<事例3>日本はアジア最大級・最悪級のコロナ感染

<事例3>TBSテレビ『サンデーモーニング』 2021/11/14

〔海外で感染再拡大 日本の対策は?〕

青木理氏:(岸田政権は)それなりの第6波に対する対策が整備されるのかなと思いたいんですが、皆さんご存知の通り、これまでの政権もこういう色々な対策を打ち出すんだけれど、目詰まりがあったっていう形でなかなか実行に移されなくって結果的にアジアではご存知の通り最大級・最悪級の感染者が出ちゃったりとか、東京・大阪で医療崩壊状態になっちゃったわけですよね。

青木理氏は「アジアで最大級・最悪級の感染者が出た」という明らかな誇張を行い、日本政府を批判しました。図-1に示す通り、日本の感染者数(人口比)はアジア地域でも低く抑えられています。

誇張の誤謬
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より 引用)

図-1 アジア各国のコロナ陽性者数(人口比:2021/11/13時点の累計)

仮に人口比でない感染者数そのものであっても「アジアで最大級・最悪級の感染者」とするのは、一般常識に照らし合わせれば、あまりにも乱暴な表現であると考えられます(図-2)。

誇張の誤謬
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より 引用)

図-2 アジア各国のコロナ陽性者数(2021/11/13時点の累計)

ただし、「アジアで最大級・最悪級の感染者」というのは、あくまでも「青木理氏の認識」であると反論されれば、それは反証不可能であり、誤りとは完全に断定することはできません。

テレビの情報番組におけるコメンテーターの発言は、基本的に「言えば言い放し」であり、たとえこのような極めて悪質な誇張であっても定性的な表現である限り訂正されることはありません。視聴者はこうしてテレビに認知操作され、騙されているのです。