「仕事を辞めると決めたけど、上司にどう伝えたらいいかわからない」「退職理由を正直に伝えてもいいのか」「退職届はどう書いて、いつ出せばいいのか」など、さまざまな疑問があることでしょう。当記事では、会社への伝え方のポイントをお伝えします。会社を辞めるときには、どうしても転職先のことが気になりがちですが、お互いにとって気持ちのよい最後を迎えるためにも、ぜひ最低限のビジネスマナーを押さえておきましょう。
目次
仕事を円満に辞めるための退職を切り出すタイミングは?
円満に辞めるための退職の伝え方
仕事を円満に辞めるための退職を切り出すタイミングは?
一般的に退職者が増える季節は、年末の12月と年度末の3月です。その理由は、辞めるタイミングを年度末にすることで、社内外での引き継ぎをスムーズに進めることができるからです。
タイミング①繁忙期は避ける
退職を申し出るタイミングは、「繁忙期」を避けるのがベストです。猫の手も借りたい時に「社長、お話があります」と突然切り出しても、「今は忙しいから」と、反応してもらえないのがオチでしょう。
また、会社を辞めたい意思を伝えるタイミングとしては、プロジェクトが完了した直後や人事異動が発表された直後だと、比較的引継ぎがしやすいのでベストです。
タイミング②退職の1か月前までに
内定をもらったら、少なくとも辞める1ヶ月前には意思を伝えるようにしましょう。これは、希望日までに、仕事の引き継ぎや取引先への挨拶など、十分な時間を確保した方が良いからです。
こうした点は就業規則に記載されているはずですので、事前に確認しておきましょう。また、組織変更や人事異動が発表された直後の意思表明も、なるべく避けましょう。
社員が1人辞めると言うことは、自分では意識していなくても会社や同僚に多大な迷惑をかけることになります。どんな種類の仕事をしていたとしても、その仕事の肩代わりを誰かがするか、または人事が動いて新しい社員を雇わなければいけないかもしれません。
このように、周りの人や会社に負担を掛けることを考えると、上司や周りの同僚の精神的に余裕があるときに伝えると、会社も受け入れやすくなるかもしれません。
また、辞める旨の連絡は、必ず応募先企業から内定通知書を受け取り、正式に内定を承諾した後に行うようにします。口頭で伝えた内定が、まだ承認されていない段階である場合も稀にあるため、取り消されるリスクもあることを覚えておきましょう。
円満に辞めるための退職の伝え方
ここからは、会社を円満に辞められるよう、退職の伝え方の基本を解説します。直属の上司にアポイントを取る、前向きな転職理由を伝えるなど、退職表明をする際のポイントは4つあります。
伝え方①直属の上長に直接伝える
会社に辞める意思を伝える際は、必ず最初に直属の上司(主任やリーダーも含め)に伝えるようにしましょう。上司と話がまとまったら、その次は課長、部長などの上位の担当者に報告し、最終的に人事部の担当者に報告するという流れが一般的です。
テレワークの場合など、直接顔を合わせることが難しいケースもあるため、Web会議ツールや電話などでコミュニケーションを図ることも一般的になってきています。
伝え方②お詫びの枕詞+退職の意思表明
退職届を出すときは、「突然のことで申し訳ありませんが、本日はお時間を頂戴したく存じます」というように、丁寧にお詫びの気持ちを込めて話し出すようにしましょう。
すでに退職を決意していることが伝わる表現で、謝罪から入ることがポイントです。また、「辞めようかと思っている」というような真意が伝わらない言い方も避けるべきです。
まだ辞める決心がついていないと思われたら、ほとんどの上司は部下を引き止めようとするので、上司の時間と労力を無駄にしてしまうことになりかねません。そのため、「もう退職の意思は固まっている」ということを明確にすることも大切です。
伝え方③退職時期を伝える
次に、辞めたい時期を伝える必要があります。退職日を決める際には、就業規則を確認するようにしましょう。会社によっては、就業規則で何ヶ月前に退職を通知しなければならないか規定されている場合があります。また、退職を申し出る際には、必ず退職希望日を伝えるようにしてください。
伝え方④注意点
実際の退職理由が会社に対する不満であったとしても、ネガティブな理由を述べるのは避けましょう。どうしても退職が認められない場合は、退職に関する決定を下した人に退職届を出すか、人事担当者に労働基準監督署や自治体が設置する労働相談窓口に相談に行く旨を伝えることができます。
さらに、上司が退職を思いとどまらせようとした場合、基本的に受け入れてはいけません。退職を促されることはよくあることですが、待遇改善などの条件を提示されても、それを実行してもらえる保証はどこにもありません。
また、「後任が見つかるまで残ってほしい」と言われた場合も同様です。この言葉を受け入れて仕事を続けたとしても、いつ後任が見つかるかわからず、ますます定年退職の時期が不確かになってしまいます。