目次
近隣トラブルへのリスク管理の有無
中古物件を購入する際、築年数に注意すべき理由
近隣トラブルへのリスク管理の有無
不動産投資物件に限ったことではありませんが、近隣住民とのトラブルは避けたいところです。もし近隣住民からクレームを受けたり訴訟を起こされたりしたら、入居者が集まりません。
一見、魅力的に見えていた物件でも、いざ購入してみたら、近隣住民の怒りの対象になっていたというケースもあります。近隣トラブルに対するリスク管理が行われているかどうかは、チェックポイントの一つとして覚えておきましょう。
まずチェックしておきたいのは、日照の確保ができているかどうかです。あまりにも高い建物は近隣住宅に影を落とし、景観を悪くしてしまいます。
景観については、建築基準法や条例などで法的な規制があります。しかし、地域によっては規制の対象外となっている場合もあり、受忍限度を超える侵害でなければ違法と見なされません。こうしたケースは裁判で決着がつけられることが多く、深刻な近隣トラブルの代表例ともいえます。
特に法律では禁止されていないものの、外観や臭いが生理的に不快感を与えるような要因があると、いずれ近隣住民とのトラブルを招く可能性があります。下見段階で少しでも気になるところがあれば、売主に詳しく説明してもらいましょう。
中古物件を購入する際、築年数に注意すべき理由
中古物件の購入を検討する場合、築年数が古い物件は細かくチェックし、購入の可否は慎重に判断しましょう。なぜなら、「建築基準法の耐震基準」との関係があるからです。
建築基準法に基づく耐震基準が改正され、建物の耐震性についての基準が厳しくなったのは、1981年6月1日のことです。そのため、建築確認済証の交付日が1981年5月31日以前の建物に関しては、旧耐震基準による耐震性のまま放置されている危険があります。こうした物件(既存不適格建築物)を購入してしまうと、新しい基準をクリアするための補強工事費がかかってきます。それ以上に、実際に地震が来たときに建物が倒壊・破損してしまう可能性が大きいといえるでしょう。
また、全ての売主が耐震性を申告してくれるとは限りません。投資物件を見に行ったときは自分の目で強度を確かめるのはもちろん、過去の資料も提出してもらい、新耐震基準が適用されているかどうかを見極めましょう。