2023年度入社を希望する学生を対象に就職サイト「ブンナビ!」を運営する文化放送キャリアパートナーズが実施した「2023年度卒前半就職ブランドランキング」から、今の人気企業を探ってみよう。

現在の採用状況は?

社会不安時には求人倍率も減少する傾向にあるが、2022年の新卒採用の動向をみると、採用見込みが「増加」「増減なし」と答えた企業が前年より多い75.7%と、回復傾向にあることがうかがえる。

また、企業の採用活動のスケジュールは前年度に比べると早期化しており、ゴールデンウィーク頃から夏に向けて内定を出し、内定者のフォローや内定辞退による追加選考へと駒を進めることとなっている。

就職人気が高いのは金融やメーカー、総合商社!

ランキングトップ10のうち、2位日本生命保険、3位大和証券グループ、4位東京海上日動火災保険、8位損保保険ジャパン、9位SMBC日興証券と、ベスト10に金融関連が5つ入っていた。

メガバンクの採用減、業績の伸び悩みなどの理由から、保険会社や証券会社を目指す学生が増えているようだ。金融の企業が多くランクインしているのは、安定した企業への就職を目指す学生が多い表れだろう。

また、5位に総合商社の丸紅、6位にメーカーの明治グループ、10位にメディア総社の博報堂といった企業がランクインしている。ウクライナ危機により資源確保に注力する総合商社の社会意義が高まっているのを背景に、トップ10入りした丸紅をはじめとする総合商社にも今後注目が集まる可能性もあるだろう。

就職人気ランキング1位は伊藤忠!その理由は?

今回のランキングで1位に輝いたのは、総合商社大手の伊藤忠商事だ。文系・理系それぞれのランキングでも、文系で1位、理系で4位、男女どちらのランキングでも1位となった。

事業内容が広いことに加え、繊維事業では日本のトップに立ち、多くのブランドビジネスで成功を収めている。朝方勤務や脱スーツ・デーなど積極的に働き方改革を進めていることや、エネルギー価格の上昇により業績が上向いていることが、人気の理由だろう。

社会情勢がランキングに反映

多くの学生が目指すブランド企業として、今回は伊藤忠をはじめ総合商社と金融が多くトップ10入りするという結果になった。人気の企業は社会情勢にも大きく反映されるため、就活生に人気の企業に注目してみるのもおもしろいだろう。

文・佐々木佐奈

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