公認会計士が活躍している場
監査法人の活躍の場は大きく3つに分けられます。主な就職先は監査法人ですが、なかには会計事務所や一般企業で活躍している方も存在します。それぞれメインとなる業務が違う点はおさえておきましょう。
1.監査法人
1つ目は監査法人です。多くの公認会計士は監査法人に勤めており、名前の通り、主に監査に関する業務を行います。
なかでも、BIG4と呼ばれる監査法人(EY新日本有限責任監査法人・有限責任あずさ監査法人・有限責任監査法人トーマツ・PwCあらた有限責任監査法人)は就職先として人気。ほかにも、準大手監査法人や中小監査法人など規模ごとに監査法人は分かれています。
2.会計事務所
2つ目は会計事務所です。主に税務に関する業務を行うのが特徴。契約している企業の巡回監査も実施することが多いため、監査の業務が全くないというわけではありません。
近年、公認会計士の活躍の幅が拡大していることを受け、会計事務所によってはコンサルティング業務を行うこともあります。
3.一般企業
3つ目は一般企業です。元々、監査法人で経験を積んだ方が一般企業に転職し、組織内会計士として活躍するパターンが多く見られます。
日本公認会計士協会が設立した「組織内会計ネットワーク」の全会員は2014年には1292名でしたが、2021年には2740人に増加。公認会計士の新たなキャリアとして確立されつつある勤務先です。
組織内会計士の場合、監査に関する業務はほとんどないのが特徴。主な業務としては、財務諸表の作成やM&Aなどの経理、財務方針や戦略策定などの財務に加え、経営情報を管理するIRや内部統制の構築があげられます。
参考:日本公認会計士協会「公認会計士の仕事内容」
参考:日本公認会計士協会「組織内会計士として活躍」
参考:日本公認会計士協会 組織内会計ウェブサイト「組織内会計士ネットワーク」
公認会計士の年収の目安
公認会計士は専門性の高い職業なので、一般企業に勤めるサラリーマンと比較して年収は高い傾向にあります。
例えば、公認会計士1年目の年収は500万円程度。令和2年度の「民間給与実態統計調査」の結果、平均給与額が433万円となっていることから、公認会計士の年収は比較的高いことがわかります。
参考:日本公認会計士協会「公認会計士よくある質問Q&A|公認会計士の給与水準を教えてください」
参考:国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」