大阪市北区の歴史的建造物
大阪市北区の歴史的建造物(国宝・重要文化財・登録有形文化財)を紹介します。
日本基督教団 天満教会
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市北区天神西町
建造:昭和4年(1929年)
解説:天満宮近傍に位置する中村式鉄筋コンクリート造4階建。正面は略対称形で、階段室前面を矩形意匠で構成する。内部1階を集会室とし、2・3階分の礼拝堂に架ける楕円アーチの梁に連続アーチを刳抜く。構造及び意匠に昭和初期の建築思潮の一端を示す教会堂。



大阪天満宮



①建物:大阪天満宮 神楽所
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市北区天神橋2丁目
建造:明治37年(1904年)
解説:弘化2年(1845年)造替の本殿・拝殿の東に建つ南北棟、銅板葺入母屋屋根の単層建物で、拝殿とは二階廊で連絡する。柱上には舟肘木を置き、軒は二軒疎角垂木とし、周囲に高く縁を回し、擬宝珠高欄を付ける。西面は、格子蔀戸を釣るなど古式を残す。



②建物:大阪天満宮 参集所
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市北区天神橋2丁目
建造:明治44年(1911年)
解説:本殿と梅花殿の間に建つ東西棟、銅板葺入母屋屋根、木造単層の建物で、神楽所とは軒を一段落として変化をつけ、梅花殿とは廊下で繋がれる。身舎・庇構成をとり、身舎桁行を3分して計5室を設ける。通称「広間」で、現在は梅花殿の控室として利用されている。

③建物:大阪天満宮 梅花殿
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市北区天神橋2丁目
建造:昭和3年(1928年)
解説:「天満の天神さん」として知られる大阪天満宮の境内東端中央寄りに南面して建つ。木造単層、銅板葺入母屋屋根の客殿(現在は結婚式場)で、身舎・庇構成をとり、東端の部屋の天井を支輪付二重折上小組格天井とした格式高い造りとする点に特徴がある。

リバーサイドビルディング
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市北区中之島3丁目
建造:昭和40年(1965年)
解説:土佐堀川に面して建つ横長平面の事務所建築。設計は岸田日出刀。高速道路の構造を引用したと伝え、構造壁を集約し、正背面に全長分の窓を配する明快な構成とする。妻壁は淡陶タイルでモザイク状に飾る。インターナショナルスタイルの事務所建築の秀作。




大江橋及び淀屋橋
分類:重要文化財(建築物)
住所:大阪市北区堂島浜1丁目・北区中之島2丁目・中央区北浜4丁目
建造:昭和10年(1935年)
解説:大江橋及び淀屋橋は、大阪市の設計と「大江橋及淀屋橋意匠設計図案懸賞競技」で一等を受賞した大谷龍雄の案に基づき建設され、昭和10年4月に竣工した。鉄筋コンクリート造アーチ橋で、御堂筋が、中之島と交差する交通と景観の要所に建設された、大阪市第一次都市計画事業を代表する橋梁の一つで、近代大阪の都市形成史上、高い価値が認められる。また、周辺景観との調和を意図した意匠設計競技が行われるとともに、地下鉄御堂筋線と一体的に建設されたことにより特殊な基礎構造をもち、橋梁デザイン史及び技術史上の意義も認められる。
堂島川に架かる大江橋。



土佐堀川に架かる淀屋橋。




大阪府立図書館
分類:重要文化財
住所:大阪市北区中之島1丁目
建造:大正11年(1922年)
解説:大阪府立図書館は明治37年2月に住友家によってつくられ大阪府へ寄付された建築で、昭和49年5月21日に本館・右翼・左翼の三棟が重要文化財に指定されている。この度、阪神・淡路大震災後の構造診断に際し、小屋裏より棟札が発見されたので、設計者・設計の経緯等を示す貴重な資料としてこれを追加指定する。




大阪市中央公会堂
分類:重要文化財
住所:大阪市北区中之島1丁目
建造:大正8年(1918年)
解説:大阪市中央公会堂は、中之島地区の東端部にある。北浜で株式仲買商を営んでいた岩本栄之助の寄付によって、大正7年10月に竣工した。設計は、指名設計競技に一等当選した岡田信一郎の設計案をもとに、実施設計は辰野金吾、片岡安が中心となって進めた。構造は鉄骨煉瓦造、三階建、地下一階である。一、二階の吹き抜けの大集会室、三階の中集会室、特別室、小集会室などを中心に各室が配されている。大阪市中央公会堂は、ネオ・ルネッサンスを基調にバロック的な躍動感を加味した意匠で、我が国における様式建築の習熟の過程をよく示している。我が国の煉瓦を主体とした建築の到達点をかざる建築のひとつといえ、高い価値がある。



旧造幣寮鋳造所正面玄関
分類:重要文化財
住所:大阪市北区天神橋1丁目
建造:明治4年(1871年)
解説:明治4年建築の造幣寮鑄造所の玄関を保存するため、昭和9年に造られた明治天皇記念館(現公会堂)玄関として移したもの。
※2020年4月現在、敷地内は閉鎖されていました。外周から撮影しました。


●2020年6月撮影
緊急事態宣言解除後に開園しましたので撮影しました。旧造幣寮鋳造所と泉布観は桜之宮公園の敷地内にあります。



泉布観
分類:重要文化財
住所:大阪市北区天神橋1丁目
建造:明治4年(1871年)
解説:明治4年建築の旧造幣寮応接所、現在は大阪市の所有で、桜宮公会堂敷地内となつている。建築家はウォートルス。
※2020年4月現在、敷地内は閉鎖されていました。外周から撮影しました。


●2020年6月撮影
緊急事態宣言解除後に開園しましたので撮影しました。旧造幣寮鋳造所と泉布観は桜之宮公園の敷地内にあります。


大阪市福島区の歴史的建造物
大阪市福島区の歴史的建造物(国宝・重要文化財・登録有形文化財)を紹介します。
ミナミ株式会社(旧川崎貯蓄銀行福島出張所)
分類:登録有形文化財(建築物)
住所:大阪市福島区福島5丁目
建造:昭和9年(1934年)
解説:川崎銀行系の建築を数多く手がけた矢部又吉の設計による小品。正面に4本のフルーティング付きイオニア式ジャイアント・オーダーを配し、端部を角型ピラスターで納める。敷地形状に対応してファサードに緩やかな凸曲面状のカーブを付けている点に特徴がある。


