アクティブレストとは?
「アクティブレスト」とは直訳すると「積極的(能動的)、休息(休憩)」となります。
「積極的休息?」と疑問符を浮かべる方もいるかと思いますが、休息(疲労回復)の効果を自発的に引き出す。という意味で捉えて頂けると分かりやすいと思います。しかし、「そんな事出来るの?」と思う方もいる事でしょう。 実は自発的に休息の効果を引き出すことができるのがアクティブレストです。
アクティブレストのメカニズム
なぜ単に休んだだけでは疲れが取れないのか?
「昨日は家でくつろいでいたのに、身体が休まってない・・・」という事や同じだけ休んだはずなのに、人によってはスッキリしたり、全然疲れが取れないという事がありませんか?
それは、疲れを処理するのも自分の身体であるため、疲れた身体をただただ休めているだけでは、大きな回復は望めないのです。
日々のお仕事では、様々な案件を進め、考えるための「脳」を使います。 脳は身体を動かしたり、考えたり、決断する以外にも、食べたものの消化や排泄、目や耳、皮膚から入ってくる刺激(情報)を受け取り、何が起こっているかという情報の処理など、ほぼすべての情報が集めては行動としてアウトプットしているのです。
しかし、それらは無意識に行っている事もあります。それは「脳」の中の「自律神経」と呼ばれる、私たちの意思とは別に、環境の変化に合わせて、身体の機能を調整してくれる司令部があります。「交感神経」や「副交感神経」という言葉を聞いた事があると思いますが、それが自律神経にあたります。
「交感神経」:心身を緊張させたり活動させたり、物事の集中時に導く状態
「副交感神経」:心身をリラックスさせたり、鎮静の状態に導く
この2つの神経が24時間交互にバランスよく、どちらかが優位になる事で、体調が良い状態になります。交感神経が優位な時に寝てしまったり、副交感神経が優位な時に動き出してしまったり、お酒などを飲み始めてしまうと、かえって疲労を蓄積させてしまう事があるのです。
なぜ適度に身体を動かすことが疲労感回復に繋がるのか?
前述に挙げた、自律神経のバランスを整える事が、各々の体調(コンディション)を整える事に有効であるならば、心身を活動させる交感神経が優位になっている時は適度に身体を動かす事で、そのバランスが保たれるのです!
さらに、適度に身体を動かすことで疲労回復につながるのは2つのポイントが関連しています。
それは「疲労は血液やリンパを通って体外に排泄される」という事、そしてもう一つは、 「血液の循環は筋肉の運動(筋肉の伸び縮み)が作用している」という事です。
適度な運動が疲労を体外に排出する
血液、血管は「酸素や栄養を各所に運搬」したり、「筋肉などに蓄積した疲労や二酸化炭素を回収し排泄する」という役割を持っています。リンパ(管)も同様に、老廃物や疲労物質を回収し排泄する機能を持っています。この血管とリンパの2つはほぼ同じ所を流れています。
血液が流れる際、心臓から全身へは動脈という血管が自ら血液を送り出せる力を持っており、使って自発的に送る事が出来ますが、全身から送り出された血液が心臓へ戻る際の血管は静脈といい、血液を自発的に心臓に送る機能を持っていません。そのため、静脈は筋肉の力をを利用して心臓に血液を送り戻しているのです! したがって静脈は筋肉のすぐそばにあります。
ここまでくればお分かりですね。 筋肉が適度に運動されていなければ、栄養は身体に行き届きますが、疲労は身体に残ってしまう事になるのです。(すべてではありません)
デスクワーク中心のお仕事は疲労が蓄積しやすい!?
また、デスクワークでは椅子に座る姿勢が、脚や脇の付け根の動脈が圧迫されて血管の通り道を狭くしてしまう事もしばしばあります。これにより動脈の機能も低下し、栄養すらも行き届きづらくなってしまいます。
そのため、ストレッチや血流を促進させるような運動が疲労回復に手助けする方法になっているのです!
もちろん、人によってどの方法が疲労回復として適切かは変わりますので、あくまで一つの手法となります。