目次
材木商の言葉
熊田さんが、一枚板テーブル作りと同じくらい没頭する趣味
材木商の言葉
材木商から熊田さんにこんな電話が入ってくるのだそうです。「熊田さん、面白い木が入ったよ」と。
材木商のこの言葉の裏には「この木は熊田さんに買って欲しい、熊田さんならこの木を活かしてくれる」という圧倒的な信頼があるのです。

(画像=『たびこふれ』より引用)
工房の裏にある原木。ものによっては数百万~数千万円する原木も。
熊田さんが、一枚板テーブル作りと同じくらい没頭する趣味
設計図のない状態で、熊田さんの頭の中にあるイメージと、経験から培われた勘で作っていく作業は常に真剣勝負。とてつもない集中力が必要で、魂をすり減らしながら作品を作っています。
そんな家具作りの真剣勝負とバランスをとるかのように熱中している趣味があるそうです。例えば、模型飛行機、オーディオ、猟犬、ピアノ、書道と、多趣味です。それらの趣味は仕事の息抜きのためにやるのではなく、やると決めたら徹底的にのめりこんでいきます。
「ふと面白いものに出会っちゃうんだよねぇ。俺は根っからモノづくりが好きなんだろうねぇ。飽きたらぱっと手放しちゃうんだけど(笑)」(熊田さん)
例えば、プロのジャズシンガーである娘の千穂さんが実家に戻った時のこと。深夜、父がピアノを弾く音が聞こえてくるのだそうです。
「そのピアノは、とても素人の音とは思えなかったんです。うわっ、なにこの音、お父さんこんな音出せるの?って驚きました。」と千穂さん。
趣味に関しても「手抜きをしない」「都合よく解釈してわかった気にならない」という、本業と同じ向き合い方をされているんですね。