「値上がりが家計を直撃!」「スーパーの店長も泣く泣く」などの見出しをニュースで見かけることが多くなった。実際のところスーパーの食品で平均価格が特に上がっているのは、どのような品目なのだろうか。

食品価格のトレンドをチェック

調査会社のインテージが2022年4月13日に発表したデータによればスーパーマーケットにおける品目別の「食品の平均価格前年比トレンド」は、以下の通りとなっている。「118%」と表記している場合は、それは前年比で18%価格が上昇していることを示す。

<食品の平均価格前年比トレンド(スーパーマーケット)>
食品 2022年1月 2022年2月 2022年3月
キャノーラ油 137% 144% 151%
サラダ油 114% 115% 119%
マヨネーズ 110% 109% 114%
マーガリン 107% 106% 107%
砂糖 107% 107% 109%
食パン 105% 107% 107%
小麦粉 104% 105% 105%
スパゲティー 101% 104% 105%
そば 108% 104% 104%
レギュラーコーヒー 107% 110% 111%
スナック 101% 102% 104%
出典:インテージ

この中で「キャノーラ油」の2022年3月の価格は、前年比で151%となっており、最も値上がり幅が大きい。同じく油を原料に使ったサラダ油は119%、マヨネーズも114%と高めだ。なぜだろうか。

食用油の価格が高騰している理由

2021年末の時点で食用油の価格はすでに値上がり傾向となっていた。食用油の主な原料となる大豆の価格が上がっていたことが主な理由だ。2022年に入りロシア・ウクライナ情勢が悪化したことも食用油の価格の高騰につながっている。ロシアとウクライナは、食用油として使われる「ひまわり油」の生産国だ。

情勢悪化によってひまわり油の供給が滞る可能性に対する懸念から、ほかの食用油も含めて価格が上昇している。

まだまだ家計に厳しい影響は続く?

加工食品の値上げも相次いで発表されており、「うまい棒」の10円→12円の値上げ(2022年4月1日出荷分から)やローソンの「からあげクン」の200円→220円への値上げ(2022年5月31日から)は象徴的だ。ロシア・ウクライナ情勢の先行きに対する不透明感が続く限りは、加工食品を含む食品の値上がりは続くものとみられ家計に対する厳しい影響はまだまだ続くだろう。

文・岡本一道(政治経済系ジャーナリスト)
国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで多数の解説記事やコラムを執筆。金融専門メディアへの寄稿やニュースメディアのコンサルティングも手掛ける。

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