
一般カード
1,000万円
(自動付帯)
1,000万円
(自動付帯)
ANA JCB
一般カード
1,000万円
(自動付帯)
1,000万円
(自動付帯)
ANAアメリカン・
エキスプレス・カード
3,000万円
(利用付帯)
2,000万円
(利用付帯)

その他、ショッピング保険も用意されている。VISAとマスターは海外利用分と、リボ払いまたは3回以上の分割払いを設定した国内利用分が対象で、年間100万円限度。JCBには、海外利用分に年間100万円限度の保険が付帯。アメックスには海外・国内利用を問わず年間200万円限度の保険が付帯する。

メリット2,ANAグループ店舗などでの割引特典が適用

すべてのANAカードで、ANAグループ店舗などで割引を受けられる特典を利用できる。詳細は以下のとおり。
 

対象 オフ率
ANA国内線・
国際線機内販売
10%オフ
空港免税店 5%オフ
ANA FESTA
(空港内店舗)
5%オフ
ショッピングサイト
「ANAショッピング A-style」
5%オフ
新宿高島屋
SHILLA&ANA(免税店)
5%オフ
ANAビジネスソリューション
公開講座受講料
15%オフ
セントラルパーキング成田 駐車料金特別割引、マイル付与
IHG・ANA・
ホテルズグループジャパン
お得な宿泊料金よりさらに5%オフ
レンタカー割引 国内5%オフ
海外5~20%オフ

メリット3,アメックスなら空港ラウンジも無料で利用できる

アメックスに限り、国内主要28空港+ハワイ・ホノルルの空港ラウンジを同伴者1名とともに無料で利用できる。ハワイはダニエル・K・イノウエ国際空港(ハワイ・ホノルル)が対象で、国内空港は以下のとおりだ。
 

新千歳空港 函館空港 青森空港 秋田空港
仙台国際空港 新潟空港 富山空港 小松空港
成田空港 羽田空港 中部国際空港 関西国際空港
神戸空港 伊丹空港 岡山空港 米子空港
広島空港 山口宇部空港 高松空港 徳島空港
松山空港 北九州空港 福岡空港 大分空港
長崎空港 熊本空港 鹿児島空港 那覇空港

6,どの「ANAカード」を選ぶべきか?アメックスにはゴールドグレードの特典が

最後に、どの「ANAカード」を選ぶべきか、参考までに判断基準を挙げておこう。

紹介した4種の「ANAカード」は、年会費2,200円の3枚(Visa、マスター、JCB)と、7,700円のアメックスに大きく分けられる。

ポイントアップの仕組みに違いはあるが、Visa、マスター、JCBはほとんど同じカードと言っていいだろう。一方アメックスは、ポイントやマイルをより獲得しやすくなっており、付帯保険のグレードも高い。さらに空港ラウンジサービスも付帯するなど、一般カードながらゴールドカードにスペックと言える。

シミュレーションのとおり、いずれのカードでも通常マイル還元率が1%の場合、年間コストの観点でJCBを選ぶことになる。海外での利用を考えるなら、全世界で加盟店シェアが大きいVISAやマスターを選ぶといいだろう。

ANAグループの利用割合が大きい、あるいは付帯保険やラウンジ利用もしたい場合は、アメックスも候補に上がってくる。

このクレジットカードを作る目的をはっきりさせることで、申し込むべき国際ブランドが決まってくるだろう。
 
執筆・モリソウイチロウ(ライター)

「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカード分野では専門サイトでの執筆経験もあり。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。  

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