翻訳家になりたいけれど、なり方がわからず困っている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、翻訳家になるにはどうすればいいのか、翻訳家に必要な資格、年収などを紹介します。翻訳家のやりがいや仕事内容なども詳しく解説しているのでぜひ参考にしてくださいね。
翻訳家とは?
そもそも翻訳家とはどのような職業のことをいうのでしょうか。
翻訳家とは、日本語の文章を外国語に直したり、外国語の文章を日本語に直したりする仕事のことをいいます。
翻訳をする対象は様々ありますが、小説やビジネス書を翻訳したり、映画の字幕を考えたりなどをすることが多いです。
翻訳家と似た仕事に「通訳」がありますが、通訳は書いてある文章ではなく口に出された言葉を訳す人のことです。
通訳に関しては、「通訳になるには?仕事内容や年収、向いている人の特徴、必要なスキルを解説」を参考にしてみてください。
翻訳家の仕事内容・活躍している場所
翻訳家の仕事内容は大きく分けて「文芸翻訳」「実務翻訳」「映像翻訳」の三種類あります。
以下では、翻訳家の仕事内容を3つの種類ごとに詳しくご紹介します。
文芸翻訳
文芸翻訳は、外国語で書かれた小説や雑誌を日本語に翻訳する仕事や、日本語で書かれた小説を外国語に翻訳する仕事のことです。
日本語で書かれた小説を理解するのは、日本の文化を知っている日本語が母国語の人間からすると簡単かもしれません。しかし、外国と日本の文化の違いを知り、ただ訳すだけでは伝わらない細部を丁寧に伝える必要があります。
また日本語の文章は主語を省かれることが多いですが、英語の場合主語を書く必要があり展開がわからないように曖昧にするような工夫も大切です。「俺」「僕」などの一人称の違いは外国語にはないことが多いので、それらの表現をどうするべきなのか・ダジャレや四字熟語などはどう訳すべきなのかなどを深く考えながら訳さなければいけない難しい仕事です。
また、外国語から日本語に訳す際は、「外国の文化」を知っておくことが大切です。スラングや外国のジェスチャーなど細かいところまで把握しておく必要があります。
例えば「I love you」のようなよく知られた言葉でも、海外ではとても親密な恋人や家族相手にしか使わないことや、そもそも告白という文化が海外にはないことが多いことなどを勉強していないと、理解ができない訳になってしまう可能性があります。
日本の文化だけではなく、海外の文化を知りつくしているからこそできるのが「文芸翻訳」だといえるでしょう。
実務翻訳
実務翻訳では、ビジネスの書類の作成・論文・ウェブサイトの翻訳などの仕事を行います。
企業や消費者に向けて翻訳をするため、少しでも翻訳にミスがあると重要な問題に発展する可能性があります。
また、実務翻訳は金融やIT、科学、医療などの専門的な分野を翻訳することも。
実務翻訳では、専門知識に加え、細部まで拘った丁寧な翻訳が必要になる難しい仕事だといえます。
映像翻訳
海外の映画やドラマを字幕で見ている人もいるのではないでしょうか。映画やドラマなどの「字幕」を作っているのも、翻訳家です。
映像翻訳は、短い間に意味がわかるように端的に言い換える必要がある翻訳です。日本語にすると意味が長くなるような文章を言っていたとしても、視聴者が読める範囲の長さにまとめなければいけません。
当然本のように注釈をつけることもできないので、翻訳者の言い換えの力が発揮されます。
文芸翻訳・実務翻訳・映像翻訳のどれも難しい仕事ですが、自分の言語力を発揮できるやりがいのある仕事だといえるでしょう。