バイデン氏は19日に大統領として初のアジア訪問へ旅立ち、5月20~24日に韓国と日本を周ります。
一部で話題になったのが韓国が先で日本が後という訪問の順番です。ホワイトハウスで5月16日に行われたブリーフィングでは、記者がサキ報道官(当時)に「米大統領が最初の訪問先を日本ではなく韓国にしたのは60年ぶりだと思うが、その意図は?」と尋ねていました。
しかし、歴史を紐解くと米大統領として初めてアジアを訪問したのはアイゼンハワー氏で、1960年6月に台湾に姿を現し、その後、韓国に立ち寄っていました。敢えて付け加えるなら、アイゼンハワー氏は大統領選に勝利した直後の1952年12月、韓国を訪れています。陸軍参謀総長を務めたアイゼンハワー氏は、選挙前に終戦の方向を探るべく「当選したら朝鮮を訪問する」との公約を掲げており、これを実行したかたちです。
その後も、ジョンソン大統領が1966年10月に韓国を訪れ、1972年2月にはもうひとつの“ニクソン・ショック”として世界を震撼させたニクソン大統領による訪中が続きます。