将来の子供の教育費を考えて、資産は増やしておきたい。資産を増やすには株などへの投資が一般的だ。株や投資信託の売買をするには証券口座が必要だが、証券口座にはどのような種類があり、NISA口座とは何が違うのか。株などの投資への一歩を踏み出すために、NISA口座と一般口座、特定口座の違いを把握しておきたい。

目次

  1. 1,証券口座の種類 一般口座、特定口座、NISA口座とは?
  2. 2,NISAとは?知っておきたいNISAの基本
  3. 3,NISA口座のメリットは利益が非課税になること
  4. 4,NISA口座のデメリットは損失が発生したときの税金支払い
  5. NISA口座に関してよくある5つのQ&A
  6. 実際にNISAを始めてみる

1,証券口座の種類 一般口座、特定口座、NISA口座とは?

1.証券口座のNISA口座、一般口座、特定口座の違いとは?NISA口座のメリットとデメリットは?
(画像=MONEY TIMES編集部制作)

証券口座を初めて開設する際に、どの種類の口座を選べば良いのだろうか。

個人が開設できる証券口座には、「一般口座」、「特定口座」、「NISA口座」があります。
一般口座とは?
自ら取引の計算を行って確定申告をする口座。取引の計算を行う必要があるため、手間がかかる。よって、初めて証券口座を開設するなら一般口座を選ぶ必要はない。
特定口座とは?
証券会社が年間の損益を計算してくれる口座。特定口座では「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」を選ぶ必要がある。源泉徴収ありでは、利益が出た際に証券会社が納税を代行してくれる。源泉徴収なしでは、利益が出た際には自ら確定申告を行い納税する。
NISA口座とは?
決まった金額での投資による利益が非課税になる口座。金融機関にNISA口座だけを開設することはできず、特定口座などに追加する形でNISA口座を開くことになる。

2,NISAとは?知っておきたいNISAの基本

2.証券口座のNISA口座、一般口座、特定口座の違いとは?NISA口座のメリットとデメリットは?
(画像=tamayura39 /stock.adobe.com)
NISAとは?
少額投資に対し非課税となる投資優遇制度。NISA制度は、国民の資産形成を助けるために2014年にスタートした。非課税枠は年間120万円、期間は最大5年間。合計600万円までの投資枠で得た利益について、税金が非課税となる。
近藤真理

非課税となる対象は、株式と投資信託などの売却益や配当金などです。20歳以上の日本在住者がNISA口座の対象となります。また、利用できるNISA口座は1人1口座のみです。

出典:金融庁『あなたとNISA』

3,NISA口座のメリットは利益が非課税になること

3.証券口座のNISA口座、一般口座、特定口座の違いとは?NISA口座のメリットとデメリットは?
(画像=beeboys/stock.adobe.com)
NISA口座の一番のメリットは、利益が非課税になることです。

一般口座・特定口座での利益には約20%の税金がかかるが、NISA口座の非課税枠での利益には税金がかからない。

例えば、NISA口座と特定口座でそれぞれ50万円の利益を得たとする。NISA口座では利益50万円がすべて自分のものになる。一方、特定口座では約20%の10万円程度が税金になり、自分が得る利益は40万円程度になる。

4,NISA口座のデメリットは損失が発生したときの税金支払い

4.証券口座のNISA口座、一般口座、特定口座の違いとは?NISA口座のメリットとデメリットは?
(画像=bananan/stock.adobe.com)
NISA口座のデメリットは、損失が発生した場合に税金を余計に払うケースがあることです。その理由は、NISA口座では「損益通算」と「繰越控除」ができないからです。
損益通算とは?
一定期間内の利益と損失を相殺することである。利益から損失を引くことで税金を減らすことができる。
例えば、二つの証券会社に特定口座があり、一つの口座は50万円の利益が出て、もう一つの口座は30万円の損失が発生したとする。税金は利益50万円から損失30万円を引いた20万円に対してかかる。これが特定口座とNISA口座の場合、特定口座で50万円の利益が出て、NISA口座で30万円の損失が発生したとする。NISA口座の損失は損益通算できないため、税金は利益50万円に対してかかることになる。
繰越控除とは?
損失を確定申告すると翌年以降3年間はその損失分を利益から引いて税金を計算できることである。特定口座での損失は3年間繰り越せるが、NISA口座での損失は繰り越すことができない。

ここまでNISA口座と一般口座、特定口座の違いを紹介してきた。

NISA口座の利用は、メリットとデメリットを把握してから行いたい。

近藤真理

将来の資産形成を見据えるなら、早めの投資スタートをおすすめします。


NISA口座に関してよくある5つのQ&A

一般口座、特定口座、NISA口座の違いは?
一般口座とは自ら取引の計算を行って確定申告をする口座。特定口座とは証券会社が年間の損益を計算してくれる口座。NISA口座とは決まった金額での投資による利益が非課税になる口座。

NISAとは何か?
少額投資に対し非課税となる投資優遇制度。NISA制度は、国民の資産形成を助けるために2014年にスタートした。非課税枠は年間120万円、期間は最大5年間。合計600万円までの投資枠で得た利益について、税金が非課税となる。

NISA口座のメリットは何か?
利益が非課税になること。一般口座・特定口座での利益には約20%の税金がかかるが、NISA口座の非課税枠での利益には税金がかからない。

NISA口座のデメリットは何か?
NISA口座では「損益通算」と「繰越控除」ができないため、損失が発生した場合に税金を余計に払うケースがあること。

損益通算、繰越控除とは何か?
損益通算とは一定期間内の利益と損失を相殺することである。利益から損失を引くことで税金を減らすことができる。繰越控除とは損失を確定申告すると翌年以降3年間はその損失分を利益から引いて税金を計算できることである。

実際にNISAを始めてみる

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近藤真理
執筆・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。

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