「収入」「生活」「働きがい」は、仕事を選ぶうえで重視されやすいポイントです。
でも実際のところ、どれが一番重要なのでしょうか?
今回は、フリーランス相談コミュニティ『フリラボ』に所属するフリーランス3名が、「収入」「生活」「働きがい」どれが一番大切なのかについて話し合ってみました!

夏野かおる
【収入重視派】フリーランス4年目。昨年7月に法人成りし、エピソードを「フリーランス→法人化して思ったこと」にて連載中。日曜研究者として活動しつつ筋トレに励む。夏休みの宿題は7月20日に終わらせるタイプ。

宿木雪樹
【働きがい重視派】フリーライター5年目、起業した会社は2歳。事業への共感、担当者が好きなどの情緒的な嗅覚だけで仕事への情熱を燃やす。無欲だが意外と収入には困らないタイプ。生活は呼吸できていればOK。

少年B
【生活重視派】フリーライター4年目。Workship MAGAZINEにてニッチな分野のフリーランスを取材する「超ニッチ、でもオンリーワン」を連載中。好きな言葉は「おもしろそう」、嫌いな言葉は「労働」。

進行役:じきるう
Workship MAGAZINE編集長。収入、生活、働きがい、できれば全部ほしいと思っている。
目次
収入重視派の意見:報酬が低いと納品クオリティ低下にも繋がる?
働きがい重視派の意見:「この人のために働きたい」が自分を奮い立たせる!
生活重視派の意見:「働くために生きている」のではない
仕事のモチベーション維持のコツ
生活の不安解消には、収入や働きがいが大切?
仕事とプライベートを切り分ける vs 地続きにする
「仕事とプライベートをどの程度切り分けてるか」で、大切にするポイントが変わる?
まとめ
収入重視派の意見:報酬が低いと納品クオリティ低下にも繋がる?

じきるう:
仕事をする上で、夏野さんは「収入」「生活」「働きがい」のどれを重視されていますか?
夏野:
私は、「収入」を重視して働いています。その理由は、私が大学院の博士課程に通っていたことから、奨学金を返さなければならない中で暮らしており、金銭的に苦しかった経験があるからです。
「貧すれば鈍する」という言葉があるように、人間、経済的に苦しいと気持ちがついていかない面があると思うんですよね。つまり、生活が苦しくなるとクリエイティブな方向に気持ちが動かず、仕事のクオリティも下がる気がして。
明日のご飯が食べられない状態でいいものは作れません。いいものを作るためにも、まずは収入を大事にしたいと考えています。
じきるう:
確かに、きちんとお金をもらうことで、いいクオリティのものを提供できるというのはありますよね。それに、お金をもらえないとそもそも生活できませんし。
宿木:
「貧すれば鈍する」は確かにそうかも。私も、一時期お仕事が全くなくなり、大変だった時期があります。
少年B:
わたしも2020年の春はコロナのせいで2ヶ月続けて10万円ぶんの案件が飛び、余裕を失っていた時期があります。お金、確かに大事ですよね……!
夏野:
フリーランスの仕事って、自分の経験やスキルが報酬に直結してくる部分があると思うのですが、全くお金がないとそれらを増やすのって難しいのではないかと。
お金を払って自分のスキルや経験に投資することで、結局は高単価なお仕事に繋がってきます。なので、やはりお金は重要かと思います。
働きがい重視派の意見:「この人のために働きたい」が自分を奮い立たせる!
じきるう: 夏野さんは「収入重視」とのお話でしたが、宿木さんは何を大切にしていますか?
宿木: 私は、「働きがい」を重視しています。
「収入」「生活」「働きがい」の3つを並べたときに、どれが欠けたら自分が働けなくなるかとなったら、私は「働きがい」だと感じたんですよね。私は働きがいさえあれば、たとえ1円の仕事でもできるタイプなので。
夏野: え〜〜〜! さすがに1円だと生活できなくないですか!?
宿木: 仮の話ですよ!(笑)
もちろん1円の仕事ばかり受けてたら生活できなくてキツいので、次に大事なのが収入です。生活は、たまーに丁寧にできたらいいかなと!
あとは、一緒に働く人も重要です。「この人のために働きたい!」っていう思いによって、自分を奮い立たせているところがあるので。
じきるう: 一緒に働く人も含めて「働きがい」って感じですよね。
夏野: たしかに、昔の友達やなじみのあるクライアント様から「1本だけでもいいからお願い……!」とお仕事依頼されたら、引き受けてしまうかも。
じきるう: 逆に、横柄な態度だけど報酬の高いクライアント様の場合はどうしますか?
宿木: 私は、絶対断ります!!
少年B: たしかに態度のわるい人からお仕事もらうのはいやだなぁ……。でも原稿料が10万円だったら「喜んで!」って受けてしまうかもしれません。
