不動産投資を興味はあるけれど、知らない言葉や専門用語が多くて難しい……。
そんな風に思っている方は多いのではないでしょうか?

不動産投資に限ったことではありませんが「丁寧に説明されても、専門用語を使われるとよくわからない……」といったケースはよくあることです。

しかし、裏を返せば専門用語を知っておけば理解がグッと深まるということも意味しています。

今回の記事では、これから本格的に不動産投資に取り組みたいという方向けに、知っておくと便利な用語をまとめました。

ぜひ、不動産投資の理解促進にお役立てください。

目次
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青色申告制度(アオイロシンコクセイド)

複式簿記等の一定水準の記帳をするなど、要件を満たして正しく確定申告する場合にさまざまな控除などが受けられる制度のこと。
青色申告には、最大65万円の青色申告特別控除や青色事業専従者給与、純損失の繰越しと繰戻しといった特典がある。

アスベスト(アスベスト)

天然の繊維状けい酸塩鉱物のこと。石綿(アスベスト)は、「せきめん」「いしわた」とも呼ばれている。
アスベストは、空中への飛散による肺への吸入で、肺線維症、悪性中皮腫などの病気を発症する原因になるといわれている。
以前はビル等の建築時に使用されていたが、現在では禁止されている。

頭金(アタマキン)

ローンの契約の際に、自己資金の中から支払うお金のこと。
頭金を多く支払えばローン返済額を減らすことができるが、生活にも影響を与えるため、生活資金とのバランスを考慮して設定する必要がある。

アパートローン(アパートローン)

「アパートローン(不動産投資ローン)」とは、主に賃貸用のマンションやアパートなどの不動産(収益物件)に対するローンのこと。

金融機関によって扱いは異なるが、多くは購入者の年収や年齢から融資可能かどうかが判断される。
年収が500万円以上あり、購入しようとしている物件の評価額が高く、事業計画がしっかりとしていれば、比較的簡単に長期間の融資を受けられる可能性が高い。

住宅ローンに比べると、金利水準は高い。
長期の固定金利はなく、変動金利や短期の固定金利が一般的。

同じ案件でも金融機関によって金利が異なる場合も多いので、複数の金融機関で比較がおすすめ。

一括借り上げ(イッカツカリアゲ)

不動産会社などの賃貸管理会社が家主から賃貸物件を一括して借り上げ、その物件を入居者に賃貸すること。
賃貸管理会社は家主に賃料を払い、入居者から手数料分を上乗せした賃料を受け取る。

家主は、入居者から本来得られる金額よりも安い賃料しか得られないことになるものの、「仮に空室が発生しても賃料収入が減らない」「入居者管理や設備管理などの手間がかからない」というメリットがある。

一般媒介契約(イッパンバイカイケイヤク)

媒介契約の一つ。
複数の仲介会社に依頼をできることや、自身で取引の相手方を見つけて直接契約をすることも可能であることが特徴。
専属専任媒介契約・専任媒介契約よりも少ない制限の中で売却活動ができる。

インカムゲイン(インカムゲイン)

株式における配当金、不動産投資における家賃収入のように、保有している資産が継続的に生み出す利益のこと。

印紙税(インシゼイ)

経済的な取り引きをする際に作成される契約書などの文書に対して課税される税金のこと。
売買契約書や請負契約書、領収書などに収入印紙を貼る形で納付する。
それぞれの書類の性質や記載の金額によって納付する税額が異なる。

内法(ウチノリ)

柱や壁などの内側で床面積を測ること。
分譲マンション等が登記されるときの床面積の計算方法に利用されている。

売主(ウリヌシ)

不動産売買契約における、不動産を売る側の人または法人。
売主は、個人・法人どちらの場合もなり得る。
不動産広告などに記載される取引態様での売主は、不動産の所有者もしくは不動産を転売できる権限のある者のこと。

オーナーチェンジ(オーナーチェンジ)

賃貸物件の所有者(オーナー)が、入居者のいる状態で物件を売却すること。

オーバーローン(オーバーローン)

物件の購入・建築価格を超える金額を借り入れること。
借入残高が不動産の価値を上回っていて、その物件を売却してもローンを完済できないケースもある。

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確定申告(カクテイシンコク)

1月1日から12月31日までの1年間の所得から税金を計算し、申告する手続きのこと。
原則として、1年に1回、2月16日~3月15日の間に税務署へ申告し、納付済みの税金等との過不足の精算を行う。

会社員の場合は会社で年末調整を行うので確定申告が不要なケースが多いが、給与所得以外の所得(雑所得、不動産所得など)が20万円を超えるなどの場合は、確定申告をする必要がある。

瑕疵担保責任(カシタンポセキニン)

通常備わっていなければならない品質や機能が欠けているなど、何かしら欠陥がある状態のことを「瑕疵(かし)」といい、「瑕疵(かし)担保責任」とは、売買の対象物に隠れた瑕疵(一般的に要求される程度の通常の注意では発見できないような欠陥や不具合)があった場合、売主が負わなければならない責任のことである。

売買の際に買主が知らされていない「隠れた瑕疵」※があり、その瑕疵により契約の目的を達することができないときは、買主は契約の解除や損害賠償請求をすることができる。

※シロアリや雨漏りなど、買主が注意を払っても知りえない瑕疵が該当。

契約の一般法である民法では、「瑕疵担保責任に基づく契約の解除または損害賠償請求は、買主が事実を知った時から1年以内にしなければならない」とされている。

しかし、個人間の取引においては特約条項を盛り込むことが可能であり、一般的には「引き渡し後の本物件の隠れたる瑕疵について、一切の責任を負わない」とされることも少なくない。

ただし、投資用不動産であっても、全て特別法の宅地建物取引業法が適用されるので、民法で定めるものよりも買主に不利となるような特約は無効とされる(瑕疵担保責任を負う期間については2年以上としなければならない)。

元金均等返済(ガンキンキントウヘンサイ)

毎月の返済額のうち、元金部分が一定額である返済方法。
毎月の返済額は「元金+利息」となるため、返済初期は負担が大きくなりやすい。
しかし、元利均等返済と比較すると元金の減り方が早く、支払総額が少なくなる特徴がある。

元利均等返済(ガンリキントウヘンサイ)

元金と利息を合計した返済額が一定である返済方法。
返済額が一定のため、資金計画が立てやすい特徴ある。
ただし、返済初期は返済額のうち利息の占める割合が高いため、ローン残高の減り方が遅い。

管理会社(カンリガイシャ)

物件所有者に代わり、物件の賃貸管理や建物管理業務を行う会社のこと。
専有部分の管理(賃貸管理)は賃貸管理会社、共有部分の管理(建物管理)は建物管理会社が行う。
請け負う管理業務は、物件所有者との管理委託契約の内容により異なる。

主な賃貸管理業務は、入居者募集、契約・更新業務、家賃回収、滞納督促、クレーム対応、退去精算など。
主な建物管理業務は、日常・定期清掃、設備メンテナンス、法定点検など。

管理規約(カンリキヤク)

分譲マンションなど区分所有された建物の管理組合運営に必要なことが定められた規約のこと。
専有部分・共用部分の範囲、使用方法、理事会や会計などの内容が定められていて、区分所有建物を適切に維持管理していくために作られている。

管理費(カンリヒ)

マンションの設備やその他共用部分の維持・管理を目的として徴収される費用のこと。
修繕積立金は含まれない。

既存不適格(キソンフテキカク)

建築当時は建築基準法などの法令を遵守した建物であったが、法改正や都市計画変更などにより現行の法令に不適格な部分がみられる建物のこと。
建築当時から違法に建てられた「違法建築物」とは異なる。

客付け(キャクヅケ)

不動産売買における買主、不動産賃貸における借主を見つけること。
売主・貸主から直接依頼を受けている業者は「元付け業者」という。

キャッシュフロー(キャッシュフロー)

お金(キャッシュ)の流れ(フロー)のこと。

不動産投資の場合、家賃収入から必要経費やローン返済額を差し引いて手元に残るお金(キャッシュフロー)を把握することは非常に重要。

キャピタルゲイン(キャピタルゲイン)

不動産や株式など、保有している資産の価値が上昇し、それらを売却することによって得られる利益(売買差益)のこと。

共益費(キョウエキヒ)

アパート・マンションなどの賃貸の集合住宅において、共用部分や共同利用設備等の維持・管理にかかる費用のこと。
賃料とは別に設定されていることが多い。

共用部分(キョウヨウブブン)

分譲マンションなどの区分所有建物において、専有部分以外の付属部分のこと。
区分所有者全員が共有している。エントランス・階段・給排水施設など。

建ぺい率(ケンペイリツ)

敷地面積に対する建築面積の割合のこと。
用途地域などによって上限が定められている。

減価償却費(ゲンカショウキャクヒ)

減価償却とは、取得した固定資産にかかった費用を、耐用年数に応じて分割して費用計上していくこと。
減価償却費は1年ごとの固定資産価値の減少分を指す。

不動産投資においては、建物や設備などが減価償却の対象に該当する。
代表的な計算方法は、「定額法」「定率法」の2種類。

建築基準法(ケンチクキジュンホウ)

建物を建築するときなどの最低基準を定めた法律。
建築基準法の対象として、建物・敷地・設備・構造・用途が挙げられる。

原状回復(ゲンジョウカイフク)

賃貸物件における原状回復とは、アパートやマンションなどを賃貸借契約終了後に退去するとき、入居時の状態に戻すことをいう。
借主は原状回復義務を負うが、通常損耗・経年劣化による損耗については含まれない。

固定資産税(コテイシサンゼイ)

1月1日時点で所有している土地・建物などの固定資産にかかる税金のこと。
原則として、固定資産税は「固定資産税課税標準額×1.4%」で計算される。

固定金利(コテイキンリ)

決められた期間(全期間もしくは一定期間)において金利が固定されていること。
市場の金利に変動があっても返済額が変わらないため、資金計画が立てやすいという特徴がある。