<事例4>感染の急増に歯止めがかからない
<事例4>TBSテレビ『サンデーモーニング』 2022/02/06
〔自宅療養が43万人 みなし陽性も〕
アナウンサー:1日の新規感染者数が10万人を超えた日本、感染の急増に歯止めがかかりませんが、世界にはマスク等の規制を撤廃する国も出始めています。
大きな数値を強調してはコロナの不安を煽るテレビの情報番組ですが、定性的な煽りはとどまるところを知りません。番組は「感染の急増に歯止めがかからない」と報じていますが、図-3に示す通り、実際には新規陽性者数の伸びは少なくなってきており、実効再生産数はピーク時よりも大幅に減少し、ほぼ1に近いところまで単調減少しています。

(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より 引用)
図-3 日本の新型コロナ感染状況(2022/02/05時点)
「感染の急増に歯止めがかからない」という表現は、常識的に考えれば不誠実な誇張表現ですが、実効再生産数が1を下回っていない以上、「増加が止まっていない」ことは事実です。したがって、これを「歯止めがかからない」と表現するのは番組制作者の表現の自由であり、たとえ小さな伸びであってもそれを「急増」と認識するのも番組制作者の精神的自由です。このように、報道の自由が完全に保証された日本では、制作者がいくらでも定性的な表現を誇張することが可能です。国民にできることは不誠実な認知操作を続ける悪質な情報番組を観ないことに限られます。
文・藤原かずえ講座/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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