クレカの申し込む際は「審査が通過できるか」について不安を覚える人は多い。そこで本記事では、クレカ審査に関するアンケートと審査で弾かれる5大NGポイントへの対策を紹介していく。
クレカ審査の不安、第1位は「収入」
2022年3月に保険マンモス株式会社が男女500人を対象に行った「クレジットカードの審査に関するアンケート調査」によるとクレカの審査に通るか不安と感じると回答した人は、約52%だった。不安を感じると回答した262名の理由は、以下の通りだ。
不安を感じる理由 | 割合(複数回答可) |
---|---|
収入が少ない | 67% |
勤続年数が短い | 22% |
非正規雇用 | 21% |
延滞履歴がある | 14% |
過去に審査に落ちた経験がある | 12% |
実際に審査に落ちた経験がある人は、全体の約20%(99名)に達した。対象の99人に審査に落ちた原因として考えられる理由を聞いたところ、以下のような回答が並んだ。
審査に落ちた考えられる原因 | 割合(複数回答可) |
---|---|
収入が少ない | 47% |
延滞履歴がある | 24% |
勤続年数が短い | 18% |
非正規雇用 | 16% |
借金がある | 14% |
この結果からクレカ審査においては「収入の少なさがネックになる」と感じている人が多く実際に落ちた人は、延滞履歴も気にしていることが分かる。
審査で落とされる5つのNG要素
クレカの審査で落とされる原因となるNG要素には、どのようなものがあるのだろうか。審査条件については、どのカード会社も非公開としているため、クチコミ情報から分かる範囲で審査におけるNG要素を推察して紹介していく。
NG①:年収が審査通過条件よりも少ない
アンケート結果では「収入の少なさ」を気に掛ける人が多かった。実際に年収は、クレカ審査において重要な項目の一つだ。ただし年収だけですべてが判断されるわけではない。一般的には、年収のほか年齢や勤務先、勤続年数、雇用形態、持ち家か賃貸か、他社借り入れの有無なども審査の判断材料になる傾向だ。
端的にいえば収入の安定した職に数年以上勤めている人であれば年収が少なめでも審査に通りやすいことになる。審査における年収条件の目安は、以下の通りだ。
カードのランク | 年収の目安 |
---|---|
一般 | 約100万~200万円 |
ゴールド | 約300万~500万円 |
プラチナ | 約400万~600万円以上 |
ただしカード会社によって審査条件は、大きくかなり異なるため、あくまで目安程度に留めておいてほしい。自分の年収に見合ったカードに申し込めば審査通過の可能性はぐっと高くなるだろう。例えば先述した保険マンモス株式会社のアンケート調査では、クレカの審査に落ちた99名に対し改めて別のカードに申し込みをしてカードを作れたかについても質問している。
そのうち約78%が審査に通ったと回答している。
NG②:申込時に年収を水増しして記入する
申込時にクレカの審査に通りたいからといっても年収を水増しして記入することはNGだ。例えば年収420万円の人が「年収500万円」と記入するのはNGと考えていいだろう。なかには「カード会社側は、年収を調べようがないから適当に記入していいだろう」と考える人もいるかもしれない。
しかしカード会社は、申込者の勤務先や役職、勤続年数、年齢などの項目から年収額をある程度推測し申込時に記入された年収額と照らし合わせるといわれている。そのため推測した年収額と記入された年収額が大きく異なる場合、記載内容の虚偽を疑われて審査で落とされかねない。なお他社からの借入額などは、情報信用機関で調べれば分かるため、虚偽の申告をすると審査落ちの原因となる。
NG③:過去に延滞履歴がある
年収額が多い人でも過去に支払いの延滞があると審査で不利になる可能性が高い。延滞履歴は、信用情報機関を介してカード会社間で共有される。延滞の内容にもよるが場合によっては、最長5年間情報が残ってしまうため、その間新しいクレカは作りにくいと考えていいだろう。なお信用情報機関には、スマホ端末の月賦払いなどの延滞履歴も記録されている。
そのため過去に延滞があれば当然審査でマイナスとなるだろう。延滞履歴がある場合、その延滞から5年が過ぎて履歴が消えるのを待ってから再度申し込むしかない。ただし延滞を起こしたカード会社では、履歴は消えないため、5年を過ぎてもなお審査通過の可能性は低いだろう。
NG④:クレカを作ったことがない
30代以上で一度もクレカを作ったことのなかったり月賦での購入経験がなかったりする人は、通称「スーパーホワイト」と呼ばれ審査ではマイナスに働く。一方で20代に関しては、クレカを作ったことがない人も多いため、特に問題視されない。スーパーホワイトが問題視される理由は、信用情報機関にクレジット利用履歴がまったくないからだ。
自己破産などでクレカを作れなくなり、そのまま5年が経過して信用情報が白紙になった人を「ホワイト」と呼ぶ。このホワイトとスーパーホワイトは、カード会社側からは区別がつかない。そのため結果的に審査に通りにくくなってしまうのだ。その場合、例えば審査条件が低く設定されているスマホ端末の月賦払いに申し込み、完済までクレジット利用履歴を積み重ねるのも選択肢の一つだ。
そこから改めてクレカに申し込むと審査を通る可能性が高くなるといわれている。
NG⑤:カードの多重申し込みや短期間の解約
短期間のうちに複数のカード会社で申し込みをすると不審に思われ審査を通りにくくなる傾向だ。こうした申し込み方は、多重申し込みと呼ばれる。クレカの申し込み記録は最長で6ヵ月残るため、複数のカードに申し込みたい場合は、申込後半年間以上経過してからがよい。また入会したカードを1年も経たないうちに解約するような行為を繰り返すこともNG。
なぜなら入会特典を目的とした入会と受け取られてそれ以降審査を通りにくくなる可能性があるからだ。この場合、退会後最長5年間は信用情報機関に情報が残るため、その間審査通過の可能性は低くなる。
一度失った「信用」を取り戻すのは難しい
クレカは、個人の信用に対して発行されるもののため、これまでに信用を失う行為を重ねているとそのマイナス分を挽回するのは難しくなる。今回紹介したNG要素に抵触したことのない人も5つの項目を頭の隅に置き日ごろから信用を失うような行動を避けるよう心がけたい。
文・モリソウイチロウ(ライター)
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカード分野では専門サイトでの執筆経験もあり。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。
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