不動産投資で失敗しないためには、投資する物件の見極めが非常に重要です。
現地に足を運んで物件を見ておかないと、「事前に得ていた情報と違う……」とがっかりしてしまうこともあるかもしれません。だからこそ、不動産投資を行う際には、必ず物件を自分の目で確かめてから「投資物件としてふさわしいかどうか」を判断してください。
今回は、その“確かめるべきポイント”について、取り上げていきます。
目次
投資物件は「入居者目線」で検討し、価値を判断する
周辺環境の移り変わりに気を配る
投資物件は「入居者目線」で検討し、価値を判断する
入居者が長く住み続けて家賃を払い続けてくれることが不動産投資の成功につながるため、入居者目線で物件の良し悪しを判断することが大切です。
ここでいう「入居者目線を持つ」とは、「入居者の生活を想像してみること」です。
多くの入居者はその物件から駅に向かい、電車やバスを使って会社や学校に行きます。そして、仕事や授業が終わればその物件に帰宅します。駅から物件までの道のりに、街灯やお店が少なく薄暗いような立地では、入居者がつきにくいでしょう。また、買い物などで、周辺の施設を利用するでしょうから、スーパーやコンビニなどが近くにあるかどうかも重要です。
仮に、広告に「駅から徒歩5分」と記載されていたとしましょう。不動産広告では、「徒歩1分=80m」という基準がありますので、徒歩5分というのは換算すると400mです。しかし、実際に現地を歩いてみると、人通りが多かったり、信号があったりして5分で着かないケースも考えられます。途中に踏切や上り坂などがあると、さらに時間がかかる可能性があります。
また、繁華街にある物件も便利に見えがちですが、住んでみると「うるさい」「夜でもネオンがまぶしい」などの問題が起こるかもしれません。
逆に、文字情報だけでは「魅力に乏しい」と感じていた物件も、いざ見てみると印象が変わることもあります。「駅から遠い」のは「夜が静か」とも解釈できますし、中古物件の場合、「建物が古い」のを「味がある」と考える人もいます。
実際に目で確かめるまでは、安易に投資物件の価値を決めつけないようにしましょう。
周辺環境の移り変わりに気を配る
投資物件の調査に行き「快適な場所」だと感じても、油断は禁物です。将来的に、近くに高層マンションが建って日当たりが悪くなったり風俗関係店ができたりと、環境が変わってしまう恐れもあるからです。
逆に、調査時は不便で住みづらいと思った場所でも、近い将来、新しい駅や公共インフラ・商業施設などができることで、利便性が高まることもあり得るでしょう。オリンピックやワールドカップなどの国民的行事によっても、地域のブランド力は変化します。
不動産物件の価値は普遍的ではありません。物件そのもののスペックだけでなく、周辺環境によって大きく価値は変動します。現段階の情報だけではなく、将来的な情報にも気を配るようにしましょう(周辺の開発計画は、区役所や市役所で確認することが可能です)。
また、インターネットなどで広く情報を収集し、将来、価値が大きく下がる事態が生じた際の対策を考えておくことも必要です。