目次
不動産投資ローンの融資を受けるには
 ・年収500万円以下の場合
 ・年収500万~1,000万円の場合
 ・年収1,000万円を超える場合
 ・信用情報も重要な審査対象
 ・審査期間を経て融資実行までの期間
不動産投資ローンを扱う主な金融機関(銀行融資)の種類と特徴
 ・日本政策金融公庫
 ・都市銀行・地方銀行
 ・ 新しい金融機関:ノンバンク・ネット銀行

不動産投資ローンの融資を受けるには

不動産投資ローンとは?住宅ローンとの違いやメリット、金利、金融機関(銀行融資)の特徴を解説
(画像=『RENOSYマガジン』より引用)

不動産投資を始めようとして、「普通の会社員の自分が不動産投資ローンを組めるだろうか?」と疑問に思われることも多いでしょう。

アパートローンの場合には、ローン審査に一定の基準があるため、年収の基準を満たしていることが求められる傾向です。また勤続年数も関係します。

プロパーローンの場合は、年収という基準で見られるよりも、事業性を丁寧に時間をかけて審査される傾向です。

年収500万円以下の場合

年収500万円以下の場合、不動産投資ローンの融資は難しいといわれています。年齢が若く、今後年収増加の見込みが予想されるなど、銀行が肯定的にとらえる条件が整っている場合には、融資が通る可能性があります。

年収500万~1,000万円の場合

年収500万円を超えると、不動産投資ローンは利用しやすくなります。

従来からある銀行ではなく、預金などを受け入れずに貸付業務を主とするノンバンクや、リアルな店舗を持たないネット銀行による融資が増えています。

年収1,000万円を超える場合

年収が1,000万円以上ある場合、都市銀行も視野に入ってきます。ただし、都市銀行の場合、自己資金や事業実績の有無も重要なポイントです。

もし、年収は多いのに実績がないことで融資が受けられない場合は、まず地方銀行など他の金融機関の不動産投資ローンを利用して実績を作ることから始めましょう。

信用情報も重要な審査対象

審査は、年収のほかにも、それまでのクレジット・ローンの契約や申し込みに関する内容も対象となります。

「クレジットカードの引き落とし日に銀行残高が足りなかった」ということは簡単に起こることですが、このときすぐにカード会社に連絡せず、また支払いせずに放置しておくと、信用情報機関に延滞の記録が残るようになります。

数万円の遅延で、大きな借入れができなくなる可能性があります。

審査期間を経て融資実行までの期間

プロパーローンの場合は、ひとつひとつ作り上げる商品のため、時間がかかります。ここでは、不動産会社が提携している金融機関にアパートローンを融資してもらう場合のおおよその目安をお伝えします。

事前審査から本審査、契約を経て融資実行まで、さまざまな事情で前後する可能性はありますが、基本的には約1カ月をみておくとよいでしょう。必要な書類が整っている場合、最短1週間で審査が通るケースもあります。

不動産投資ローンを扱う主な金融機関(銀行融資)の種類と特徴

不動産投資ローンとは?住宅ローンとの違いやメリット、金利、金融機関(銀行融資)の特徴を解説
(画像=『RENOSYマガジン』より引用)

アパートやマンション投資に対して不動産投資ローンを扱っているそれぞれの金融機関(銀行融資)の特徴を理解しておくと、借入先を選ぶ際の参考になります。

審査金利借入期間融資金額の上限
日本政策金融金庫ゆるめ低い10年〜15年と短め。自己資金が必要少ない
都市銀行厳しい低い〜35年高い
地方銀行ややゆるめ高い〜35年高い
ノンバンク・ネット銀行基準を満たせば低い〜45年中程度

日本政策金融公庫

「政策金融公庫」は政府系の金融機関で、民間の金融機関が行う金融の補完や国民生活の向上を目的にした政府系金融機関です。小規模事業者の経営をサポートする目的で、不動産賃貸業に対する融資を行っています。

年収など個人の属性に関する審査は比較的緩めですが、借入期間が10~15年と短く、融資金額の上限も少ない方です。金利は諸条件によって個別に設定されますが、おおむね2%以下が目安です。ケースによっては、1%以下の利率でほぼフルローンで借り入れも検討できます。

変動金利を利用したローンが多い中、政策金融公庫では固定金利のみの扱いですが、他の金融機関と比べても低い金利を採用しています。

注意点

低い金利と短い返済期間のバランスを見ながら総合的に自分にとってメリットがあるのかを検討する必要があります。ただし、優遇金利に関して日本政策金融公庫は民間の金融機関とは若干利用対象が異なる商品もあるので注意が必要です。

たとえば、「女性、若者/シニア起業家支援資金」においては35歳未満や55歳以上、または女性が利用条件になっています。つまり、一般的に所得が高くなる傾向の30代後半から55歳までの男性は利用できない商品もあります。

また、日本政策金融公庫では不動産賃貸業への融資は可能ですが、投資には融資できないというのが前提です。書面作成や面談時に投資というワードは使わない方がよいでしょう。

都市銀行・地方銀行

従来の銀行は、メガバンクと呼ばれる都市銀行や、地方銀行があります。

メガバンクは融資を受けるための審査が厳しいのが特徴です。主に資産家や優良企業などを対象としており、過去の事業実績なども重要視されます。利用するための条件が厳しい分、金利は低めで、大きな融資金額でも対応が可能です。

全国のエリアで利用可能ですが、支店によって融資に積極的かどうかは異なります。

一方、地方銀行は、物件の所在地や融資を受ける人の居住地などにより、利用できる銀行が異なります。

融資条件は都市銀行に比べると緩めですが、金利は都市銀行に比べて若干高くなるのが一般的です。

新しい金融機関:ノンバンク・ネット銀行

ノンバンク

貸付業務を主とするノンバンク系銀行の融資は増えています。従来の一般的な銀行よりも、融資が通りやすいと言われています。

ネット銀行

ネット銀行とは、物理的な店舗を持たずに、主にインターネット上で取引を行う銀行です。一般的な銀行よりも、融資が通りやすいと言われています。

なお融資が受けられる金融機関は、投資対象がアパート・マンション1棟・区分のマンションなのかによって、変わります。