収束の見通しが立たないロシア・ウクライナ情勢。ロシアに対する批判が高まっている中、ロシア軍の戦費は日本円にして1日3兆円にも上るという調査データが出てきた。ロシアがもしこうした莫大な金額を別なことに使ったら、何ができるのか。

3兆円があれば何ができる?

ロシアの戦費について調べたのは、イギリスの調査研究機関だ。具体的には、ウクライナ侵攻の最初の4日間は1日8,610億円かかり、5日目以降は1日2兆5,000億~3兆円規模に上っているという。

仮に1日で戦費に費やす金額が3兆円だとして、3兆円があれば何ができるか考えてみよう。

世界一高い「ブルジュ・ハリファ」を22個つくれる

世界一の超高層ビルがアラブ首長国連邦のドバイにある。「ブルジュ・ハリファ」だ。高さは828メートルのこのブルジュ・ハリファは、建設費が日本円にして1,800億円だとされている。3兆円あれば、ブルジュ・ハリファ級の超高層ビルを16ヵ所に建てられる。

シンガポールの「マリーナベイ・サンズ」は4個つくれる

シンガポールで有名な総合リゾートホテルといえば「マリーナベイ・サンズ」だ。屋上に船が乗っているようなデザインが特徴的なマリーナベイ・サンズの建設費は、日本円にして6,800億円ほどとされている。3兆円あれば、マリーナベイ・サンズ級のホテルを4ヵ所に作れる。

ロシア国内に「北海道新幹線」並みの鉄道を建設できる

日本の例も挙げてみよう。現在建設中の「北海道新幹線」の建設費は、新青森・新函館北斗間で約5,800億円、新函館北斗・札幌間で約1兆6,700億円とされ、合計で2兆2,500億円ほどとなっている。3兆円あれば北海道新幹線と同等の鉄道をロシア国内で敷設できる。

ロシアの全国民に約2万1,400円の「給付金」を出せる

ロシアの人口は約1億4,000万人だ。3兆円をこの人口で等分すると、約2万1,400円ということになる。つまり、戦争をする日を1日短くすれば、全国民に約2万1,400円を給付できることになる。戦争をする日を5日間短くすれば、全国民に約10万7,000円を給付できる。

ロシアはもっと有意義なお金の使い方を

ウクライナの民間人に対する残虐な行為が発覚するなど、ロシアに対する批判は高まる一方だ。こうした行為に戦費をかけるのではなく、もっと有意義なお金の使い道があるはずだ。多くの人を悲しませるようなプーチン大統領のお金の使い方には、もううんざりだ。

文・岡本一道(政治経済系ジャーナリスト)
国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで多数の解説記事やコラムを執筆。金融専門メディアへの寄稿やニュースメディアのコンサルティングも手掛ける。

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