(7)SpaceXが?starlinkだけ?IPOの可能性について
宇宙”ビジネス”というぐらいですから、会社としての方向性も気になるところ。そこでSpaceXやStarlink単体でのIPO(新規株式公開)の可能性についても紹介します。
Starlinkを運用しているのは、イーロンマスク氏がCEOを務めるSpaceXです。現在SpaceXは株式公開がされていません。そこでSpaceXがまずIPOするのかというお話からですが、イーロンマスク氏は、SpaceXが火星に定期的にロケットを打ち上げられるようになるまでSpaceXを上場はさせないと語っています。

しかしながら、SpaceXの社長兼最高執行責任者(COO)のグウェン・ショットウィル氏は、StarlinkをSpaceXから分社化し、IPOさせることができうる事業であると、昨年発言しています。
宇宙ビジネスは安定的な収益を生み出すために、長い期間を要することが多い中で、今回紹介したStarlinkはすでに一般向けのサービス提供がスタートしています。現在のサービスはβ版ではありますが、2021年内に世界中にサービス提供範囲を拡大できる見込み。世界中の40%以上の人は未だインターネット接続ができない状況にある中で、499ドルのスターターキットと99ドルの月額を支払いさえすれば、誰でもインターネットに接続できる時代がやってきます。収益化が安定すれば、SpaceXにとって収益の大きな柱となるでしょう。
安定的な収益を上げる可能性を持つ事業であるStarlink。分社化の具体的なスケジュールは公開されていないことから、実際にIPOされるのはまだ先であると予想されますが、他の宇宙ビジネスが次々とIPOされていく中で、宇宙開発に更なる注目が集まることは間違いないでしょう。
(8)まとめ
イーロンマスク氏率いるSpaceXの衛星インターネット接続サービス「Starlink」について紹介しました。どのようなプロジェクトなのか、という部分から実際に動いているサービスの一部とその性能についてを紹介したことで、今後大きな発展が確実視されている宇宙ビジネスを具体的にイメージして頂けたのではないでしょうか。
宇宙ビジネスといえば、SpaceXを代表としたアメリカの会社のニュースが多いです。世界の宇宙ビジネスを牽引している会社の具体的にな業務内容をしっかりと理解しておくことが、宇宙ビジネス全体を理解する上では重要ではないでしょうか。そして、海外だけでなく、日本国内でも宇宙ベンチャーが増加してきています。国内外の会社がどのような宇宙利用を目指しているのかまで知れると、今後の宇宙ビジネスの発展をより楽しめるのではないでしょうか。
提供元・宙畑
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