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税理士試験を独学で合格するための5つのポイント
税理士試験に必要な費用

税理士試験を独学で合格するための5つのポイント

学習にかかる費用を抑え、自分のペースで学びたい方は独学を検討してみるのもよいかもしれません。テキストや問題集などさまざまな教材が販売されており、基礎から学ぶことができます。ただし、予備校に通いながら学習を進めるのに比べて、難易度が高いのは間違いありません。独学で税理士試験に合格することを目指している方向けに、5つのポイントを解説します。

ポイント1.受験科目の選択

税理士試験を独学で合格するための1つ目のポイントは、受験科目の選択です。

税理士試験では全11科目のうち、5科目を選択する選択制を採用しています。科目によっても難易度が異なり、また必要とされる勉強時間も違います。自身の得意・不得意を考慮して科目を選ぶほか、勉強時間をどれだけ確保できるかによって科目を選択することも検討してみてください。

また、税理士試験は科目合格制です。一度に5科目すべてに合格する必要はなく、トータルで5科目合格すればよいという考え方です。さらに合格科目の有効期限もないため、時間をかけて焦らずじっくりと勉強する道もあります。

自身のモチベーションを保てる範囲で勉強計画を立て、無理のない科目選択を行うことで、独学でも合格を目指すことができます。

ポイント2.通信講座や専門学校のテキストを購入する

税理士試験を独学で合格するための2つ目のポイントは、通信講座や専門学校のテキストを購入することです。

独学で学習する際にもっとも大切なのがテキスト選びです。さまざまな教材が販売されていますが、おすすめは資格専門の学校や通信講座などのテキストを購入すること。試験対策の教材は1冊の価格が高いため、金額面を考えても無闇に揃えるのではなく、基礎から応用までを通しで学習できるテキストが適しています。

テキスト以外には、問題集や直前予想問題集も1冊購入しておくと安心です。

ポイント3.過去問をフル活用する

税理士試験を独学で合格するための3つ目のポイントは、過去問をフル活用することです。税理士試験だけでなく、何かしらの試験を受ける場合の基本です。

税理士試験は非常に出題範囲が広いのが特徴。そのためまずは過去問を解き、出題傾向を把握することが大切です。頻出する論点を掴むと同時に、試験全体の難易度もわかります。

過去問を通しで解くことで、時間配分を考えておけるのもポイント。難問や奇問が混ざっている場合でも、何を優先して解くべきか解答順を考える力もつきます。

ポイント4.学習をルーティン化する

税理士試験を独学で合格するための4つ目のポイントは、学習をルーティン化することです。

社会人として働きながらや、学生として学業を学びながらの税理士試験は非常に大変です。自由な時間が限られているため、その範囲内で効率的に勉強をする必要があります。そのため、毎日の学習はルーティン化してしまうのがおすすめ。平日は朝少し早く起きて2時間勉強し、休日はまとめて10時間勉強するなど、学ぶ時間を固定することで、着実に知識を身に付けることができます。

家での勉強以外に、外での時間の使い方もルーティン化しておくのがよいでしょう。例えば、通勤と帰りの電車のなかでは、その日の朝に学んだ内容をスマホで簡単に復習するのを習慣化しましょう。内容がきちんと定着しているかを確認します。

仕事と試験勉強がどちらにとっても邪魔にならないよう、スケジューリングは意識しておきたいポイントです。

ポイント5.独学で学ぶ科目と予備校で学ぶ科目を分ける

税理士試験を独学で合格するための5つ目のポイントは、独学で学ぶ科目と予備校で学ぶ科目を分けることです。

実は、税理士試験は独学で合格を目指すには難関がいくつかあります。それが税法科目です。税法の基礎知識自体は簿記3〜2級程度といわれていますが、税法の試験問題を対策できるテキストの内容が非常に難易度が高く、独学向きではないのです。

大学や短期大学などで税法について学んだ経験がある方の場合は独学でも可能性はあるかもしれませんが、初学者が学ぶにはやや難易度が高いといえます。

一方で、必須科目である簿記論と財務諸表論については、基礎知識であれば独学が可能です。独学で合格できた方の多くは、簿記論と財務諸表論を重点的に勉強しています。科目単体での合格率も高いため、初学者向き。簿記論と財務諸表論のみ独学で、そのほかの項目は予備校で学ぶなどの勉強方法も検討してみてください。

税理士試験に必要な費用

税理士試験に必要な費用は、一度に受ける科目数により変動します。1科目であれば受験料は4,000円。2科目なら5,500円、3科目なら7,000円、4科目なら8,500円、5科目なら10,000円です。ほかの難関資格に比べて、受験料は低めに設定されています。(2022年4月30日現在)

しかし、これは受験料のみの金額。試験対策を行うために予備校に通う場合、最低でも講座費用20万円がかかります。大手の予備校であれば60万円ほどかかることも少なくありません。

合格までにかかる費用としては70〜100万円程度必要だと覚えておくとよいでしょう。

参考:「受験の申込みについて|問9 受験手数料はいくらですか。」