睡眠を改善する

睡眠が重要なことはアスリートでなくても知っている。良質で適度な量の睡眠は疲労回復に役立ち、翌日をリフレッシュした気分で……。そんなことは、これまでも散々聞かされた話なので分かっている人も多いだろう。分かっているのだが、いざ実践しようとするとなかなか難しいものだ。

どうして理想の睡眠が得られないのか。理由は様々あるだろうが、交感神経が活発すぎることも原因のひとつだ。

睡眠は、リラックスした状態で取ることで量も質も向上する。つまり、睡眠時は副交感神経が優位にならなければならない。

研究によると、睡眠が短かったり、睡眠の質が悪かったり、さらには不眠症と呼ばれる症状などは、交感神経と副交感神経のバランスの崩れを示しているそうだ。

肝心なことは、どうしたらきちんと眠ることができるかである。睡眠を軽視せず、今回紹介した事柄を積極的に実践して、睡眠の改善に努めてほしい。睡眠の改善は筋肥大につながる大きな一歩なのである。

湯船に浸かる

心身が疲労しているときこそ、ゆっくり湯船に浸かってほしい。心身を緊張から解きほぐすことは自律神経系の改善に役立つことである。研究からも、温かい風呂に浸かることは、交感神経と副交感神経のバランス改善に著しく貢献することが示されている。

ある実験では、被験者たちに異なる水温の水槽(31度、36度、39度)に平均24分間ずつ浸かってもらった。この中で、副交感神経が最も活性化されたのは39度の水槽に浸かったときで、被験者の血圧が下がり、リラックス効果が得られていることが確認されている。