今年、Mr.Childrenのデビュー30周年を記念するライブツアーが各地で行われる。ライブツアーの開催は3年ぶりで、4月の福岡を皮切りに全国6会場で計12回の公演が行われる。毎回、ライブで驚くべき数の観客を動員するMr.Children。新たな「経済効果」が生まれることになりそうだ。

Mr.Childrenメジャーデビュー30年の軌跡

Mr.Children(ミスター・チルドレン)は日本人のほとんどが知る国民的ロックバンドだが、改めてミスチルの30年の軌跡を振り返ってみよう。

Mr.Childrenが結成されたのは1989年。メンバーはボーカルの桜井和寿、ギターの田原健一、ベースの中川敬輔、ドラムスの鈴木英哉の4人(※バンド結成時のドラマーは別の人物)。結成から3年後、1992年にミニアルバム「EVERYTHING」でメジャーデビューを果たした。

翌年の1993年には4枚目のシングル「CROSS ROAD」がミリオンセラーとなり、Mr.Childrenの飛躍のきっかけとなった。1994年に発売した「innocent world」はオリコンで初めて1位に輝き、その後もヒット曲を連発した。

デビューから時間が経った今でも、Mr.Childrenの人気に陰りは見えない。2020年に発売した20枚目のアルバム「SOUNDTRACKS」は、オリコンの週間チャートで1位となった。

Mr.Childrenのライブツアー「公演数ランキング」

日本のロックバンドとして輝かしい功績を残し、今なお人気のMr.Childrenはライブも積極的にこなしてきた。以下の表は、Mr.Childrenの各ライブツアーを「公演数」が多い順に並べたものだ。

<Mr.Childrenのライブツアー「公演数ランキングトップ10」>
ライブツアー名 公演数(会場数)
Mr.Children TOUR
"REGRESS OR PROGRESS" '96〜'97
55公演(12会場)
Mr.Children TOUR '99
"DISCOVERY"
42公演(12会場)
Mr.Children [(an imitation) blood orange] Tour
(2012〜2013年開催)
40公演(19会場)
Mr.Children Concert Tour Q
(2000〜2001年開催)
35公演(13会場)
Mr.Children Tour 2009
〜終末のコンフィデンスソングス〜
34公演(17会場)
Mr.Children Hall Tour 2016 虹 28公演(28会場)
Mr.Children '94 tour innocent world 27公演(24会場)
Mr.Children Tour 2018-19 重力と呼吸 26公演(13会場)
Mr.Children Tour 2004 シフクノオト 21公演(11会場)
Mr.Children '95 Tour Atomic Heart 21公演(10会場)

1990年代後半の公演数が多いが、2010年代に入っても20公演以上のライブツアーを精力的に行っていることがわかる。2015年には1年間で112万人(推定)を動員し、ライブ動員ランキングで「嵐」や「EXILE」を抜いて1位となった。

30年間で莫大な経済効果、「名もなき経済効果」も

そんなMr.Childrenが生み出した経済効果は、枚挙にいとまがない。ヒット曲を生み出すたびに日本の音楽市場の拡大に寄与しており、ライブ会場の周辺では多くのファンがお金を落とし、地域経済にも貢献している。

Mr.Childrenは海外のファンも多い。ライブのために来日するファンも多く、インバウンド観光を間接的に盛り上げているともいえるだろう。Mr.Childrenをきっかけに、日本のサブカルに目覚めた外国人も多いという。

このような経済効果を数字で表すのは非常に難しい。長らく日本の音楽シーンを盛り上げてきたMr.Childrenは、他にもさまざまな経済効果を生み出しているからだ。

Mr.Childrenのヒット曲「名もなき詩」になぞらえていえば、「名もなき経済効果」がたくさんあるはずだ。昨年行われた東京五輪の経済効果は約6兆1,000億円といわれているが 、30年間の音楽活動を考えれば、Mr.Childrenが生み出した経済効果は東京五輪以上かもしれない。

2022年、また新たな経済効果を生み出すMr.Children

Mr.Childrenのデビュー30周年を記念するライブツアーのチケットは、すでに先行抽選予約が始まっている。2022年、Mr.Childrenはまた新たな経済効果を生み出すことになるだろう

文・岡本一道(政治経済系ジャーナリスト)
国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで多数の解説記事やコラムを執筆。金融専門メディアへの寄稿やニュースメディアのコンサルティングも手掛ける。

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