■宙畑レコメンド! ユニークなオープンデータ活用事例
㉔ザ・地域統計パワーバトル
まずはサイトを訪れて触って欲しいサービスです。
サイトを訪れるとすぐに2つの任意の地域を選ぶよう誘導されます。
2つの地域を選択してバトルスタートというボタンを押すと、人口データ、男女比データなど主に行政が提供するオープンデータを用いて2つの地域を比較し、勝者の地域を教えてくれるというシンプルなものです。
地元や今住んでいる場所、引っ越しを検討している場所がどんな場所かを把握できます。
㉕ビブリオマップ 神戸版
青空文庫が提供する著作権が消滅した作品や著者が許諾した作品のテキストオープンデータを用いて、神戸の地名に関するテキストが登場する書籍をレコメンドするサービスです。
アプリ開発の背景として「街が潜在的に持っているイメージ」を可視化しようという試みだったとのことですが、観光者向けにその場所をより楽しむためのサービスとしても活用ができそうで、ぜひ神戸版に限らず全国版ができるとよいなと思います。
㉖JITOZU
画像ポータルサイト「flickr」の画像を鉄道地図の上に配置して楽しめるプラットフォームサービスです。マップ上の鉄道路線に沿って多数の鉄道写真が掲載されており、鉄道写真の閲覧をするだけでもよし、自分が撮影したい鉄道写真のロケハン代わりに使用するもよしと、鉄道写真に限らず様々な横展開が考えられるサービスです。
㉗Silhouette Guessr
Silhouette Guessrは、国土交通省が進める3D都市モデル整備・活用・オープンデータ化のプロジェクト「PLATEAU」のデータを用いて作られた、一人称視点の街の景色から自分がどこにいるかを地図上で当てるゲームです。
今回事例を厳選するにあたって以下資料、サイトなどを参考にさせていただきました。
・オープンデータ活用事例集(平成31年3月)
・オープンデータ100
・オープンデータ利活用ビジネス事例集
・オープンデータ活用調査報告書(各自治体のオープンデータ活用事例集)
(3)オープンデータを利用する前に知っておきたい「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」
オープンデータの活用事例を知ったところで、さっそくオープンデータを使ってみたい!と思われるかもしれませんが、まずはオープンデータの利用ルールを把握しましょう。
ルールと言っても基本的にはデータをオープンにしてより多くの方に使っていただきたいというのがオープンデータですので、あくまでもオープンデータを安心・安全に活用していただくために押さえておくべきポイントとしてご覧ください。
まず、「オープンデータ基本方針」によると、下記の3つの項目全てに該当するものがオープンデータと定義されています。
1.営利目的、非営利目的を問わず二次利用可能なルールが適用されたもの
2.機械判読に適したもの
3.無償で利用できるもの
では、どのようにオープンデータかどうかを判別すれば良いのでしょうか。データには「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)」というデータの著作者がデータの扱いについて意思表示をするための国際的な著作権ルールがあり、CCライセンスを確認すれば、オープンデータか否か、また、そのデータの利用ルールを確認することができます。
CCライセンスには4種の条件があり、その組み合わせで以下6種のライセンスがあります。
※「総務省 ICTスキル総合習得教材」「クリエイティブ・コモンズ・ライセンスとは」を参考に作成

つまり、オープンデータのサイトを見たときに、CCライセンスが「CC BY 4.0」「CC BY-SA 4.0」となっているものはオープンデータの定義に沿うもので、それぞれの利用ルールに沿って営利目的に使え、改変も許されているデータとなります。
また、出所表記不要の利用形態として、「CC0(パブリック・ドメイン)」というものがあり、これについてもオープンデータの定義にあてはまるものと考えられています。
以上、オープンデータを利用する際に知っておきたい「CCライセンス」について紹介しました。また、CCライセンスの記載がないものもありますので、その際は利用規約をきちんと確認しましょう。いずれにせよ、ルールに則り、オープンデータを思う存分活用いただければと思います。