鉄壁でいられる理由
こうも長期で州境を閉められる理由の一つとして、西オーストラリア州の経済が潤っていることが挙げられます。
西オーストラリア州には金や鉄鋼などの天然鉱物が多く、経済的に大したダメージがありませんでした。むしろコロナ禍では州内消費が上がって景気が良くなったとまで言われています。
また国土の3分の1を占めるので、州内旅行だけでも日本の7倍の動き回れるのです。これまで以上に州内の観光地に注目が集まり、これも観光業に良い経済効果を与えました。
州境オープン宣言!
2021年8月には国がコロナとの共存を受け入れるようになり、ついには年内に国境を開ける計画まで出てきましたが、やはり西オーストラリア州だけは同意しませんでした。
これにはゼロコロナを続けたいというだけでなく、コロナと無縁の生活を続けていたせいでワクチンの接種率が他州に比べて極めて低いことが原因でもありました。
そこで、16歳以上のワクチンの2回接種者が人口の90%を達したら州境を開けることを発表し、このペースで行くと2022年2月5日に州境を開けることができるとまで明確な宣言が出たのです!
この発表には誰もが驚き、そして半信半疑だったと思います。なにせ、これまでも少しでも感染者が出たらロックダウンや州境を閉めたりしてきたので、今回も少しのことが原因で変わるのではないかと・・・。
この宣言は他州に住む家族や友人に長らく会えていない人にとっては朗報でしたが、ゼロコロナでずっと暮していたい人には喜ばしくないものでした。これまでマスクさえもしなくていい生活だったのに、州境を開けることによって感染者が増えることは明らかで、日常生活でもマスク着用を強いられるからです。