将来の資産を築くための投資にはさまざまな種類がありますが、それぞれどんな特徴があるのかわからず、最初の一歩が踏み出せない方も多いと思います。この記事では、投資の中でもFXと不動産投資について比較をしながら、メリットデメリットを解説します。

目次
FXと不動産投資、初期費用の比較
FXと不動産投資、流動性の比較

FXと不動産投資、初期費用の比較

投資を始めるにあたって最初に立ちはだかるのが、「投資に使えるお金はどれくらいあるか?」という問題です。初期費用の壁です。

FXはインターネットのサービスに登録すれば、初期投資ほぼゼロで始めることができます。これは大きなメリットといえます。用意するものといえば、最初に取引に使うために、FX用の口座に入れるお金くらいです。

サービスにもよりますが、1通貨から取引できるところであれば、10円以下から取引を試してみることができる場合もあります。

なお、サイトの運営費は、取引の際に発生する売り買いの価格の差(スプレッドといいます)により、このスプレッド部分が実質の手数料として機能しています。

不動産投資は、物件の価格と取引相手にもよりますが一般的には数十万円は必要です。物件を手に入れて運用を開始する前に、頭金、登記費用、仲介手数料などがかかるからです。

自己資金でなく金融機関から借入をして物件購入することも多いのが不動産投資ですが、初期費用までもローンでカバーできるオーバーローンなどの方法が紹介されることがあります。しかしオーバーローンは物件の資産価値やご自身の属性に左右される部分も多いため、期待しすぎない方がよいでしょう。

FXに比べてまとまったお金を手元に用意しなければスタートラインに立てないのは、不動産投資のデメリットといえます。

なお不動産投資では、初期費用のほかにも、もしもの事態に備えて常に資金を確保しておくことも必要です。設備が故障した時の修理費は、予測できないタイミングで発生します。また入居者に魅力的に感じてもらうため壁紙を貼り替える、入居者を見つけるために広告費を使うなどでもお金はかかるものです。賃借人がつかず部屋が埋まらない時にも賃料収入が途切れるため、持ち出しが発生することもあります。

FXと不動産投資、流動性の比較

FXと不動産投資のメリットデメリットを徹底比較!それぞれのリスクとは何か
(画像=『RENOSYマガジン』より引用)

FXも不動産投資も「資産を増やす」目的で行いますが、どのくらいの期間をかけて増やすか?は、投資目的によっても異なります。そして増やした資金が「いつ必要になるのか?」についても考えていきます。

投資の世界では、流動性という言葉がよく用いられますが、これは市場の回転のよさを表します。流動性が高いほど、すぐ買えて、すぐ売れるということになります。

FXは、基本的に週末を除いて24時間取引が可能です。1ドルはどの1ドルでも1ドルなので、不動産のように内見や、現況の確認も発生しません。取引も活発で、売りたい人も買いたい人も常に一定以上いるため、マッチングが即座に行われ、パソコン上でスピーディーに取引を行うことができます。

流動性の高さはFXのメリットです。なお、FX用の口座から、銀行口座開設へお金を出す際のタイムラグが数日発生することはあります。

不動産投資で流動性が語られるのは、所有する物件を手放すとき、つまり売却をするときです。FXと比べて流動性は高くありません。不動産は特定の土地に物理的に存在するため、その地域に興味のある人しか相手にできず、市場が限られます。また買いたいという人が現れても、融資付け、登記など、越えなければいけないハードルや手続きがあり、すぐに換金とはいきません。

さらに需要のないところにある不動産だと、いくら待っても買い手が全くつかないというケースもあるようです。FXと比べたとき、流動性の低さはデメリットといえるでしょう。