目次
エゾシカは北海道の自然の一部【エゾシカの歴史に学ぶ北海道】
・実は絶滅危惧種だった?
なんとか絶滅を逃れたエゾシカの【その後】
エゾシカは北海道の自然の一部【エゾシカの歴史に学ぶ北海道】
この章ではエゾシカの歴史を学んでいきます。エゾシカは北海道の自然の一部とされています。
北海道の歴史を紐解くのに、エゾシカの歴史は必須だと言えます。それくらい、北海道民にとってエゾシカは身近な存在なのです。
実は絶滅危惧種だった?
近年ではエゾシカの個体数は増加傾向にあります。増え続けるエゾシカにおける社会問題が増えています。
そんなエゾシカですが…以前は絶滅が危惧されていた動物だったのです!
明治初期、北海道の開拓が進むにつれてエゾシカは大量に狩猟されるようになります。同時期に、農地の開拓の為エゾシカの生息地である森林を伐採。
追い打ちをかけるように1879年に大雪がエゾシカを脅かします。
雪に埋もれてしまうと、エゾシカは腹這いになって移動する他ありません。ただでさえ食べ物が少ない冬の時期です。雪が積もってしまっては木の葉も木の皮も食べられません。餌を満足に食べられなくなったエゾシカは栄養不良で餓死の危機に晒されます。
- エゾシカの乱獲
- 記録的な大雪に見舞われる
- 北海道開拓による、森林破壊
上記の理由により一時はエゾシカの個体が激減し、絶滅寸前とまでなりました。
なんとか絶滅を逃れたエゾシカの【その後】
絶滅寸前まで追い込まれたエゾシカは、保護政策等に守られて、順調に個体数を増やしていきました。しかし今度はエゾシカの個体数が急増したことにより、さまざまな社会問題が浮上してきます。
令和元年のエゾシカの推定生息数は67万頭に及びます。エゾシカが増えてしまったのは以下の3点が考えられます。
- エゾシカの天敵だったエゾオオカミの絶滅
- 農地がエゾシカの恰好の餌場として認識される
- エゾシカを狩るハンターの数が減少した