年金手帳が廃止される理由・背景
2015年のマイナンバー制度の導入により、基礎年金番号がなくてもマイナンバーで年金情報の照合や手続きができるようになった。これまでは欠かせなかった基礎年金番号が、手続きで必要なくなってきているのだ。
2018年から、国民年金の手続きはマイナンバーだけで可能である。 これまで多くの年金関連の手続きでは、年金手帳の提出が必要だった。しかし、行政手続きの簡略化のため、仕組みが変更された。基礎年金番号が分かる資料があれば、手続きが可能だ。
企業への就職・転職の際にも、マイナンバーなどを提出すれば、年金手帳の提出はいらないケースも増えている。
世の中全体として、年金手帳自体の必要性がなくなってきたことが、廃止の背景である。
もう1つの理由は、年金手帳の廃止による経費削減だ。
年金手帳の発行件数は153万件、再発行件数は約75万件で、それにかかる費用は2.7億円とさ れている(2016年度実績)。年金手帳を廃止することで、コスト削減と業務効率化になると期待されているのだ。
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