防寒性能を高めるには中綿の量が大事だ。もちろん中綿の素材も大事で、様々な化繊素材が開発されてきたが、いまだにダウンを超える暖かさを実現するのは難しいようだ。
真冬に暖かく過ごしたいならダウンをたっぷり入れたジャケットが最適解となる。そう少なくとも平成時代まではだ。
先日SNSを見ていたところ、OROSというメーカーのクラウドファンディングページの広告が表示された。驚くことに2600万円以上の支援を集めていたのである。
最大の特徴はNASAの技術を応用したウエアであるということだ。
目次
中綿に変わる素材はエアロゲル
丈の長いオリオンパーカー アクティブなエンデバージャケット
・エンデバージャケット
・オリオンパーカー
中綿に変わる素材はエアロゲル
OROSが中綿の代わりに採用している素材がエアロゲルと呼ばれる素材で、NASAが宇宙服に使用していることで知られているのだとか。宇宙服には断熱性と動きやすさの両方を求められ、エアロゲルは地球上でもっとも優れた断熱素材ということで採用されているそうだ。
OROS社はエアロゲルを加工して衣服でも使いやすいSOLARCOREという素材を開発。防水・防風・透湿・難燃性に優れており、なんと-40度にも対応している。クラウドファンディングのページは少々過激に表現されていることが多いが、ページの内容は説得力があり「すげぇ」と思わされるものだった。
真冬のバイクは過酷である。書いてあることが本当なら快適に乗ることができるはず!OROSジャパンに連絡しバイクで試すから貸してくれ!とお願いしたところ入荷したばかりの2021年モデルをお借りすることができた。
丈の長いオリオンパーカー アクティブなエンデバージャケット
-40度の極寒対応モデルは2つ。丈の長いオリオンパーカーと少々短いエンデバージャケットだ。どちらも中綿の代わりにSOLARCOREを採用しており、大きな違いは丈の長さだ。
バイクに乗ることを考えればオリオンパーカーの丈は邪魔になるかもしれない。エンデバージャケットには裾口のドローコードとストームガードで丈の短さをカバーする機能性も追加されている。
二着の違いとしては以下の通りだ。
エンデバージャケット
ファスナーは止水ファスナー
袖口はベルクロで絞ることで風をガード
丈が短めでストームガードを装備
オリオンパーカー
ファスナーは前立てでガード
袖口は二重袖で風をガード
丈が眺めでお尻まですっぽり
両方とも着用してバイクに試乗したが、防寒性に関しては同じであり、機能的にはエンデバージャケットの方が適していると感じたので詳しく説明したい。