目次
大阪市天王寺区の歴史的建造物
大阪市浪速区の歴史的建造物
大阪市天王寺区の歴史的建造物
大阪市天王寺区の歴史的建造物(国宝・重要文化財・登録有形文化財)を紹介します。
念仏寺 本堂
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区上本町4丁目
建造:天保13年(1842年)
解説:大阪の繁華街に立地する中規模の浄土宗本堂。平面は、内外陣・余間等規格に則って配置する標準的な作品である。細部彫刻等は時代相応の構成になる。旧城下の寺町の北限を示す遺構であり、入母屋造の大屋根を見せる外観は、整った境内とも広く親しまれている。



称念寺 山門
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区下寺町1丁目
建造:江戸中期
解説:松屋町筋に西面して建つ一間薬医門。間口2.9m幅に本柱を建て、女梁、冠木、男梁を架し、妻及び中備には蟇股を置く。一軒疎垂木で、屋根を切妻造本瓦葺とする。装飾を抑えるが、木鼻など細部に、江戸中期らしい意匠を示す。

源聖寺
①建物:源聖寺 山門
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区下寺町1丁目
建造:江戸末期
解説:松屋町筋に西面する一間薬医門。間口3.2mで、潜り付の袖塀を両脇に付ける。男梁上に三斗組を置き、虹梁及び桁を高くし、鏡天井を張る。妻は虹梁蟇股、軒は二軒繁垂木で、屋根は切妻造本瓦葺とする。大型の薬医門で、蟇股や虹梁など彫りの深い絵様になる。

②建物:源聖寺 庫裏
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区下寺町1丁目
建造:江戸後期
解説:松屋町筋東側に占める境内地の通り寄りに南面して建つ。南面入母屋造北面切妻造の本瓦葺で、大棟南寄りに切妻造の煙出を付ける。正面中央東寄りに庇を掛け、戸口とする。方柱で、柱上に舟肘木を載せ、妻は虹梁大瓶束。簡明ながら重厚な庫裏外観を構成する

萬福寺 山門
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区下寺町1丁目
建造:江戸中期
解説:松屋町筋に西面する一間薬医門。間口2.9m幅に本柱を建て、男梁と女梁間に大斗肘木を入れ、妻には蟇股を置く。二軒半繁垂木で、切妻造本瓦葺。地垂木や男梁、女梁の鼻先に絵様を施し、華やかな印象を与える。蟇股には植物紋様を彫る。

光明寺
①建物:光明寺 山門
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区下寺町1丁目
建造:慶応2年(1866年)
解説:松屋町筋に西面する一間薬医門で、切妻造本瓦葺とする。間口3.2mで、潜戸付の袖塀を両脇に付ける。女梁を挿し肘木状に作り、男梁上に大斗肘木を組み、虹梁と軒桁を支持。妻は笈形付の虹梁大瓶束とし、軒は一軒繁垂木。鏡天井を張り、中備に龍の彫刻を飾る。

②建物:光明寺 本堂
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区下寺町1丁目
建造:宝永3年(1706年)
解説:松屋町筋の東に占める境内地の中央に位置する。入母屋造本瓦葺で、正面に一間向拝を付ける。五間堂で中央に双折両開桟唐戸をたてる。外陣及び内陣、脇陣からなる典型的な浄土宗本堂平面をもつ。建具ほかに改変が見られるものの、江戸中期の形態を伝える遺構である。

③建物:光明寺 庫裏
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区下寺町1丁目
建造:江戸末期
解説:本堂の北側に玄関を介して繋がる。東西棟の切妻造本瓦葺で、大棟に煙出、妻面に下屋を設け、南面西寄りに庇を付け、出入口とする。壁は白漆喰仕上げ。玄関は入母屋造妻入桟瓦葺で、妻は木連格子。本堂と庫裏が並び建ち、重厚な境内景観を呈する。

心光寺
①建物:心光寺 山門
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区下寺町1丁目
建造:江戸中期
解説:松屋町筋に西面する一間薬医門で、切妻造本瓦葺とする。間口2.7m幅に本柱を建て、女梁と男梁、冠木を架し、男梁上に大斗を載せ、虹梁と軒桁を支持する。妻は虹梁大瓶束。大瓶束の上方には木鼻を四方に出す。男梁鼻先や虹梁絵様などの細部意匠は秀逸。
※2020年4月現在保存修理工事中です。


●2021年2月撮影
山門の保存修理工事が終了していましたので撮影しました。

心光寺の境内では「こころひかる」というカフェを営業されています。

②建物:心光寺 本堂
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区下寺町1丁目
建造:昭和4年(1929年)
解説:市内を南北に貫通する松屋町筋東方の寺町に位置する。火災後の再建になる鉄筋コンクリート造寺院で、住職の設計と伝える。ドーム屋根、柱上の相輪風の飾り、パラペットの宝珠柱風手摺子、多弁アーチなどによりインド風の外観を造りだす。


超心寺 山門
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区下寺町1丁目
建造:江戸後期
解説:松屋町筋に西面する一間薬医門で、切妻造本瓦葺とする。間口3.1mで、袖塀を両脇に付ける。女梁を挿し肘木状に作り、男梁上、大斗肘木を介して、虹梁と軒桁を支持。妻や中備は流水や雲紋風に彫られた蟇股とする。軒は一軒繁垂木。たちの高い薬医門である。

善龍寺 山門
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区下寺町2丁目
建造:文化7年(1810年)
解説:境内南面、天王寺七坂の一つ口縄坂沿いに建つ。間口2.7mの薬医門形式で、切妻造本瓦葺とし、左右に潜付袖塀を付す。架構は冠木上に架けた男梁に三斗をおいて妻虹梁を受け、妻飾には雲紋彫刻化した蟇股を飾る。良材を用い、意匠も優れた山門である。

大光寺 山門
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区下寺町2丁目
建造:寛延2年(1749年)
解説:松屋町筋に西面する一間薬医門で、切妻造本瓦葺とする。間口2.8mで、潜戸付の袖塀を両脇に付ける。女梁を挿し肘木状に作り、男梁上、大斗肘木を介し、虹梁と軒桁を支持する。軒は一軒繁垂木。妻と中備は笈形付の虹梁大瓶束で、妻と中備の笈形の意匠を違える。

称名寺 山門
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区下寺町2丁目
建造:明治期
解説:松屋町筋に西面する一間高麗門。間口2.8mで、腰海鼠壁とする袖塀を両脇に付ける。妻蟇股とし、軒は一軒繁垂木。切妻造本瓦葺で、棟には龍の飾り瓦、隅蓋瓦に波紋を飾る。小規模ながら、たちの高い高麗門で、薬医門が並ぶ下寺町において印象的である。

勝鬘院 塔婆
分類:重要文化財
住所:大阪市天王寺区夕陽丘町
建造:慶長2年(1597年)
※2020年4月現在保存修理工事中です。

保存修理工事前の画像です。

こちらは本堂です。

四天王寺
分類:重要文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区四天王寺1丁目
建造:元和9年(1623年)
解説:いずれも德川家康によって元和9年に造営されたもので、江戸初期寺院建築として重要なものである。
①建物:六時堂


②建物:石舞台


③建物:元三大師堂


④建物:本坊西通用門

⑤建物:本坊方丈

⑥建物:五智光院

⑦建物:鳥居

⑧建物:八角亭
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区四天王寺1丁目
建造:明治36年(1903年)
解説:第5回内国勧業博覧会の小奏楽堂として建築されたものを、後に現在地に移築したと伝える。平面八角で、庇柱は吹き放ちとし、窓には色ガラスをはめる。母屋柱はコリント式の柱頭飾を付け、モールディングの廻り縁を巡らすなど施工技術にも見るべきものがある。

大阪市立美術館
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市天王寺区茶臼山町
建造:昭和11年(1936年)
解説:天王寺公園の高台に建つ。正面に張出す玄関とホール部を一層分高い切妻造とし、左右の翼廊に展示室を配する。装飾を抑えた平滑で三層構成の立面を基調としつつ、壁頂の本瓦葺、蛇腹や窓の洋風装飾などに和洋の意匠を採取する。希少な戦前の大型美術館建築。




大阪市浪速区の歴史的建造物
大阪市浪速区の歴史的建造物(国宝・重要文化財・登録有形文化財)を紹介します。
通天閣
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市浪速区恵美須東1丁目
建造:昭和31年(1956年)
解説:難波の東南に位置する。脚部をSRC造とした103m高の鉄塔で、塔の東側には円筒形の補助塔を設ける。四角形から八角形に平面形状が変化する塔身に独特な形状の展望台を戴き、四周に広告用等の施設を付設し、大阪のシンボルとして広く親しまれる。





ギャラリー再会
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市浪速区恵美須東1丁目
建造:昭和28年(1953年)
解説:通天閣から放射状にのびる街路沿いに建つ。間口3間、奥行10間で、中庭を介して店舗と住居を通路で繋ぐ伝統的町家形式を踏襲したつくり。独特の幾何学模様の破風飾り、ねじれ柱付のバルコニー、ガス灯風の照明など、舞台美術を思わせるファサードが特徴的。

