目次
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再建築不可物件(サイケンチクフカブッケン)

法律上、現在建っている建物を解体して新たな建物を建築することができない状態の物件のこと。
再建築不可となる原因として、接道義務を果たしていないものが多い。

指値(サシネ)

不動産売買において、買主が購入希望価格を指定すること。
買主はできる限り安く購入したいため、値下げ交渉になることが一般的。

サブリース(サブリース)

「サブリース」とは、不動産会社や賃貸管理会社が、オーナーから賃貸物件を一括して借り上げ、その物件を入居者に“転貸借=また貸し”すること。

通常、オーナーが入居者と直接賃貸借契約を結び、家賃を収入源として物件費用を回収するという形が一般的だが、サブリースになると、オーナーは不動産会社に所有物件を一括で借り上げてもらい、不動産会社から一定の賃料を受け取るという形になる。

サブリースの場合、多くは実際の賃料相場からオーナーに支払われる賃料が決まるため、空室があっても定額の賃料が支払われることになる。
この「家賃保証」がサブリースの大きな魅力である。

また、入居者や設備の管理を、サブリース契約を交わした不動産会社に任せることができるのも、メリットである。
しかし、反面でサブリース会社から支払われる家賃は、直接入居者から回収できる家賃よりは低くなる。

したがって、サブリースは確実に安定した収入を得たいという人や、諸々の管理の手間を省きたい人に向いている運用方法と言える。

※契約期間中であっても、更新時期にかかわらずサブリース業者から「借地借家法第 32 条」の規定により賃料の減額や、サブリース契約の解除をされることがあります。

J-REIT(ジェーリート)

「J-REIT」とは、投資家から集めた資金で商業施設やマンションなどの不動産を購入し、賃貸収入などの利益を投資家に分配する仕組みのこと。

REITとは「Real Estate Investment Trust」の略で、もともとはアメリカで開発されたもの。
これにならい、日本では頭にJapanのJをつけて、J-REITと呼ばれるようになった。

J-REITは法律に基づいて、「不動産投資法人」という運営形態をとっている。

まず、不動産の財産価値を、株式会社における株式に相当する「投資証券」に反映させる。
そして、この投資証券を投資家向けに発行し、家賃収入や物件売買で得られた収益は、投資証券へのリターンとして、購入した投資家に分配するという仕組みである。

そのほか、金融機関から融資を受けたり株式会社でいう「社債」に相当する「投資法人債」を発行したりして、資金調達する。

通常の株式会社や有限会社などの場合には、会社が上げた税制上の利益に対しての法人税や次の事業に向けた「内部留保」が差し引かれ、その残りの収益が配当金として支払われる。しかし、J-REITの場合は収益の90%超を分配するなどの一定の条件を満たせば、実質的に法人税がかからない仕組みになっている。さらに「内部留保」もないので、収益をほぼそのまま分配金として受け取ることが可能である。

そのため、J-REITは一般の株式と比べて、投資家に分配金が出やすい商品といえる。

敷金(シキキン)

賃貸借契約において、借主が貸主に預け入れるお金のこと。
滞納された家賃や退去時の修繕費用などに充てられている。
基本的に、敷金の支払いは契約時に行われる。

実質利回り(ジッシツリマワリ)

年間の家賃収入から諸経費を差し引き、物件価格と購入時にかかった諸経費を足したもので割って計算される数値のこと。
購入時・運営時のコストも考慮されているため、表面利回りよりも現実的な数字になる。

修繕積立金(シュウゼンツミタテキン)

区分所有建物において、共用部分について管理組合が行う修繕工事の費用に充当するため、将来予想される修繕工事に要する費用を、長期間にわたり計画的に積み立てていくお金のこと。
定期的に行われる大規模修繕等に備えるため、管理費とは区別されて積み立てられている。

借地借家法(シャクチシャッカホウ)

土地・建物の賃貸借契約などを定めた法律。
借地権者には、地上権者・賃借権者が含まれる。
「建物の所有を目的とする地上権及び土地の賃借権の存続期間、効力」「建物の賃貸借の契約の更新、効力」などが定められている。

重要事項説明書(ジュウヨウジコウセツメイショ)

宅建業法においては、不動産売買契約・賃貸借契約における重要事項を説明する書面をいう。
契約の前に、宅地建物取引士が買主・借主に必ず説明しなければならない。
対象物件の権利関係や法令上の制限、契約条件などが記載されている。

審査基準(シンサキジュン)

返済の原資は借主の年収に依存するため、年収が高ければ高いほど、審査では有利になる。

担保価値や事業の安定性・将来性なども重要な審査ポイントといえる。
審査基準は金融機関によって大幅に異なるので注意が必要。

賃貸経営を長期間行う場合、金利が違えば返済利息も大きく変わってくるため、融資を受ける金融機関を決めるにあたっては、複数の比較し検討することは、必須。

なお、同じようなローンに住宅ローンがあるが、住宅ローンの使用は自己居住用の不動産に限定されている。

相続税(ソウゾクゼイ)

亡くなった人から相続などによって財産を取得した場合に課される税金のこと。
相続人は、原則として被相続人が亡くなったの翌日から10か月以内に申告・納税をする必要がある。

大規模修繕(ダイキボシュウゼン)

マンションの居住環境の確保、資産価値を維持するために行う修繕工事や建物・設備の性能向上を図るために行う改修工事のうち、工事内容が大規模、工事費が高額、工事期間が長期間にわたるもの等をいう。10~15年程度の周期で行われるのが一般的。

た行

耐用年数(タイヨウネンスウ)

建物などの固定資産において、減価償却の計算に用いられる年数のこと。
固定資産の種類や用途に応じて耐用年数が決められている。
たとえば、住宅用途の建物では、木造が22年、鉄骨造は19~34年、鉄筋コンクリート造は47年となっている。

代理(ダイリ)

不動産取引においては、売主や貸主、または買主や借主に代わって取引を行うこと。
代理人が契約の当事者として取引を行い、その取引の効果は代理を依頼した本人に帰属する。

宅地造成(タクチゾウセイ)

田畑や森林など宅地以外の土地を宅地にするために工事を行うこと。
傾斜をなくすための盛り土・切り土工事や排水施設の設置工事などが行われる。

宅地建物取引士(タクチタテモノトリヒキシ)

国家資格の一つ。宅地建物取引業法で定められている宅地建物取引士資格試験に合格した後、宅地建物取引士として登録を行い、宅建士証の交付を受けた者のこと。

宅地建物取引士の独占業務として、顧客への重要事項説明や契約書・重要事項説明書への記名・押印が挙げられる。

団体信用生命保険(ダンタイシンヨウセイメイホケン)

ローン契約者に万が一のことがあった場合に、生命保険会社から支払われる保険金によってローンの残債が弁済される保障制度のこと。
残された家族はローンの支払い義務がなくなり、資産を持ち続けることができる。

地価公示(チカコウジ)

毎年1月1日を基準日として、国土交通省の土地鑑定委員会が地価公示法に基づいて標準地と呼ばれる標準的な地点を選定し、鑑定評価員による鑑定評価をもとに、標準地の1㎡あたりの正常な価格を公表すること

地区計画(チクケイカク)

都市計画のうち、特定の地区を対象として、まちづくりの方針や目標、道路・広場などの公共施設、建築物等の用途、規模、形態などの制限をきめ細かく定めるもの。

地目(チモク)

不動産登記法で定められている土地の用途のこと。登記事項証明書などに記載される。
宅地・田・畑・山林・雑種地など全部で23種類ある。

仲介手数料(チュウカイテスウリョウ)

不動産取引においては、宅地建物取引業者に仲介を依頼した場合に支払う手数料のこと。
宅建業法で上限額が決められている。

賃貸借契約における仲介手数料の上限は、貸主・借主双方から受領する合計金額が賃料1か月分。
売買仲介の場合は、「売買代金が200万円以下の部分は取引価格(税抜)の5%」「売買代金が200万超~400万円以下の部分は取引価格(税抜)の4%」「売買代金が400万円超の部分は取引価格(税抜)の3%」が上限となっている。

なお、仲介手数料には消費税が加算される。

賃貸併用住宅(チンタイヘイヨウジュウタク)

自宅部分と賃貸住宅部分が同じ建物になっている住宅のこと。
間取りを左右に分ける縦割り型と上下に分ける横割り型、縦・横組み合わせた混合型がある。

収益を生み出す物件でありながら、条件を満たせば住宅ローンで借り入れできることも魅力の一つ。

賃料(チンリョウ)

入居者等の賃貸借契約の借主が、貸主に対して支払う賃貸費用のこと。
アパート・マンションの賃貸借では、賃料とほぼ同じ意味で「家賃」が使われることが多い。

抵当権(テイトウケン)

ローンを借り入れるときに、金融機関などがローンを借り入れた人(債務者)の不動産を担保にする権利のこと。
債務者からローンの弁済がされない場合、債権者(金融機関など)は抵当権を設定している不動産を競売にかけて自己の債権の弁済に充当することができる。

出口戦略(デグチセンリャク)

不動産投資において、対象不動産の投資を切り上げるタイミングを見極めるための戦略のこと。
家賃収入と売却益を考慮して売り時を判断する。

また、不動産売却以外にも、土地の一部分だけ売却する、自宅にするなども考えられる。

転貸借(テンタイシャク)

物件や土地の借主が、それを第三者にまた貸しすること。
転貸借をするためには、貸主の承諾が必須。
ただし、借地の転貸借について裁判所が承諾を与えることができる等、転貸借の目的物が宅地建物の場合は、特別の取扱いがされている。

登記(トウキ)

権利関係などを公示するための制度。不動産における登記では、表題部と権利部に区分し記録され、所有権や抵当権等が記録されている。
当事者本人が登記の手続きをすることも可能だが、司法書士に依頼するのが一般的。

登録免許税(トウロクメンキョゼイ)

不動産の所有権移転登記や抵当権設定登記などの手続きの際に国に納付する税金のこと。
所有権移転の場合の登録免許税は固定資産税評価額に税率をかけて計算される。

都市計画税(トシケイカクゼイ)

都市計画事業や土地区画整理事業の費用に充てられることを目的とした税金のこと。
原則として、市街化区域内に存在する土地や家屋に課される。
都市計画税が課される場合は、毎年固定資産税とともに徴収される。

取引態様(トリヒキタイヨウ)

不動産取引における宅地建物取引業者の立場を示したもの。
宅地建物取引業者は、不動産広告を行う際に取引態様を明示しなければならない。
不動産取引における取引態様には、「売主」「貸主」「代理」「媒介(仲介)」がある。