エネルギー危機は日本の好機
ロシア産の原油・天然ガスの流通量が減り、アメリカでゆるやかな減産が続き、サウジアラビアからの供給も不安定になれば、原油価格は一時的にではなく、持続的に高騰することも考えられます。
「エネルギー資源をほとんど持たない日本には不利な環境になる」とお考えの方が多いと思います。
ですが、第一次、第二次合わせて10倍以上に原油価格が跳ね上がったオイルショック時に、いちばん被害を小さく食い止めた工業国は日本でした。
第二次世界大戦後は「エネルギーは高いコストをかけて輸入しなければならないもの」と覚悟を決めて、省エネルギー技術を磨き上げてきたからです。
そして現代経済は当時よりはるかに製造業の比重が低く、サービス業の比重が高くなっています。
今回もまた、エネルギー資源価格が高騰したとき、いちばんうまく乗り切るのは、エネルギー資源を大量に持っている国ではなく、限られたエネルギー資源を有効に使える国だと証明してくれると確信しています。
編集部より:この記事は増田悦佐氏のブログ「読みたいから書き、書きたいから調べるーー増田悦佐の珍事・奇書探訪」2022年3月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は「読みたいから書き、書きたいから調べるーー増田悦佐の珍事・奇書探訪」をご覧ください。
文・増田 悦佐/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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