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日本でも初代はスポーツカーとして大人気
2代目 S130型は厳しい排ガス規制でガマンを強いられた
日本でも初代はスポーツカーとして大人気
日本でも「日本グランプリ」などで活躍し、ゼロヨンのタイムならGT-R(ハコスカPGC/KPGC10の時代)にすら負けないと言われたSR型フェアレディの後継として、S30初代フェアレディZは歓迎されます。
日本オリジナルモデルとして、GT-Rと同じ2リッター直列6気筒DOHCエンジンのS20を搭載した「Z432」と、その軽量化レーシングベース「Z432R」も存在しました。
日本市場におけるイメージリーダーとなったのは、2.4リッター直6SOHCのL24を搭載した「240Z」と、Gノーズと呼ばれるフロントのエアロパーツを装着した「240ZG」でした(ただし最量販モデルは2000ccのL20を搭載したベースモデル)
最高出力は110.3kW(150PS)/5,600rpm、最大トルクは206Nm(21kgm)/4,800rpmと当時としては充分なハイスペックでレースシーンでも活躍することになります。 「Zの柳田」または雨のレースにめっぽう強かった事から「雨の柳田」とも言われた名レーシングドライバー、柳田春人などのヒーローを生んでいます。
また、サファリラリーにバイオレットの後継として投入された240Zが総合優勝を果たした事も、人気に拍車をかけました。結果的に全世界における売上台数が約52万台を突破し、大ヒットモデルとなりました。
2代目 S130型は厳しい排ガス規制でガマンを強いられた
2代目のS130(1978年~1983年)は、先代S30の特徴であったロングノーズ、ショートデッキ、丸目のヘッドライト等のデザインを引き継いでいます。ボディサイズは全長4,420mm、全幅1,690mm、全高1,295mmとなり、リアシートの居住性が向上しました。
S130は6年間で約10万台を販売し、それなりには人気がありました。しかし、国内にもライバルが登場したことにより、やや地味な存在となっていたのも事実です。
先代のS30より大きく重くなり、排気量も2.8Lとなりましたが、最高出力は155PSとなっており、大幅な出力向上とならず、当時採用された厳しい排ガス規制に泣かされました。これは同じ日産のC210スカイラインも同様で、後に2リッターターボが追加されるまではガマンの時代だったのです。