海に移動し、海牛探しの作戦会議(ブリーフィング)
富戸には「ヨコバマ」と「脇の浜」という2つのビーチポイントがあり、歩いて5分ほどの距離なのに観られるウミウシの種類が異なるそうだ。

「富戸の砂地は細かく白いのが特徴です。ウミウシ以外にもダイバーに人気のあるネジリンボウなどハゼの仲間もいます。ウミウシを探すときはウミウシのエサであるコケのような動物「コケムシ」を探したり、ウミウシが好む岩の裏や水中ロープの影といった薄暗いところを調べたりしていきます。浅場は7mで、深場は23〜24mになります。流れもないのでゆっくり行きましょう!」。
こんなにウミウシオンリーなダイビングは初めてなので、ある意味ワクワクする。作戦会議をしただけで、ウミウシにちょこっと詳しくなったような気がした。
ウミウシ撮影のコツを伝授
今回私は「オリンパス デジカメ TG-4」を持参し、撮影に挑む。今までカメラの設定は水中モードで、設定もよくわからず、平凡に撮影してきた私に、木部氏がウミウシ撮影のコツを伝授してくださった。

「設定は、顕微鏡モードで。ググッと近寄って撮ってください。フラッシュは自動発光か強制発光を選べますが、基本的には強制発光にしましょう。だけど、ウミウシは水中ライトでの撮影の方が色味はきれいにでるので、水中ライトのほうが適している気がします。水中ライトのアシストがあるときは発光をオフに切り替えてくださいね。
被写体の明るさを測る「測光」のモードは、「スポット測光」でいきましょう。これは、画面中央の狭い範囲を測光してくれて、ウミウシのような真ん中にピンポイントで被写体を写すような撮影には適しています。初期設定の「デジタルESP測光」だと49分割された画面の中で、それぞれの輝度を考慮して調整されるので、たとえば白色や黒色のウミウシように被写体と背景の露出に極度な差がある場合だと、カメラが明るさをどこに合わせればいいのか迷ってしまい、輝度がうまく調整されにくくなってしまいます。
あとは、撮るときの姿勢。カメラを岩や水底に付けて安定させてブレないようにしてください。カメラを持っていないもう片方の手は岩などを持って固定しましょう。
4倍ズームも上手く使って臨場感を出してくださいね。ただし、4倍以上ズームすると画質が悪くなってしまうので注意です」。
- ウミウシ撮影のポイント
- ・設定は顕微鏡モード
・フラッシュか水中ライトのどちらかを必ず使う(水中ライトのほうがおすすめ)
・「測光」のモードは「スポット測光」
・4倍ズームを駆使する
覚えることはとりあえず4つ。なんとかいけそうだ。