資格をとって人生を一発逆転。
かつて、税理士試験を受けるのは、そのような方々が多くを占めていました。しかし、コロナの影響で様変わりし、安定した収入を得ることができる資格として、評価が高まりつつあります。
また、1科目ずつ受験でき、科目合格は期限がなく生涯有効。そのため、
「仕事しながらでも合格できるかも?」
そんなイメージがあるようです。
しかし、現実は大いに異なります。税理士は、軽はずみに目指すべきではない。それどころか、相当の「覚悟」が無い限り、目指してはいけない資格である、と筆者は考えます。
今回は、「大物」国家資格である税理士について考察します。
(本稿では「年収」「受験期間」などを記していますが、一般的なものであり、個人差があることをご了承ください)
高めの収入と安定感
筆者は、超難関である試験を突破した税理士を、尊敬しています。また、中小企業診断士を仕事としている筆者にとって、税務相談など(※1)独占業務がある税理士は、うらやましい存在でもあります。
税務と無関連な企業はありません。そのため、他資格に比べ、経営者との接点が多く、顧問契約が取りやすい。結果、収入の安定につながる。これは、独立士業者にとって、大きなメリットです。
平均年収は、
「600万円~1,000万円程度」(※2)。
高め、と言って良いでしょう。収入が安定し、かつ高めであること。これが税理士のメリットです。
デメリットは 3つのハードル
しかし、それを超えるデメリットがあります。資格取得に時間がかかりすぎるのです。その要素は3つ。
1つ目は、受験資格を得るための時間。2つ目は、試験に合格するための時間。そして、3つ目は、実務経験を得るための時間、です。
それぞれ、説明します。