株式投資の初心者が知っておきたい銘柄選びの方法 チェックするべき指標は?

2019.8.15
INVESTMENT
(写真=Pavel Ignatov/Shutterstock.com)
(写真=Pavel Ignatov/Shutterstock.com)
株式投資初心者にとって、初めての銘柄選びは最初の難関だ。とはいえ、何となく銘柄を選んでしまっては利益を得るチャンスを逃しかねない。今回は、今後の投資にも役立つ銘柄選びの重要ポイントや投資に対する基本姿勢を紹介する。

株式投資の銘柄を初心者が選ぶ際は目的を明確に

株式投資初心者は、最初に「何を目的に株式投資をするのか」を見定めることが重要だ。具体的には、「配当利回り」「株主優待」「売却益」のうち、どれを重視するかをあらかじめ決めておきたい。

手堅くリターンを得る「配当利回り(インカムゲイン)」重視タイプ

配当利回りは、「1株当たり予想年間配当金÷株価」で算出される。配当金は定期的に支払われるので、投資期間が中長期の場合や、銀行預金の代わりに低いリスクで手堅くリターンを得たいと考える投資家に適している。

各証券会社サイトの「配当利回りランキング」や「スクリーニング」機能を使って、希望する配当利回りに近い銘柄を絞り込むことができる。

楽しみが増える「株主優待」重視タイプ

株主優待とは、企業が株主に対して実施する優遇制度だ。株式保有に対する感謝や、自社製品のプロモーションの意味もある。3,600社以上ある上場企業のうち、1,500社以上が株主優待制度を導入している(2019年7月9日時点)。

企業によって株主優待の種類はさまざまで、毎年自社商品や優待券などが届くのを楽しみにしている投資家も多い。

各証券会社のサイトで、投資金額や業種、優待権利確定月などの条件で株主優待銘柄を検索できる。「〇月の株主優待銘柄」などで詳しく紹介しているサイトもあるのでチェックしてみよう。

大きな利益を狙える「売却益(キャピタルゲイン)」重視タイプ

売却益は、「売却時の売付金額-購入時の買付金額」で算出される。相場環境が良ければ大きな利益を得られるが、損失を被るリスクもある。

売却益を狙う株式投資では、企業の本質的価値を判断するファンダメンタル分析やさまざまな投資情報の収集など、あらゆる角度から投資判断を下す必要がある。

株式投資の初心者が銘柄の買いどきを見極めるための3つの代表的な指標

銘柄を数社に絞り込んだら、PERやPBR、ROEといった指標をチェックし、比較しよう。

(1)PER(Price Earnings Ratio:株価収益率)

企業の利益水準(EPS:1株当たり純利益)に対して、株価が割高か割安かを判断する指標。株価÷1株当たり純利益で求められ、株価が下がったり、純利益が増えたりすると下がる。

上場企業の単純平均PERは15.8倍、加重平均PERは14.4倍である(2019年6月末時点)。このような直近の市場平均値を上回れば割高、下回れば割安と見なすことができるが、同業種の企業や経営内容が似ている企業とも比較するようにしよう。

(2)PBR(Price Book-value Ratio:株価純資産倍率)

企業の資産価値(BPS:1株当たりの純資産)に対して、株価が割高か割安かを判断する指標。株価÷1株当たりの純資産で求められ、株価が下落するか、純資産が増えれば下がる。

上場企業の単純および加重平均PBRは1.1倍である(2019年6月末時点)。これを上回れば割高、下回れば割安と見なすことができるが、PER同様に、PBRも同業種の企業や経営内容が似ている企業と比較して判断しよう。

(3)ROE(Return On Equity:自己資本利益率)

株主の投下資本(前期と当期の平均自己資本)に対して、どのくらい利益を生み出しているかを示す指標。当期純利益÷自己資本×100(%)で求められる。配当能力を計る目安にもなることから、投資判断の材料として重要だ。

上場企業の平均ROEは8.29%(2019年3月期)なので、10%以上なら収益性が高く、投資価値があると考えられる。ただし、数年にわたって高い水準でROEを維持できているか、財務レバレッジ(自己資本に対する債務などの負債の割合)が高くなっていないかなど、多面的に確認する必要がある。

株式投資の初心者が銘柄選びで覚えておきたい3つのポイント

銘柄選びをする際に、株式投資初心者が忘れてならないのは、株式投資に対する基本姿勢だ。

投資の基本は分散投資

リスクが伴う株式投資では、リスク分散は基本だ。一つの業界、一つの銘柄だけに資産を集中させず、投資先や時間などを分散させて投資したい。

「損切り」の覚悟を持つ

株価が上昇すると見込んで買ったものの、下落してしまい回復の兆しが見えなければ、損失拡大を防ぐために思い切って売却する覚悟も必要だ。

事前に、「〇%下落したら損切りする」と決めておく、または「◯円以下の価格になったら売却する」という逆指値注文を上手く活用して、潔く撤退するようにしよう。

複数の証券会社を比較する

株式売買は、取引所で行われるため売買価格は一律だ。しかし、取引手数料などは証券会社によって違いがある。複数の証券会社を比較して、最も良い条件の証券会社で取引する余裕を持ちたい。

株式投資の初心者なら銘柄選びは慎重に行おう

株式投資では常に、直感に頼るのではなく、投資情報と基本姿勢に則って適切な判断を下すことを信条としてほしい。

文・近藤真理(フリーライター)
 

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